Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2023年01月05日
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カテゴリ: 霊魂論
「神秘学概論」読解
9 「眠りと死」の章より - 3
 神秘学的な意味での眠りや死への直接的なアプローチ方式で唯物論的なアプローチの問題点は、ごく簡略化して云えば、この我々人間が存する宇宙が偶然によって偶々に存在していると考えることそのものが孕んでいる矛盾ということでもある。*参照:人間原理(anthropic principle)とは、物理学、特に宇宙論において、宇宙の構造の理由を人間の存在に求める考え方。
 史的唯物論において述べられるような歴史の展開のようなものも、その理念がどこからきたのかを問わざるをえなくなる筈なのに、そこだけは見て見ない振りを装うわなければならない場所になる。抑々が「唯物論」という「考え方」そのものが意味を持たなくなる。且つまた、「べき論(為すべきことを為せ)」、ドイツ語でいえばsollenということは単に、人間関係の調整論以外の何者でもなくなってしまい、たとえば「人を殺してはならない」というのも、人間関係を円滑にするためにそれに対して罰則を設けるという以外のなにものでもなくなる。極論すれば他者にばれなければなにをしてもいいということになる。此のような状況からの影響で、いわゆる理論と実践の乖離というか、そういった二分法がつくられてしまうことになる。目にみえることをしないと実践ではないということにされ、それがなくては成立しない筈の「思考内容」がなおざりにされた儘になってしまうことになる。しかし、実際のところ、そうした「実践」と名づけられた場所では固定化されているがゆえに、それが人を縛ることになってしまうような、問い直してはならない「思考内容」が無意識のうちに働くことになる。
 神秘学的なアプローチは、そのような無意識のうちに働く思考内容、それとは気づかずに自分を縛っているものの多くを気づかせてくれる。生と死・覚醒と眠り・夢といった切り離されたままになってしまっているものを、その根底から問い直そうとする。



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最終更新日  2023年01月05日 06時10分05秒
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