諸田玲子



某趣味友の薦めで初めて手に取った諸田さんの作品・・・
どの作品も、文句なしに面白くて、すっかりハマりこんじゃいました!

新感覚の時代小説作家と言われてるそうですが、確かに現在的な
感性で描かれてるから、すんなりと読めます。
特に女性の感情の機微の描き方が実にうまい~!(゜∇゜ノノ"☆
とても多作な作家さんなので、まだまだ当分、楽しめると思うと、
ホントに嬉しいです。

『お鳥見女房』

【内容】
将軍の鷹狩りの下準備をするお鳥見役には、幕府の密偵という裏の
役割があった。江戸郊外、雑司ケ谷の組屋敷に暮らす矢島家は、
当主が任務のため旅立ち、留守宅を女房・珠世が切り盛りしている。
そんな屋敷に、ある日、子だくさんの浪人者が押しかけて来て...
さまざまな難題を持ち前の明るさと機転で解決していく珠世。
その笑顔と大家族の情愛に心安らぐ、人気シリーズ第一作(「BOOK」データベースより)




とにかく、主人公珠世の「温かさ」がいいですね~(o^v^o)
時代劇版、ホームドラマという趣きで、読んでるうちに心がホッコリしてきます。

このシリーズの既読本
「蛍の行方」

「鷹姫さま」



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『氷葬』 諸田玲子著

【内容】
沼へひそかに沈めた死体は、彼女自身だったのかもしれない
夫の知己を名乗る男に辱められ、激情からその男を殺してしまった
下級藩士の妻。死体を沈めた沼は氷結したが、悪夢は終わらない
(amazonより)



いや~、面白かったです、コレ☆彡
女性の繊細な心情をあますところなく描いてるし、話の展開も
無駄がなく実に端正!!

ただし、後半は幕府の隠密が出てきたり、某藩の謀略など、
クライマックス部分なんて、かの山田風太郎ばりの大スペクタル映画風だったりします(笑)
それでいて、しっとりとした読後感はさすが☆
程よい上品さを持ちながら、しっかりとエンターテイメントしてるところ
が素晴らしい~!!!\(^0^)/

文句なしに大当り本です☆彡



『其の一日』 諸田玲子著

【内容】
安政七年三月三日、井伊家の密偵・可寿江は水戸浪士の不穏な動きを察知し、
主君でかつて恋人でもあった直弼に通報しようとするが。「桜田門外の変」
「箕輪心中」などの事件を題材に、江戸市中で懸命に生きる人々の、運命を
変えた一日を描いた時代小説短編集。全四編を収録。
第二十四回吉川英治文学新人賞受賞作。




どの短編も読み応えタップリ~☆
重量感ある粒ぞろいの作品ばかりで、その筆力の確かさと潔さが
とても印象的です。




『紅の袖』

【内容】
御台場築造のため品川御殿山にとどまることになった川越藩士・
樋口杢右衛門の妻、沙代。
夫の朋友と下女が移り住み、ひとつ屋根の下で暮らすうち、いつしか
不信と愛憎の渦に巻き込まれ...。




黒船来航に揺れる頃の江戸が舞台というのが、私にとっては、とても新鮮でした!
夫の友人と下女との四角関係?
そのへんの男女の心の機微の描き方も絶妙で素晴らしいです☆
以前読んだ『氷葬』も、そうでしたが、彼女って官能的な場面がとてもお上手
いやらしくなく、なおかつ燃え上がるような情念を鮮やかに描いてます。
実にお見事~~!

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『仇花』

【内容】
恋も財も地位も、すべてを欲しがった女。徳川家康・最後の側室お六の、激しくも儚い生涯。




この作品、お六の生涯を描く一方で「つつましく生きる、もう一人のお六」の姿も
描かれてます。
わざわざ、対比をしてみたというのは、どういう思惑なんでしょう?
どうも、そのへんが最後まで疑問だったんですが、いわゆる「成り上がり嗜好」で
貪欲に生きるお六を中心に、他の側妾、茶阿局、お勝、阿茶、等々の様々な女の
生き様を見れて、興味深かったです。


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他、既読本
「幽恋舟」「犬吉」「恋ほおずき」「希以子 」

実に、様々な題材を扱ってて、彼女の引き出しの多さにはビックリ!
まだまだ未読の作品たくさんあるので、ボチボチと楽しみながら
完読したいです♪


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