たらいまわし


「名前があった方が良いって言われたから「せいや」にするから」
生後15分、息子の名前が「せいや」に決まった。
主人は当然翌日の大会出場を断念、息子について搬送先の病院へ。
主人が私の方の病院へ戻ってきた時に聞いたところ、息子用のミルクとオムツを自分達で用意するように言われ買い物に行ったり入院の為の手続きが手間取って入院中の説明等かなり時間がかかったり、と気の短い主人はイライラ・・・
はじめから対応に不満を持っていました。
面会の仕方、今後の対応等私も主人から聞き、近いし面会も行きやすいからまあ良かったのかな・・・と思ってました。

さて私が出産をした病院は超豪華(笑)地元の方なら名前を言わなくてもわかってもらえるのではないでしょうか・・・
そこはホテル並みの設備。
ロビー&待合には白いグランドピアノ、入院の部屋は全個室でベッドが2つ、バストイレミニキッチン冷蔵庫付き、テレビはケーブル、ソファ有、電話付きで呼び出しも電話・・・ヘアブラシ、シャンプー、はぶらし2本etc・・・ミルク&オムツ付き、何も持たなくても大丈夫なほど全て揃い、何の準備もできていなかった私でさえパジャマと下着のみでOKでした。
(特別室はかなり広く応接セットもあったらしい)

ベッドが2つあり、主人も翌日は日曜なので泊まって行く事になり夜中の12時・・・
もう寝ていたところに息子が入院中の病院から電話が・・・

「もしもし、〇〇病院ですけど・・・ご自宅に電話したらお留守でご実家(私の)の方に電話したところそちらにご主人がいらっしゃるという事でしたので・・・」
一瞬最悪の想像をした私・・・

話の内容は、息子の状態が安定していない事、だからと言って今すぐ心配な状態ではなく〇〇病院では小児科医が24時間待機していない為対応が出来ない事、今から24時間体制で診てもらえるNICUのある市外の大学病院に搬送したいという事だった。
その為に主人に病院に来て大学病院の方の手続き等もあるので搬送の付き添いをしてもらいたいとの事。
当然断わる理由もなく夜中に病院へ出かけていった主人・・・
最悪の事態ではなかったことにホッとしつつも息子の状態がわからず眠れなくなった私・・・

産院→〇〇病院→大学病院・・・生後10時間で保育器に入ったまま2度救急車に乗った息子と、付き添いと言っても同乗させてもらえず(帰りは自力で帰らないといけない為)2度サイレンを鳴らす救急車の後ろを走った主人・・・
言われるがままに2人はたらいまわしに・・・


© Rakuten Group, Inc.

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: