世界で一番愛する人と国際結婚

天国に一番近い島 ~ニューカレドニア~ 4




「あのさあ、プルメリアさん。彼女の誕生日に放っておくような
彼氏とは別れて、ジョーヌみたいな人と付き合えばいいんだよ。

彼、プルメリアさんに一目ぼれで、ぞっこんって感じじゃない。」


「え?そ、そうかな。」


「うん。女は、男に愛されたほうが絶対に幸せだって。」


「そうなのかな。私、それができないんだよね。」


「それじゃ駄目なんだって。バツイチの私が言うんだからさ。」


「そっか。私の考え方を変えなきゃ駄目だね。」



ジョーヌは、その夜も私のホテルに電話をくれた。


確かに、こういう男性を好きになれたら、どれほど楽だろう。



でも、恋人が誕生日に一人でどこに旅行しようが関心のない男でも、
やっぱり私はブランが好きで好きで仕方がないのだ。



最終日、飛行場まで送っていくと言うジョーヌの好意を
振り切って、私は旅行会社が迎えにきたバスに乗りこんだ。


ありがとう。


私は、ジョーヌと堅く握手をして別れた。



私は、ブランに会えるのが待ち遠しくてならなかった。

きれいな島に行けなくてもいい。

私にとって天国に一番近い場所は、

やはりブランの胸の中かもしれない。




終わり



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