漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

2014.08.20
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カテゴリ: こんな夢をみた


本棚









                 こんな夢をみた








本棚は日本金大名著が詰まっている。
夏目漱石の全集は橋口五葉の装丁が芸術品のように手の込んだものたちである。
心 だけは漱石が装丁した。
森鴎外の 雁 は赤と青の絹本表紙になっている。

ようこそ我が家へと友人のモリケンという名のおっさんがいる。
彼はトンボのハモニカが好きだ。
モンゴルへゆくのも大好きだ。
僕はバリ島のウブドへゆくのが大好きだ。

僕はバリ島へもハーモニカを持ってゆくことがある。



ホーナー



モリケンおじさんはトンボのハモニカかず好きだ。
透明で音がカチッとして伸びてゆく。
ピアノで申せばKAWAIはかわいそうだからせめてならYAMAHAだろう。

僕は彼に何度も言ったが Hohner を愛する。
ホーナーは独逸製だ。
SENNHEISERのHD800というドイツ製ヘットフォンは孤高の音響機器だ。
STAXの真空管駆動イヤースピーカーと甲乙どちらも優れている。

ソニーもパナソニックもスイスのAKGもこれ等の前ではオモチヤでしか無い。

ホーナーの響きはドイツのベーゼンドルファーかもしれない。
トンボハモニカの直線的な響きはつめたい。

部屋の外は夜である。



夜景が寝える



夜の街が遠くまで見えている。
僕の部屋は天井が無い。
星空は見えないがまっくらい夜空と夜の街の明かりが見えている。
明るいと星空が見えない。
月も無い。


この広さはかなり大きい。
畳50枚はあるかも知れない。
かなり大きいのであるが照明も無く足下もずいぶんと暗くてはっきりとした大きさは不明だ。

モリケンおじさんはもう帰ると言っている。
暗いからね。
服は何処に掛けたんだろうか。

もうひとり見知らぬ別の人がこの最上階のだだっぴろい暗い部屋へとやって来た。
ヴィルコメンユングフラウ。



8x10


若い女性は入ってくるなり8x10を見せて欲しいと言っている。
20cmx25cmのアナログフィルムである。
フィルムフォルダーは有るがもうアナログフィルムの8x10の入手が困難だ。

コーヒーメーカーがデミタスのカップにオートマチックでコーヒーを注いでいる。
なかなかよく出来たシステムである。
真っ暗い背景の中で白いデミタスカップにコーヒー色をした液体が落ちてゆく。
落ちてゆく距離はずいぶんと高くて長い。

なかなか満ち溢れてこぼれないのが不思議だがオートマチックはそんな事を気にし無い。
隣の部屋は音響ルームだったでしょうと彼女が言う。



音楽



コーヒーを飲むのを中断してオーディオ音響ルームへと歩をすすめる。

音響ルームは異様な世界である。
実はスピーカーが合計全部で8台もあり全てが同時に音楽を鳴らせている。
30cmのスーパーウファーを80hzカットオフしでボリュームを午前9時にしてある。
スーパーツィーターは正面から70度の角度で外側へ向けて有る。

WE300Bの真空管アンプが7台のスピーカーを駆動させている。
BOSE Wave music system III は、
CDから2出力ピンのひとつを使って AUX 接続で音楽を奏でており、
もうひとつの出力から手作り T7 と 12BH7A の真空管アンプを経由してWE300Bへゆく。

双方の音量調節を慎重に合わせると4D音場が目の前に広大な響きを奏で始める。



ロストロ



ムスティスラフ・ロストロポーヴィチがカラヤンと録音した協奏曲が聞きたい。
僕はカラヤンを評価し無い。
音楽を美しく100人中80人にきれいに聴こえるような処理を施すだけが上手だ。
最もイカンのはテンポが曖急自在に変化せず破綻寸前のスリリングな演奏をし無い弱虫だ。
協奏曲を録音するにはカラヤンの手に収まる人をしか選ばない。

スビャトスラフ・リヒテルとのチャイコフスキーより、
マルタ・アルヘリッチのヘラクレスザールでのライブの方がスリリングで素適だ。
カラヤンは安全牌の領域を絶対に踏み越えないから面白くない。

あなたはロストロ・カラヤンという思い込みをしているにすぎない。
ジャクリーヌ・デュ・プレのドヴォルジャックをこれから聴きましょう。



デュ・プレ



ジャクリーヌ・デュ・プレ、
というチェロ奏者は1945年ユナイテッド・キングダム生まれの、

ジャネット・ヌヴー
チョン・キョンファ
マルタ・アルゲリッチと並び賞賛される豪快で斬新な独自の演奏表現を持った女性である。

20才の時エルガーのチェロ協奏曲で巨大なヒツッィカートを響かせて世界をアッといわせた。

2年後ピアニストのダニエル・バレンボイム氏と結婚。
彼は2才年上のアルゼンチン生まれで途中から指揮活動を始め、
この録音ではシカゴ交響楽団でバツクアップをしている。

しかし不運な事に多発性硬化症を発病し6年後に完全に引退。
録音を残せたのは8年に満たない。
エルガーとドヴォルジャックのチェロ協奏曲はまさに彼女の白鳥の歌であり白眉である。

彼女のドヴォルジャックのチェロ協奏曲を聴くと、
ロストロポービッチの不完全燃焼さと、
ヤーノシュ・シュタルケルの非力さが如何しようも無いほどの実力差を聴かせるのである。

あなたがロストロを聞きたいという希望は却下する。
こんな夢をみた










                                   玉地俊雄





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最終更新日  2014.08.20 11:06:37
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