術後・・・


病室は2人部屋に1人、麻酔が切れてきていた為、激痛で口を開けば「痛い!」しか言えない状態でした。
とにかく痛い!!
両親と弟が病室に来てくれたけど本当に「痛い!」しか言えず、何を話したかも憶えていない。
追い返すように帰ってもらい看護婦さんに痛み止めを打ってもらう。
効いていたのはほんの少しの間、また看護婦さんを呼んでしまったけど看護婦さんに「先生がいないからこの注射しかないの」と言われ諦めた。
夜中になり今度はお腹の中が気持ち悪くなった。
看護婦さんを呼ぶと「麻酔が切れて内臓が動き出しているところ、これを薬で抑える訳にはいかないので早く治まるように動くのが一番」と。
お腹は痛いわ、気持ち悪いわで眠れない・・・
体を左右に倒し出来るだけ動いてみたけど全然だめ・・・早く朝がこないかな、と時計を見ても5分しか経っていなかったりの繰り返しでやっと5時になり、6時になり・・・
真っ暗な中で起きているより明るいだけでもかなり気が紛れた。
2日目にもう1つのベッドに人が来た。
話を聞いたところ、元々はその人がいた部屋で私が手術直後で大変だろう、と夜の間だけ大部屋に移動してくれていた、その人も私の2日前に手術を受けたばかりとの事。
その心遣いがとても嬉しかったです。
ただ、その人と私と違ったのはその人は帝王切開・・・
婦人科にいた理由はお子さんが出産後2日で亡くなってしまったから、という事でした。
そんな辛い時に明るく接していただいたおかげで私自身の気持ちも軽くなった、ととても感謝しています。
その後は3日目から自分でトイレに行くように言われ、食事も流動食から順次普通の食事になり抜糸、2週間で退院。

産婦人科と言っても産科と婦人科は病棟が分かれていた為、若い患者さんが少なく、掃除のおばちゃんたちも結構気に掛けてくれていた様で
「知り合いの娘さんは同じように手術、片方の卵巣だけでも3人も子供が出来てる。だから大丈夫、子供は産めるよ」と話してくれた。
退院後も今回の事を知った人は「知り合いに同じように手術した人がいて子供もいる、結構そういう人いるんだね」と話してくれた。
私も当時まだ21歳、結婚自体するかどうかもわからないけど産めないよりは産める方がいいので話を聞いてホッとしたのは確かです。



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