Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2023年09月25日
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カテゴリ: 霊魂論
「霊的世界の入口/DIE SCHWELLE DER GEISTIGEN WELT」
12:人間の「本当の自分」について
 魂がそのアストラル的な体の中で自己を体験し、周囲に思考生命存在を有するとき、自分が物質的な体の、そしてまたエーテル的な体の外にいるのが分かる。 しかし、そのとき魂は、自分の思考、感情、そして意志はある限定された世界の領域に属しているが、自分独自の本質にしたがって、この領域に限定されているもの以上のものを把握することができると感じる。霊視的になった魂は霊的世界の内部で次のように言うことができるだろう。感覚世界において、私は肉体が観察できるものに限定されている。元素的な世界において、私はエーテル体に束縛されている。霊的世界において、私はいわば島の上にいて、その岸辺にまでしか私の霊的な存在を感知できないとしても、思考生命存在の行為によって織られ、霊的な眼差しの前にかけられたベールを通り抜けたとき、私が知ることができるはずの世界が岸辺の向こうにあると。魂がこのベールを通り抜けることができるのは、元素的な世界における生にとっても既に不可欠な献身の能力をますます発達させるときである。魂が超感覚的な世界における意識の衰弱、曇り、さらには、その破壊を免れるためには、物理的、感覚的な世界における経験を通して育成されるような力をさらに強化する必要がある。物理的・感覚的な世界においては、魂が思考を自分の中で体験するためには、自分自身の魂的な努力なしに自然に割り振られた力だけを必要とする。元素的な世界においては、思考は夢に似た体験へと弱められるため、もし、魂がこの世界への参入に際して、その内的な生命の強化に努めていなかったとしたら、思考は生じるや否や忘却の手に落ち、そもそも意識されることはない。そのため、特に意志の力を強めなければならない。何故なら、元素的な世界においては、思考はもはや単なる思考ではなく、内的な活動性と独自の生命を有しているからである。思考が意識の範囲内から逃れ出ないようにするためには、それは意志によって把握されることになる。霊的世界の中では、思考は完全に独立した生命存在なのである。思考を意識の内に留めようとするのであれば、感覚世界においては肉体が、元素的な世界においてはエーテル体の共感と反感が魂のために展開する力を、魂自身がその内部で展開するべく、自分を強化しなければならない。霊的世界においては、これらすべてを諦めなければならない。何故なら、感覚世界や元素的な世界の体験は単に思い出のように現存しているに過ぎないからである。そして、魂自身はこれら両世界の外にあり、周りには霊的世界が存在しているが、当初、この世界はアストラル体に何の印象も与えない。魂はその記憶によって、自分自身で生きていくことを学ばなければならない。当初、その意識内容は、「私は存在する、そして、今現在、私は無の前に立っている」というものでしかない。しかし、感覚的あるいは元素的な事象の単なるイメージではなく、この活性化された自由な思考体験を表現する記憶がそのような魂的体験から生じるとき、その記憶と霊的な環境のいわゆる「無」との間の対話が魂の中で始まる。そして、この対話の結果として生じるのがアストラル体意識の中での表象世界である。この進化の時点において魂が必要としているのは、それまで魂が唯一知っていた世界の岸辺に立ち、想像上の無に直面することに耐えることができるようにする力である。最初、この想像上の無は魂にとってどこまでも本当の無である。とはいえ、いずれにしても魂はいわばその背後に記憶の世界を有している。魂はこれらの記憶にすがることができる。その中で生きることができるのである。そして、その中で生きれば生きる程、魂はアストラル体の力を強化する。この強化とともに、過ぎ去った魂の存在と霊的世界の存在たちとの対話が始まるが、この対話の中で、魂はアストラル的な存在として自分を感じることを学ぶのである。昔からの言い伝えにあるように、「人間の魂がアストラル的な存在としての自分を体験するのは世界言語の内部においてである」と言うことができる。ここで言うところの世界言語とは、霊的世界における活発な霊的対話のように行われる思考生命存在による思考行為のことである。霊的世界にとってのこの霊的対話というのは感覚世界にとっての行為に当たるものである。さて、超霊的な世界に参入しようとする魂は、自分自身の意志により、物質的及び元素的な世界の記憶を消し去らなければならない。それが可能となるのは、それまで魂にその存在についての意識を与えてきたあらゆるものが魂から根絶されたとしても、その存在を完全に失うことはないという確信が霊的な対話から得られたときだけである。魂は実際に霊的な深淵の前に立ち、同時に、その意志、感情、及び思考を忘れ去るための意志衝動をつかみ取らなければならない。意識の中の過ぎ去ったものを放棄しなければならないのである。ここで必要となるこの決意のことを、物質体あるいはエーテル体の事情によるのではなく、自分自身の意志による意識の完全な睡眠状態への誘導と名付けることができるだろう。この決意については、しばらく無意識の状態にあった後で、以前そこにあったのと同じ意識に再び戻ることを目指すというのではなく、この意識が最初から自分の意志によって本当に忘却に没頭すると考えるべきである。この過程は物質的な世界や元素的な世界ではなく、霊的な世界においてのみ可能である、ということをよく考えてみなければならない。物質的な世界においては、消滅は死として生じることが可能であるが、元素的な世界に死は存在しない。元素的な世界に属している限り、人は死ぬことができず、単に別の存在に変容することができるだけである。霊的な世界では、言葉の厳密な意味で、明確な変容もまた不可能である。何故なら、人間存在が何かに変容できたとしても、霊的な世界においては、体験された過去が自分自身の意識存在として現れるからである。この記憶存在が霊的世界の内部で弱まるべきであるとするならば、それは意志による決断そのものを通して、魂から忘却の中へと沈められなければならないのである。超感覚的な意識がこの意志決定にまで至ることができるのは、それに不可欠な魂の力を自分のものにしたときである。意識がそこに至ったならば、それまでに自分で呼び出した忘却から、「私」の真の本質が浮かび上がってくる。超霊的な環境は人間の魂にこの「真の自我」についての認識をもたらすのである。超感覚的な意識は、エーテル体やアストラル体の中で自分を体験することができるように、「真の自我」の中でも自分を体験することができる。この「真の自我」は霊視によって生じたものではない。つまり、それはどの人間にとってもその魂の奥底に存在しているものである。超感覚的な意識は、どの人間の魂も意識していないけれども、その本質に属する事実を、ただ意識的に体験するのである。人間は物質的な死の後に霊的な環境に少しずつ慣れていく。その中で最初に浮かび上がってくるのは感覚世界からの記憶を伴う人間の本質である。確かにそこでは物質的・感覚的な体の支えはないかも知れないが、その本質は意識的にこれらの記憶の中に生きながら、それらに対応する思考生命存在をそれら の記憶そのものに組み込むことができる。そのため、それらの記憶は、物質的-感覚的な世界の中では正にそうであるような、単に影のような存在では最早なく なるのである。そして、死と再生の間のある時点で霊的環境の思考生命存在が強力に働くため、意志衝動なしに前述の忘却がもたらされ、それによって「真の自我」の中での生活が浮上する。霊視的な意識は、死と再生の間の体験としてはある意味自然現象であるところのものを、魂的な生活を強化することによって、自由な霊的行為として引き起こすのである。但し、ある地上生において、表象を霊的世界に向けることがかったならば、この前生へのいかなる思い出も物質的・感覚的な体験の中で生じることはあり得ない。はっきりそれと分かる記憶が後から浮かび上がってくるためには、前もってそれについて知っていなければならないのである。そのように、ある地上生のことを次の地上生において思い出すことを期待するのであれば、既にその地上生において霊的な存在としての自分についての認識を得ている必要がある。とはいえ、この認識は霊視によって獲得される必要があるというわけではない霊的世界についての認識を霊視によって直接獲得した人の場合、感覚世界の中で何らかの個人的な体験を思い出すように、この認識を得た地上生に続く地上生において、以前の地上生への想起が彼の魂の中に生じるであろう。霊視ではなく、理解力によって精神科学に取り組む場合には、この想起が生じるとしても、それは感覚世界においてそれについての報告を聞いただけの出来事を思い出すようなものである。



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最終更新日  2023年09月25日 06時10分05秒
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