Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

2024年07月03日
XML
カテゴリ: 霊魂論


ルドルフ・シュタイナー
ゲーテの自然科学論序説並びに精神科学(人智学)の基礎(GA1)
第18章 ゲーテの「散文の中の韻」における世界観 佐々木義之訳
●第四段
 客観的な世界の本質的な内容を自分自身の存在の中に求める人たちは「道徳的な世界秩序」の本質もまた人間の性質そのものの中にのみ見出します。人間の経験という現実の背後に超越的な現実があると信じる人たちは倫理の源泉もまたそこに求めなければなりません。何故なら、言葉のより高次の意味において、倫理的であるものは事物の本質的な性質にのみ由来するものだからです。超越的な世界を信じる人たちが甘んじて受けるべき倫理的な戒律を仮定するのはこの理由によります。そのような戒律は顕現として彼らのところにやって来るか、カントの至上命令の場合のように、それらが実際に彼らの意識の中に入って来るかです。それが「物自体」の超越的な世界から私たちの意識にどうやって入って来るかについて、私たちは何も聞かされません。それは単にそこにあり、私たちはそれを甘んじて受けなければならないのです。純粋に感覚的な観察に固執する経験主義的な哲学者は倫理を単に人間的な衝動と本能の効果と見なします。これらを研究することによって倫理的な行為を決定づける規範に至ると思われているのです。ゲーテは道徳を人間的なアイデアの世界から生じるものとして見ます。私たちがそれを通して私たち自身の方向づけを行うところの、それ自体が明晰なアイデアだけが道徳的な行為を導くことができるのであって、客観的な規範や単なる衝動がそれを導くのではありません。私たちは、倫理という客観的な規範には従わなければならない、というような義務感からそれらに従うのでもなく、衝動や本能に駆られて強制されるのでもありません。私たちはむしろ愛からそれらに仕えるのです。子供を愛するように私たちはそれらを愛します。私たちはそれらが実現するのを見たいと思い、それらの代わりに介入しますが、それはそれらが私たち自身の存在の一部だからです。ゲーテ的な道徳においては、「アイデア」が行為への導き手であり、「愛」が推進力なのです。彼にとって義務とは「私たちが私たち自身に行うように命じることを愛すること」(「散文の中の韻」)を意味しているのです。ゲーテ的な倫理の意味では、行為とは「自由な」活動です。私たちは私たち自身のアイデアにのみ依存しており、私たち自身以外の誰からもひどい目に合うことはありません。私は「精神的な道としての先験的な思考」(=「自由の哲学」)の中で、私たちがそれぞれ私たち自身に従うような道徳的な世界秩序は人間の行為を混乱と無秩序へと導くだけだ、という浅薄な主張に反論しました。この主張をする人たちは、人間は本質的に似た者同士であり、本質的に異なり、不調和へと導くような道徳的な考えを持つことは決してない、という事実を見落としています。(R.シュタイナーによる注:ひとつの物語が示すのは、今日の職業的な哲学者たちの間では、倫理的な観点や内的な自由についての倫理、あるいは個人主義一般に対する理解がいかに少ないかということです。1892年に、私は雑誌「未来」(第5号)の中で倫理の厳密に個人主義的な観点を支持する意見を述べました。キールのフェルディナンド・テニースは、冊子「倫理的な文化とその随行者、未来そして現在のニーチェ馬鹿」(ベルリン、1893年)の中で応じました。彼が提示したのは哲学的な形式を取った俗物的な道徳の主要な原則以外のものではありませんでしたが、私について、「私はハデスへの途上でフリードリッヒ・ニーチェよりもましなヘルメスを見つけていたはずだ」と述べています。本当に滑稽だと思ったのは、テニースが私を非難するためにゲーテの「散文の中の韻」をいくつか提示していることです。彼は、もし、私にヘルメスがいたとすれば、それはニーチェではなくゲーテだったはずだということについて何の考えも持っていないのです。私は既に本書の第10章5節で、内的な自由についての倫理とゲーテの倫理の間には結びつきがあるということを示しています。この取るに足らない冊子が職業的な哲学者の間で蔓延るゲーテの世界観への誤解という兆候を示していなかったとすれば、私がこれについて触れることはなかったでしょう。
記:「アイデア」という語句の通俗的な解釈と思想学的な語彙の捉え方
 通俗的な解釈では、:一般的に、アイデアは新しい考えや創造的な発想としての思いつき・新奇な工夫・着想を指します。これは、問題を解決するための新しい方法、製品の改善、芸術的な創作、ビジネス戦略など、さまざまな分野で現れます。例えば、新しい商品のデザインや、小説のストーリーの展開方法などがアイデアと言えます。
イデア・観念・理念:
 思想学的な語彙としての「アイデア」は、哲学や思想学、学術研究でも使われます。こちらでは、抽象的な概念や理念を指します。例えば、人権、平和、自由、正義などがアイデアとされています。
参考画:Ferdinand Tonnies



記:フェルディナント・テンニース(Ferdinand Tonnies/1855年 - 1936年)は、ドイツの社会学者。共同体における「ゲマインシャフト」と「ゲゼルシャフト」の社会進化論を提唱したことで知られる。テニース、テンニエス、テニエスなどとも表記されます。
    第18章 第四段(了)

人気ブログランキングへ





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024年07月03日 06時10分11秒
コメント(0) | コメントを書く
[霊魂論] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

プロフィール

cap-hiro

cap-hiro

カテゴリ

キーワードサーチ

▼キーワード検索

バックナンバー

2026年05月
2026年04月
2026年03月
2026年02月
2026年01月
2025年12月
2025年11月
2025年10月
2025年09月
2025年08月

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: