BLUE ROSE

ウエストサイドストーリー


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初めて観たのは高校生の時。(もちろんリバイバル!)

「ロミオとジュリエット」の現代ミュージカル版・・・とも言われていますが
私には「ウエストサイドストーリー」は「ウエストサイドストーリー」なのです。
1961年の作品なのに、何度観ても新鮮に観ることができます。

空からニューヨークのマンハッタン島を見下ろすオープニング映像から、
一人一人の名前が壁に落書きされたように紹介されるエンディングまで
スクリーンにくぎ付けでした。

ストーリーとともに繰り広げられるダンスシーンは言うまでもなくどれも見応えがあり、
まるでブロードウェイの舞台が、そのままストリート、アパートの谷間、体育館、
たまり場、線路下、バスケットコートなどへ飛び出したような感じです。




ニューヨークのマンハッタンの街角で縄張りを巡って対立する若者グループ。
対立の理由は、プエルトリコ系ととイタリア系アメリカ人という“人種”の違い。

アメリカ人グループ“JETS”(ジェット団)のリーダー、リフを演じるラス・タンブリンン。
彼のダンスはまるでトランポリンでも使っているのではないかと思うほど弾み
また名前の響きのように軽快に、またコミカルな表情も見せてくれています。

元“JETS”のリーダーでリフの兄貴的な存在のトニー役は背の高いリチャード・ベイマー。
“SHARKS”(シャーク団)のリーダーの妹マリアに恋してしまうトニー。
彼が歌う“マリア”は名曲中の名曲。

プエリト・リコ人グループ“SHARKS”のリーダーでマリアの兄ベルナルド役のジョージ・チャキリス。
スリムな体から華麗とも言うべきダンスを繰り広げ、また鋭いまなざしが魅力的です。
シャープな顔立ち、スリムな体、そして誰よりもダンスが上手かった!
彼ほど紫が似合う人はいないと思います。

“SHARKS”のリーダーを兄に持つマリア役はナタリー・ウッド。
2つのグループを仲良くさせようと、トニーに決闘を止めてほしいと頼み、
そして、思いもしない悲劇へと身を投じてしまいます。
歌は「マイ・フェア・レディ」でもオードリー・ヘップバーンの歌を吹き替えていたマーニ・ニクソン。
(「サウンド・オブ・ミュージック」にも尼僧役で出演しています。)
演技は、すごく輝いていて、魅力的でした。
私生活ではロバート・ワグナーとなぜか2度結婚して、
ボート事故で43才で亡くなってしまったのは残念です。

“SHARKS”のリーダー、ベルナルドの恋人アニタ役、リタ・モレノ。
褐色の肌、アパートの上で繰り広げられたダイナミックダンスシーンの“アメリカ”は
彼女のために創られたと言っても過言ではないように思います。


ロバート・ワイズとジェローム・ロビンズだからこそ生まれた作品であり、
主役のリチャード・ベイマーとナタリー・ウッドを引き立て、
舞台経験を充分に積んできたジョージ・チャキリス、リタ・モレノ、ラス・タンブリン、タッカー・スミスなど
実力派ぞろいの共演者たちがいてこその作品になったと言えます。
機会が皆無かとは思うのですが、やはりTVではなくスクリーンで観るべき映画ですね。


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☆1961年 アカデミー賞☆
 作品賞・監督賞・助演男優賞・助演女優賞・撮影賞・美術監督・装置賞・ミュージカル映画音楽賞
 振り付けのジェローム・ロビンズ氏が「名誉賞」を同年受賞
 ※ちなみに同年の歌曲賞は「ティファニーで朝食を」から
“Moon River”(ムーン・リヴァー/ヘンリー・マンシーニ作曲)


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