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御手洗潔さっそうと初登場、御手洗シリーズの必読書と思い読んだ。が、変人御手洗の名探偵振りというより、むしろ記憶喪失の語り手の物語が、トリックと変化にみちていて面白かった。推理より地の物語が印象的である。語り手にとって、なぜ、御手洗潔が異邦の騎士にみえるか。過去も名前も何にもわからない霧の中ような世界における一筋の光明、すがる綱になってくれた人だからである。作者があとがきで、本格ミステリ作家となって漕ぎ出した世界が、五里霧中の危険と苦しい世界だった、ということが付け加えてある。だから、この語り手は最後まで本名がわからない、のも憎いなー。
2007年01月28日
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定価で買う本屋さんで、作者名、書名で「はっ」と惹かれて手にとって「なんだかよさそう」と購入し、当たり!という本にめぐり合うことは多々あるが、大型新中古書店では評判評価のある本、読みたい本しか手に取らないし、買わない傾向にある。おかしな言い方だけれど、そんな新中古書店で惹かれて買って「当たり!」の本。105円の本に呼ばれて読んで面白かった経験は初めて。いや、呼ばれたこと事態はじめてで嬉しい。貫井徳郎を知らなかった私も私だけれども。文章に落ち着きがあって、違和感が無い。リアリズムに裏打ちされたフィクションがいい、無理がない。ネタバレになるので詳しく書けないのが残念だけれど、あっと驚く結末がすごい、デビュー作であるから、後の作品を楽しみにさせる。その後の作品は一緒に購入した(したがって105円)「神のふたつの貌」。すぐ読もうと思う。もし好かったら今度は定価で買うぞ。
2007年01月23日
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しばらくご無沙汰だったが、こんなことが頭を占めている…。先日、渋谷区のバラバラ死体遺棄事件で、妻が夫を殺したのではないかと逮捕された。すっかり同じではないが桐野夏生の小説「OUT」を思い起し慄然としたのだが…。また同じ渋谷区の歯科医一家の兄が妹を殺し、バラバラにした事件。殺した理由のひとつに「人間を否定された」という、似たような誘因が報道されている。「人間の否定」これは何にでも使える魔法の説明ではないかと思った。わかりそうでわからない言葉だ。殺人にまで到ってしまう異常事態はともかく、精神的な病気やいじめ、引きこもりなどの誘因の一つの説明にもよくいわれる。「人間の否定」そんなに簡単に否定してしまえるものだろうか?相性が悪いということから誤解がうまれ、単に嫌いとか否やといわれたことが、その人の中で増幅してしまうのだろうか。私がされたことあるのだろうか?してしまったことがあるのだろうか?私の場合、夫婦の間、親子関係、きょうだい関係、親戚関係、友人関係、ご近所関係。このたび、深く考えさせられてしまった。人間は個性があり、育った環境があって、長所もあれば短所もあり、一人では生きていけないし、協調性が無ければスムースに関係が結べないのだ。人間同士は否定しあってばかりいないで、根気良い話し合いが必要不可欠な、そうしなければ誤解多い関係だと思う。事件が起こると、センセーショナルに報道されてしまうのもわかるが、冷静に客観的に、解明に近い答えを知りたいものだ。
2007年01月16日
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日影丈吉(1908~1991)という作家をご存知だろうか。幻想小説家といわれている。ミステリ色濃い、翳りの作品が多いのだ。私は「孤独の罠」を読んで以来強く惹かれているのに、寡作ゆえ読んだ作品が少ないのが残念。月影、星影は神秘的な光であるけれど日影は陰の部分を浮き立たせる。夢と現(うつつ)が渾然とし、そこに妖しさが加わった幻想に引き込まれる。時代ファンタジーとも思う。国書刊行会より全作品集(9巻)は出ているが、手軽な傑作短編集『日影丈吉集』がちくま文庫にあったので、このお正月のたのしい読み物になった。「かむなぎうた」「狐の鶏」「奇妙な隊商」「東天紅」「飾燈」「鵺の来歴」「旅愁」「吉備津の釜」「月夜蟹」「ねずみ」「猫の泉」「写真仲間」「饅頭軍談」「王とのつきあい」「粉屋の猫」「吸血鬼」の16編。特に印象的なのは「かむなぎうた」…処女作といわれている。作者40代からのデビュー。「狐の鶏」…日本探偵クラブ賞。この作家の冥利。「東天紅」が姉妹編。「旅愁」…前に読んだ「夢の播種」という短編集にあったのにすっかり忘れていた。SFめいた世界が広がっている。戦争で傷ついた体を人工的に改造してゴム人間として生かしてくれる「中立療養所」の発想はおもしろいが、大々的に成功しないところが恐ろしい。「吉備津の釜」…土中に埋めた釜が「ぐわん、ぐわん」と鳴り響くような妙な心持。「ねずみ」「吸血鬼」…台湾もの、戦争の経験「猫の泉」「粉屋の猫」…フランス及び西欧の博識が光る古めかしいかもしれないが、なんともしゃれているところが好もしい。背景は懐かしい時代で、最近のいファンタジーより手が込んだつくりというか、時代自身がファンタジーめく。その理にあった作品がすごい。
2007年01月07日
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いまさらこんなばばがであるが、料理に凝ってきた感。年賀状を取りに東京に行った帰り、オアゾの丸善にて『向田邦子の手料理』監修と料理製作向田和子(講談社)を購入、電車の中で読了(見終わる)。作りたいもののヒントをもらった。去年『おいしい和食』藤野嘉子(永岡書店)を買ってみた。とてもわかりやすいが基本の基本で私には不向き、娘に下げ渡してしまい、何か和食のいい本がないかと探しているので…。いろんなシリーズで食傷気味の向田とは月並みと思いつつ、やはり参考になったよ(笑)むむむ。ついでに文庫の棚も見て、『ゴリオ爺さん』バルザック(岩波文庫)も購入。じつは『ゴリオ爺さん』だけは読んでいないの(恥)これでバルザックは完璧!?という初本屋であった。
2007年01月02日
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あけましておめでとうございます。初日の出は雲がかかり、かなり昇ってから。簡単なおせちは↓。「なます、すだこ、数の子、黒豆、かまぼこ、栗の甘露煮」におとそは新潟の「越の寒梅」の冷。澄まし汁(大根、人参、えびいも、せり、とりささみ、あおのり)のお雑煮。近くの神社(往復9,532歩、2.86km)に初詣、今年は熊手のお札。おみくじは末吉。という風に過ごしている。本年もよろしくお願いいたします。
2007年01月01日
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