Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2023年01月12日
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カテゴリ: 霊魂論
「神秘学概論」読解
12 霊的認識への門出
 仮に或る場面で誰かが手を上げる場合、この行為に対しては、二通りの考察の仕方が可能である。腕そのものの他の器官の機械的な構造を調べて、純物理的なその経過を記述することができる。しかし人間の魂の内部で、手を上げさせようとしているものに、霊的な眼差しを向けることもできる。霊的な知覚によって訓練された研究者は、後者のような仕方で、すべての感覚的即ち物質的な経過の背後に、霊的な経過を見ている。地球という「遊星(*敢えて惑星と表現していないことに要注意。現宇宙の太陽系惑星世界と霊的認識における太陽系をシュタイナーは同一視していない。)」のすべての素材における変化が、その研究者にとっては、素材の背後に存する霊的諸力の開示なのである。(P143-144)
 私が水の入ったコップに手をのばす。その行為の「純物理的」な経過の記述をすることでは、何故にコップに手をのばしたのかということはわからない。喉が渇いていて水が飲みたかった、誰かに「そのコップの水とって」と頼まれたということを語ることはできるが、それを物質的な経過として述べることは困難である。そうしたかったらそうした。そんなにあたりまえのように思えることでも、本当のところは当たり前のことではないことに気付くことか
神秘学は始まるのかもしれない。
 将亦、何かが存在するということを証明することさえも困難である。事実そのものに対しては、単なる論理的根拠からだけでは、何ものをも反駁できない。このことは、わざわざ強調するまでもないであろう。鯨が物質界に存在するか否かを、論理的に証明することはまったくでき得ない。それには、眼に見なければならない。(P148)
記:現代宇宙物理科学は宇宙の組成を4%の通常の物質・22%の暗黒物質・74%のダーク(暗黒)エネルギーであることを明かしている。此の暗黒と名付けられるのは人間の視聴及び外感覚にては確認不可能でありブラックホールそのものが黒色ではないのと同様です。それ故に現代宇宙物理科学は世界最大の水チェレンコフ宇宙素粒子観測装置スーパーカミオカンデの観測装置や大型ハドロン衝突型加速器(LHC)による素粒子衝突実験等を使用して宇宙の始原を再現することにより其の存在を明かそうと試みています。
 眼に見えるということさえも、存在証明にはならないのはもちろんである。そして、この私が存在しているということさえも、論理的にそれを行なおうとしても徒労に終わる。論理においてできることとできないことがあるということがそれでわかる。其れ以上にまして、私がなぜ存在しているのかなどという問いはそう問うことそのものが多くの場合、意味を持ち得ないことである。倫理を論理化しようとする試みなども、交通安全のために設けられた交通信号や標識の意味を説明することを超えない。それはある目的のために決められたルール集でしかなく、そのルールは、ただそのように決めてあるというだけのことにすぎない。
 現在、遺伝子操作や臓器移植などが、「生命の尊重」などの美名の仮面をかぶった科学者の好奇心のために、形式上は兎も角も、事実上では推進されているが、そこでなされている「純物理的」な操作に対して、そこで論義されている「倫理」のなんと稚拙で無力なことだろうか不安そのものである。



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最終更新日  2023年01月12日 06時09分53秒
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