ドラゴン・龍平

ドラゴン・龍平

ラスベガス旅行記

VEG
何から書こうか…。ベガスの現在は様変わり、真のギャンブラーにはむかないのである…。とある実在の有名なギャンブラーが言っていたことなのだが、大企業がカジノを買い占めて、まるでディズニーランド、子供は海賊館で海賊ごっこ、親はビデオ・ポーカーで金をスる。客の名を覚えていたディーラーは消え、ホテルのフロントは空港の受付と同じ、400万の現金を手にカモが乗り込んでも、出迎えはホテル学校出の若造、チームスター(運送組合)が潰されると同時に古いカジノは潰された、この新カジノの建設資金は?不良債券、俺は最初から出直し、賭けの勘は今現在でも健在で故郷の連中を設けさせているんだとか…。

しかし、ラスベガスは建築ラッシュだ。オレがラスベガスに訪れたのは、ちょうどアカデミー賞授賞式シーズンで上りはメチャ混みだったけど下りは道路がすいていたので、思い切ってラスベガスへ車で移動したわけである。COMDEXなどのコンベンションで何度も訪れているラスベガスだが、陸路でくると、本当にネバダ州の砂漠の中にあることを実感した…。

しかしながら、海賊船で有名なトレジャーアイランドホテルのど真ん前に突如として、イタリアのベネチアの運河ができたわけだけど、アングロサクソンよりのアメ公の発想の偉大さと行動力には心から敬意を表する。しかも「ホテル ベネチアン」は全室スイートルームということだから、このホテルが一躍有名になるのも当然のごとく堂々たる佇まい。

すぐとなりにある「パリス」もエッフェル塔と凱旋門が出迎えてくれる。このエッフェル塔はけっこう見ごたえがある。本物の7割くらいの大きさのよだが、「ホテル ニューヨークニューヨーク」の自由の女神よりも本物っぽかた。

オレ的にお気に入りのホテルは「ベラージオホテル」なのである。イタリアの町、ベラージオをイメージしたホテルで、噴水ショウなどがメチャ盛り上がるわけだけど。そんなものより、とにかく、ため息がでるようなアートの数々がただ同然で鑑賞できる訳なのである。ベラジオに「プラネット・アフルエンス」という小生意気なレストランがあって、ゴッホ、ゼザンヌ、ルノアール、ゴーギャン、モネ、ピカソなどのモノホンの名画を見ながら、気取らず優雅にメシが食えるわけなのである。このホテルのオーナー私蔵品を包み隠さず公開しとるわけである。まったく自慢しやがってよ、と感じちゃったのはオレだけだろうか…。NY近代美術館、ウフィッツィ美術館、ルーブル美術館にもない作品とここで出会えて胸キュンなひと時でした。しかも値段は70ドルから、下北あたりの思いっきり、ハズしたクソ不味いイタメシ屋のノリだぜ値段だきゃー状態なのである。しかもこのホテルは18歳未満は入場禁止という、ガキお断りホテルとしても有名で、本当のアダルトエンターテインメント(といってもあっちの方ではないです)を追求しているわけだ。

ラスベガスのストリップ通りのホテルは、90年代のテーマパークホテルから2000年代の超本物志向の町にかわりつつある感じがするのはオイラだけか。

もしかすると、ラスベガスは20世紀には、ワシントンDCのようなスミソニアン博物館群のようになるかもしれない気がした。

ラスベガスって常に新しい街であり、変わり続けることをやめた時点で死を意味する」ってかんじである。

ピラミッドの「ルクソール」、ライオンの「MGMグランド」など、一時を制覇したテーマパークホテルはまるでダウンタウンの「プラザホテル」のような侘びしさにただよっていた…。





DOG


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