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イスラム教徒の人権がこれほど大事にされるとは、奇妙な時代だ。 信者だというだけで米国に拘束され、テロ容疑者と一緒にグアンタナモ基地で虐待された男たちの傷がまだ癒えぬうちに、この変わり身の鮮やかさ。 ついでにパレスチナのイスラム教徒のことも思い出して欲しいものだ。ガザ地区などに対するイスラエルの政策も、欧米の一部人権団体から「一種のジェノサイド」と非難されている。それを黙認して中国にイスラム教徒の人権を説いても、ご都合主義にしか見えない。
日本もボイコット参加を検討中らしい。一方、国際司法裁判所が「ジェノサイド」と呼んだ、ミャンマーにおけるイスラム教徒の少数民族ロヒンギャ迫害に関し、日本がミャンマーに制裁を科したという話は聞かない。第一、 入管の収容施設や技能実習生の人権侵害 を挙げて反論されたらあまり格好がつかない。
やりたい放題の中国に五輪開催の資格がないのは同感だ。ボイコットも結構だし、賛同する自民党保守派が、中国との違いを明白にするために嫌でも必要な政策として、例外も優劣も差別もなく人権第一を実践するならなお結構だ。
(文筆家)
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