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感動した話をご紹介

娘さんの結婚式の後のご夫婦の告白です。
奥さんの回想から始まります。

最後の言葉にしびれます。


himeji




私はおばぁちゃんこ。
おばぁちゃんが大好きでした。
おばぁちゃんも独り孫の私をとても可愛がってくれました。



私が26歳を迎えた日、
おばぁちゃんが”どうしても見せたい写真”があると、
戸棚から古いアルバムを取り出そうとして、椅子に上がろうとしました。

母が、”危ないわよ”と声を掛けると同時に、
おばぁちゃんが”あっ”と短い声を発し、
よろけてそのままちゃぶ台の脇に倒れこみました。

おばぁちゃんは”う~ん”と呻き声を上げて動かなくなってしまいました。

そばにいた母も私も慌てふためき、驚きましたが、
すぐに救急車を呼んで、おばぁちゃんは病院に運ばれました。

腰の骨の一部と大腿骨の骨折でした。

夕方、父も病院に駆けつけました。

幸い命に別状は無かったのですが、
       それからしばらく入院生活が続くことになりました。



秋の長雨と重なって、おばぁちゃんは肺炎を併発しました。

とても辛そうでした。

点滴の針も通らず、呼吸をするのも苦しそうでした。



或る日、勤め先から帰ってくると、
父と母が物悲しそうに話し込んでる姿が目に入りました。

「どうしたの?」と訊くと、父は辛そうに、
「うん・・・、今日、お医者さんに・・・言われたんだ。その・・・なんだ・・・」
と口ごもってしまいました。

重い空気が流れます。

すると母が、「準備をね・・・しておいてくれって」と、
         聞き取れないくらいのかすれた声で言いました。



私は次の日、
おばぁちゃんの大好きな花を買って、笑顔でお見舞いに行きました。










おばぁちゃんは日に日に衰えていってるのがわかります。

でも、おばぁちゃんは、
お見舞いに行くと一生懸命、私に微笑みかけてくれます。



ちょうどその頃、私は仕事が忙しかった事もあり、寝不足が続いていました。

おばぁちゃんのベットの脇で、ついウトウトしてしまいました。

おばぁちゃんの匂い・・・、安心する匂い。




遠くから声がします。

私を呼ぶおばぁちゃんの声です。

夢の中でおばぁちゃんと話しをしました。





しばらくして看護婦さんに起こされ、目を覚ますと、とんでもない時間。

おばぁちゃんは横で微笑んでます。

慌てて帰り支度をしておばぁちゃんの手を握り、病院を後にしました。



帰りの電車の中、”夢の中”で、おばぁちゃんと話した記憶が甦ります。

「あの世に行く前に、オマエの花嫁姿が見たい・・・」と。







次の日、朝ごはんを食べている時、母に昨日の話しをしました。

夢の話をしたら、横で父がむせてます。

「そういえば、おばぁちゃん・・・この前もそんなこと言ってたわね。
         ねぇおとうさん」と母が父にふると、父も厳しい事をいいます。

「って言ったってなぁ・・・、まぁ相手も要ることだし」と目をそらします。





会社に向かう途中、あれは夢じゃなかったんだ・・・と思い返しました。

本当におばぁちゃんが話しかけてくれてたんだと思い、
    明日もう一回お見舞いに行って話しをしようと思いました。








翌日、病院でおばぁちゃんに、花嫁姿のことを訊いてみました。

するとおばぁちゃんは急に真面目な顔になって、「当たり前だよ」といいます。

”そりゃそうだ”と思いながら、沈黙・・・気まずい雰囲気。


すると、”あること”がふと疑問に思いました。

おばぁちゃんがどうしても見せたかったという写真・・・。

「ねぇおばぁちゃん、私に見せたかった写真って何の写真?」と訊いてみました。

するとおばぁちゃんは、笑顔に戻って、
「わたしの花嫁姿の写真だよ」と優しくいいます。

「え~っ!おばぁちゃん見たぁ~い!」とつい大きな声で言いました。

あまりに大きな声が出てしまって、同じ病室の人が驚いていました。

「実はね、あるんだよ」とゴソゴソやってます。

母が、翌日おばぁちゃんに言われて届けたそうです。

「ほら、綺麗だろ?」とおばぁちゃんは写真をわたしに手渡してくれました。

当時は珍しかったであろう一枚の写真。

色褪せてるけど、そこには綺麗なお嫁さんが写ってます。

その横に、凛々しい男性、会ったことのないおじぃちゃんも・・・・。

「おばぁちゃん、わたしにそっくり・・・・」

その写真を眺めながら、
「う~ん・・・わかった!見せてあげる!」と、”つい”言ってしまいました。

上気したおばぁちゃんの頬に紅がさしました。










そうは言ったものの、わたしはうなだれながら家路につきました。

父の言うとおりです。

相手が必要ですよね、結婚って。

まぁ結婚はしなくとも花嫁の横には花婿。

その代役すらもいない・・・。

当時、わたしにはお付き合いをしている男性も、
                   好きな人もいませんでした。

でも、急がないと・・・。




翌日、会社で溜め息ばかりついていました。

そんな時、席が横だった同僚の営業の社員が、
「どうしたの?朝から溜め息ばかりついて」と話しかけてきました。

放っておいて欲しかったのですが、聞いても欲しい。

会社の近くの公園で、お昼、お弁当を広げながら事の顛末を話しました。



すると、その同僚が、「俺、やってもいいよソレ」といいます。

「ソレって?」と訊き返すと、
「ハナムコをさ!どうせ予定もないし。しかも面白そうだ」と軽くいいます。



お互い?・・・私は、おばぁちゃんに見せるだけと思っていました。

気軽にその場でお願いしちゃったんです。

写真を撮るだけでもいいかと。




ところが・・・。

その事を次の日に両親に話したら、
何をどう勘違いしたのか、親戚中を集めて、
その週末にはその仮の花婿を呼んでいきなりのお披露目会。

もう、引っ込みもつかなくなりました。

その彼も、「まぁいいじゃないか、こういうのも」と、まるで”ひとごと”です。

式も、披露宴も、急ではあったのですがその一週間後!

まるでジェットコースターに乗ってるかのようでした。

職場ももちろん大騒ぎです。

披露宴も、呼べるだけ呼んでそれなりに盛大に執り行われました。




でも、わたしにとって、その日の主役はおばぁちゃん。

仮の花嫁・・・わたしではありません。

でも、おばぁちゃんにとっては、わたしは主役です。

車椅子に乗ったおばぁちゃんは本当に幸せそうでした。



そんなドタバタの結婚式が終わって三日後・・・、
それを待っていたかのように、おばぁちゃんは亡くなりました。



人の縁は不思議です。

そんなに好きでもなかった人と、
”おばぁちゃんのため”に結婚して、
こうしてあっというまに27年が経ちました。

主人も本当に奇特な人です。











娘の披露宴が終わって、ホテルの控え室で主人と二人きり。

やれやれとはまさにこのことです。

一人娘を嫁に出した主人は目がうつろでした。

そんな主人に、「花束贈呈で泣かなかったわね」と冷やかして見ました。



お茶をすすりながら、主人は何やら一人、肯いています。

突然主人が、
「おばぁちゃん・・・オマエのおばぁちゃんに・・・感謝だな」といいます。

「何のこと?」と訊きました。

主人はお茶をテーブルに置くと、静かに話し始めました。

「あれからあっという間の27年間、こうして娘も授かった。
27年前・・・憶えてるだろ?おばぁちゃんが俺達を引き合わせてくれたんだ」
といいます。

わたしは”たまたま隣にいたから・・・”と言いかけてやめました。

おばぁちゃんの顔が浮かんだんです。

「確かに・・・そうね」とだけ言いました。

普段口数が少ない主人なのですが、
娘の事もあってか感傷的になってるんでしょうか。



主人はそのあとも何か言いたげでした。

「いや、あれだ・・・なんだ・・・・その~」と、しどろもどろ。

「とにかくだ。おばぁちゃんに感謝だ」といいます。

「何が?」と訊くと、

「本当は・・・実は・・・、俺はずうっとお前が好きだった。
新入社員の頃からずうっと、ずうっと好きで、凄く好きで、
大好きで大好きで夜も眠れなかった」といいます。

わたしは思わずお茶を零してしまいました。

恥ずかしさもあって、「何でそんな事今ごろ言うの?」と訊きました。

「いうタイミングがなかった。それに、お前に訊かれなかったから」といいます。

たしかに。そんな状況じゃなかった。

「あの時、これを言ったら・・・、とても不安で、
俺でよかったか訊くと断られてしまいそうで怖かった」と気弱にいいます。

すると、花束贈呈では泣かなかった主人が、
         ポロポロ大粒の涙を流して泣いています。


「嬉しかった・・・、まるで夢のようだった。
おばぁちゃんに、神様に心から感謝したよ。毎晩祈ってたんだ。
お前と結婚できますようにってね」



27年経って、わたしは主人に恋をしました。

ありがとう・・・おばぁちゃん。









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Last updated  February 19, 2005 12:09:16 PM
コメント(16) | コメントを書く


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はじめまして。  
なんか、いいすねぇ。感動しーの自分は思わず涙していまいました。ちょっとした小説を読ましてもらった感じです。

またお邪魔します。 (February 19, 2005 01:11:22 PM)

Re:ある夫婦の恋愛話にちょっと感動(02/19)  
PICCA  さん
ステキなご夫婦ですね。
自分では見えてなかった運命の赤い糸を おばあちゃんがつないでくれたんですね。
自分の欲しい言葉をなかなか男の方は言ってくれません。
わかってるだろうとか 今さらだとか テレもあるのか
でも言葉にしてもらうと 心も溶けていきます。
私もおばあちゃん子だったけど 花嫁姿は見てもらうことが出来なかったです・・。 (February 19, 2005 03:02:40 PM)

Re:ある夫婦の恋愛話にちょっと感動(02/19)  
etebou  さん


私も感動屋?なので涙してしまいました。 (February 19, 2005 03:33:45 PM)

Re:ある夫婦の恋愛話にちょっと感動(02/19)  
咲菜のパパ  さん
27年経って、告白した旦那さんとそれに恋した奥さんと一番はおばあちゃんに感動しました (February 19, 2005 07:09:03 PM)

Re:ある夫婦の恋愛話にちょっと感動(02/19)  
syurin*  さん
何度も読み返してしまいました。

27年間の間には夫婦にとっていろんな事が
あったと思います。  でも、娘さんの結婚で
昔のホントの気持ちを打ちあけて感謝する気持ちとそれを素直に受け入れる気持ちには感動してしまいました。 とてもいいお話 ありがとうです ^^

(February 20, 2005 11:59:26 PM)

Re:ある夫婦の恋愛話にちょっと感動(02/19)  
ミル1350  さん
すいません。こんな時間におお泣きしてしまいました。ステキなご夫婦ですね。
こんなええ話。心から嬉しくなってしまう話です。
もう
感動です。 (February 21, 2005 04:38:47 AM)

Re:ある夫婦の恋愛話にちょっと感動(02/19)  
googie  さん
はじめまして。朝から涙です。素敵なお話を聞かせていただきありがとうございました! (February 21, 2005 05:43:42 AM)

としぞう1974さんへ  
楽観777  さん
はじめまして。
僕も涙した一人です。よろしくです!

(February 21, 2005 11:42:38 PM)

PICCAさんへ  
楽観777  さん
僕もいろいろ反省しています。
もっと言葉で感謝を表さないといけませんよね。 (February 21, 2005 11:44:25 PM)

etebouさんへ  
楽観777  さん
ありがとうございます。
また遊びに行かせていただきます。 (February 21, 2005 11:46:06 PM)

咲菜のパパさん  
楽観777  さん
ほんとですね。
僕たちも素直に感謝していかないといけませんね。 (February 21, 2005 11:48:32 PM)

syurin*さんへ  
楽観777  さん
僕もそのとおりだと思います。
妻への感謝の表現が足りてません。
反省です。 (February 21, 2005 11:50:45 PM)

ミル1350さん  
楽観777  さん
感動です。
心から感謝の言葉を表現する会話をテーマにします。

(February 21, 2005 11:56:08 PM)

googieさん  
楽観777  さん
はじめまして。
ありがとうございます。
ぼくもお邪魔しに行きます。
(February 21, 2005 11:57:43 PM)

Re:ある夫婦の恋愛話にちょっと感動(02/19)  
こんばんは。
とってもステキなお話ですね。TVドラマのような映画のようなこんな出来事がほんとにあるなんて・・・。
感動しました。思わず何度も読み返しては、泣いちゃいました・・・。(T_T)
素晴らしいお話を紹介してくださって、ありがとうございます。


(February 23, 2005 02:09:47 AM)

エミキチママさん  
楽観777  さん
ありがとうございます。
言葉って大事ですね。
(February 24, 2005 11:58:14 PM)

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PICCA @ (超)お久しぶりです こんにちは(^^) 皆様お元気ですか? 長男…
楽観777 @ PICCAさん そうなんです。 突然サッカーをやること…
PICCA @ Re:サッカーをしたい(03/02) どこかのサッカークラブに入られたのです…
楽観777 @ PICCAさんへ 同じ年のお友達に20Kgを超えてる子もいて…
楽観777 @ 早いねさんへ 大きいですよぉ。 どちら様でしょう??

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