漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

2011.03.13
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カテゴリ: ウブド通信








                            開演直前















    ウブド通信2011 ・ ウブド舞踏芸術の崩壊責任は故アグン・マンダラ翁に在る

今日の原稿はとても重要な項目ですからフェイスブック等でご自由に扱って下さって結構です















紫煙のゆらぎは嘘を1行たりとも書かないのが身上である。

このフォトグラフは開演直前5分前である。
出演者はガムラン演奏者を含めて約40名。
聴衆は4人。

舞台照明も椅子も舞台の賃料も含めれば公演をすればするほど自滅する。

なぜか。

昔アルマのプリアタンマスターズが、
正式完全版レゴンラッサム演奏時間合計50数分を、
マスターズ風にアレンジしたと見られる37分バージョンを、
23分で打ち切ったとき、
僕は終演挨拶をする男の首根っこを掴んでヴーイングと猛烈な抗議を試み、
ニヘラニヘラと笑いながら、
取り囲んだ連中にタコ殴りに遭いそうになった時の聴衆は20人を下回っていた。

どうせオダランやサラスワティの儀式の為ではない見世物だから適当に。
どうせ外国人にはレゴンの本質は分からないからいい加減で。
どうせ外国人は額にルピアを貼り付けたサルドモだから金さえ入ればいいのだ。
どうせ…………この観客数では本気にはなれない。

悪循環は連鎖している。

サンヒャンドゥダリという最も神聖な、
オダランの神が降臨して失神する事さえ在ると信じられ、
初潮の来るまでしか踊る事を許されなかった舞踏までが、
トランスレゴンと名を変えて見世物に成り下がっている。

大勢の聴衆が集まるなら金さえ入ればそれでいいのだ。
適当に演舞しておいても聴衆が集まり続けるプリサレンアグンは、
全盛期の30%の演舞能力に甘んじて外国人ゲストは拍手を送る。

僕は途中で何度も何度も席を蹴るハメに嫌気がさしている。

バリには芸術家・舞踏家・表現者との、
賛辞の対象となるとの意識は無く、
全てがワリという豊穣の神々への感謝の舞踏奉納が基本であるから、
彼らにとって拍手は銭儲けの褒章音でしか無く意味が無い。

どうせ外国人だからと聴衆をナメて掛かっていると僕はヴーイングで答える。
ティルタサリのレゴンジョボクを踊る、
皇女イブ・ラカの足裁きは明らかに昔から鈍くておかしい。
動画として you Tube の gustiayusuribidani に、
10年以上前に1度だけ撮影した妖怪変化がアップロードされている。

                   Booing to Tirta Sari iburakalegongjobog
                   Tirta Sari ibu raka's Legong Jobog A
                   Tirta Sari ibu raka's Legong Jobog B

オカダラムは明らかに皇女イブ・ラカの独りよがりに逆らえない。

レゴン舞踏には頚椎を中心軸とした基本姿勢が在る。
其の観点から見るとウブド舞踏芸術は崩壊の危機に直面している。

今回の1ヶ月間で見るべきは、
グンタブアナサリでのアデ・カマン・ダヌのバリスだけだった。

糾弾されてしかるべきは、
アグン・マンダラ翁が仏蘭西パリでのグヌンサリ世界初公演以降、
押し寄せる音楽関係者と民俗学者たちのチャーター公演に応じて、
とうとう現在消滅寸前と朽ち果てたグヌンサリの最期へのトリガーを引く、
定期公演化と供にティルタサリのスマルプグリンガン演奏団体を創設し、
ウブド全体が吾も吾もとオダランを特別扱いしても、
目の前の金儲けの為に見世物村と化したのが原因である。
閑散期の小さなパイをよってたかって奪い合ってもたかが知れている。

因果。

結果は開演5分前の聴衆が4人となってしまった。

















ウブドの達人

                                      玉地俊雄





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最終更新日  2011.03.14 06:13:04


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