Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

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2023年12月26日
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カテゴリ: 霊魂論
内的霊的衝動の写しとしての美術史
第1講 ドルナハ  1916年10月8日-LⅡ「N/A」、LIII
第52「N/A」
第53  ジオット派マザッチオ-貢の銭
 ここではごらんのとおり人間の感情が非常に興味深く進展しています。このマザッチオをよく見てくだ
されば、みなさんもキリストの弟子たちのなかでキリストそのひとの回りに集まっている一人ひとりの
頭部に対して、関心をお持ちになるかもしれません。そして、キリストもここには個人化されているのを御覧下さい。私たちが前に見ました絵画とこのような絵画との間にある、特徴づけという点での力強い進
歩のことを考えてみてください。けれどもまた同時に、以前の感情から、今移行した感情が、キリスト教・ローマ的な力の概念に移行したかも御覧下さい。この形態の構成のなかに、ひとつひとつの、個人的な形姿の表現のなかに、ローマ的な力の概念がいかに現れてきているかを感じ取ってください。前にみなさんは教会の統治(44-46 ジオット派 教会の統治)がスピリチュアルなものとして絵の上に注ぎ込まれたのをごらんになりました。今、この際において、ほとんどの部分に見られるのは、とりわけ個性化された姿、力を得ようと欲し力のために手を組む人々ですが、前に見たのは、いわば稲妻のように顔を貫いて放射する何かスピリチュアルである神的・霊的なものでした。個々のものは全体において理解されねばなりませんでした。ここでは私たちは、完成においてあるもの、言うなればひとりひとりの人間における内的な力展開においてあるものからのみ、生全体を統合することができます。この構成の大きさにも関わらず、私たちは、これらの(19・51・53)に顕された姿が、力あるものを、当然のことながらその霊性を通じて力あるキリストを取り巻いて集まっているようすを見ます。然し乍ら、これらの人々そのものに、私たちは成る程この世によるものではない王国に在する、けれども、この王国を支配しているのはこの世なのだということが表現されているのもわかります。霊性によってではなく、人々によって、ほかならぬこれらの人々の表象によって現されているのです。このように私たちは、人間的なもの、現実的なものがますますいっそう解放されるのを、そして、個人的なものを描き出す能力が増していくのを見ます。たとえば、聖人伝説にしても、その伝説のゆえに描かれるのではありません、聖人伝説は生き続けますが、根拠に結びつけるよりはこれらの名高い物語に関連づけて人間を描き出すために用いられるのです。
記:「貢の銭」は、「マタイによる福音書」17章に典拠しており、イエスがペテロに魚を釣らせて、その口から出た銀貨を支払わせるエピソードを描いています。神殿税を払わなければ、異端とみなされ、かといって自分のお金を納めるとパリサイ人に屈服したととられるため、キリストは奇跡によってお金を生み出しました。マサッチオ(1424/1425-1427年)による「貢の銭」は、ルネサンスを代表するフレスコ画です。フィレンツェのサンタ・マリア・デル・カルミネ教会に付属するブランカッチ礼拝堂にあり、縦約2.5メートル、横約6メートルです。キアロスクーロ(明暗法)と透視図法を駆使した初期ルネサンスを代表する作品として知られています。

第53:ジオット派マザッチオ-貢の銭「全体図」


☆中央はキリストが聖ペテロに魚釣りを命じる場面。
☆左端は聖ペテロが魚から銀貨を取り出す場面。
☆右端は聖ペテロが収税吏に銀貨を渡している場面。



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最終更新日  2023年12月26日 06時10分08秒
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