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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2020.01.26
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​ 良い本だと思います。
 読んでおいて、決して損はしません。
 と言うか、とても真っ当なことが書かれているので、
 これから色々と判断する際に、きっと役立つと思います。

 例えば、「はじめに」に書かれている「後医は名医」のエピソード。
 後から診た医師は、最初に診た医師に比べ、
 新たな情報を得られる状況で患者と接するので、より適切な診断や処置ができる。
 とても分かりやすいですね。

  ***

  私たちが拠りどころにすべきなのは、「たった一人の体験談」ではなく、
  「統計学的なデータに裏付けられた知識」です。(p.47)

よって、「学会や公的機関からの情報を優先的に参考にする」のがベター。
また、がんの種類ごとに作成される「ガイドライン」についても、
数百、数千といった患者を対象に得られた薬の効果を解析し、
それらをまとめた論文を参照して作られた「標準治療」を採用しています。

  一方私たちは、ある症状で外来に来られた患者さんに検査をしても、
  その症状の原因が医学的にはっきりしない、というケースをよく経験します。
  「病名をつけられない状態」にもよく出会います。
  むしろ、症状の原因やメカニズムが完全に明らかになることの方が少ない、
  とも考えています。
  こういう「はっきりした答えの得られない問題」は、
  医療現場においては日常茶飯事で、
  私たち医師はこの現象に疑問を抱いてはいません。
  なぜなら、医学とは、人体とは、「そういうもの」だからです。(p.64)

なるほど、やはり「そういうもの」だったのですね。
薄々気付いていましたが、得心しました。

  もし患者さんが、「治る」を「医療から完全に自由になること」だと捉えているなら、
  多くの病気は「治らない」と言えるでしょう。
  一方、私たち医師は多くの場合、
  「医療から完全に自由になること」だけを目指すのではなく、
  「病気を治療しながら、日常生活の質を落とさないこと」を
  もっと大きな目標として掲げます。
  「病気とうまくお付き合いする手段を提供する」という感覚です。(p.132)

これも、やはり「こういうこと」なのですね。
求めるところを変える必要がありそうです。

  OTC薬でも処方薬でも風邪薬に「風邪を治す力」はありません。
  風邪薬の目的は、風邪の症状を軽くすることです。
  こうした、症状に合わせた治療のことを「対症療法」と呼びます。(中略)
  (p.235)

また、これも「こういうこと」なのでした。
風邪薬は症状を和らげてくれるだけで、治すのは自分自身ということです。

  では実際、出身大学(の偏差値)と臨床力は比例するのでしょうか?
  結論から言えば、あまり関連はないと私は考えています。
  自らの経験則からそういう印象を持っている、というのも理由の一つですが、
  もっとシンプルな理由として、「大学に入るのに必要とされる能力」と
  「医師になってから必要とされる能力」はかなり違うから、
  ということがあります。(p.92)

これも、納得できるものですね。
大学医学部入試と医師国家試験を突破できる学力があれば、
あとは、コミュニケーション能力や様々な状況への対応力ということになるのでしょう。
これは、他の職業についても同じですね。





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Last updated  2020.01.26 13:49:20
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