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笑門来福
インストラクションシナリオ(30分)
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対象受講者: 30歳前後の女性30人
講習時間 : 30分
講習内容 :・お茶について [茶の栽培・製造]
・インストラクション[おいしいお茶の淹れ方]
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シナリオは4部構成で、
1.導入・自己紹介
2.お茶の栽培
3.お茶の製造
4.おいしいお茶の淹れ方
--------------------------------
こんにちは。はじめまして。
私は日本茶インストラクターのかぷちと申します。
よろしくお願いいたします。
■ 導 入 ■
今日は皆さんにお茶の栽培・製造、お茶の淹れ方についてお話ししたいと思います。
簡単にスケジュールを申し上げますと
前半はお茶の栽培・製造についてお話しさせていただきます。
後半は私が淹れ方のデモンストレーションをしながら、おいしい淹れ方のコツをご説明させていただきます。
質問コーナーを挟んで、皆さんにもお茶を淹れていただく予定です。
ぜひおいしいお茶の淹れ方を覚えて帰って下さい。
それでは、まずは簡単な自己紹介から
■ 自己紹介 ■
私とお茶の出会いは、父がお茶農家をはじめた事です。
おじいちゃんの頃はみかん農家でしたが、お茶農家に作物を換えました。
小さい頃から、ゴールデンウィークは、お茶農家にとっても茶摘みの
ゴールデンウィークなので、遊んだ記憶がありません。
夜中までガッシャン・ガッシャンと言うお茶揉みの機械の音が響くそんな環境で育ちました。
今でも、忙しいお茶の時期にはお茶を刈ったり、工場に入って揉むのを手伝ったりしています。
■ お茶の栽培 ■
さて、今言ったゴールデンウィークと言えば...良く昔から聞く
お茶の日思い出しませんか?
-ちょっと待つor前の人に聞く-
そうですね。八十八夜です。立春から数えて八十八夜、今年は5月2日でした。
八十八夜は節分や土用などのなかまで、季節の変化の目安として昔から言われる日です。
予備:雑節のひとつ、二十四節気以外の季節変化の目安、節分・入梅・半夏生・
二百十日・土用・彼岸
お茶は年に何回採れるか知っていますか?
-ちょっと待つor前の人に聞く-
お茶を摘むことを摘採とも言いますが、一般的に春から夏にかけて3回、一番茶、
2番茶、3番茶と3回が普通です。
あとは、秋から冬にかけて1回、冬秋番茶と言いますが採ることがあります。
春の一番茶で良いお茶を作る為に、3番茶、冬秋番茶を採らないとか、
最近はやりのカテキン成分を多く含むお茶を作るために、3番茶や冬秋番茶に力を
入れるなど、お茶農家ごとに作り方は変わってきます。
楽しみ方もそれぞれ違い、一般的に上等とされるのは、一番茶のミル芽を製茶した
お茶で、先程の八十八夜の頃のお茶です。
やっぱり、秋冬に養分を貯めて、その力を使って出る芽は力強くおいしいお茶が
出来ます。ゆっくりおいしいお茶を飲みたいときは一番茶がオススメです。
食事の時など、さっぱりしたお茶が飲みたいときは2,3番茶が良いと思います。
また、メチル化カテキンでアレルギーに効くと有名になった「べにふうき」は
冬秋番茶が一番成分が載ります。
お茶は日本全国で飲まれていますが、どんなところで育つかご存じですが?
元々、亜熱帯性の植物ですのであまり寒いところでは育ちません。
年の平均気温が15℃くらいで、雨量が1,300mm以上が目安になります。
日本でもあまり北に行くと育ちにくく、茨城-新潟を結んだ線の南が
目安になります。
有名なお茶産地も静岡・鹿児島・三重・宮崎など、温かいところが多いですね。
予備:お茶畑に扇風機のでっかいのがついているのよく見かけませんか?
新芽は霜で凍って、いきなり日が当たると焼けて真っ赤になってしまいます。
放射冷却で冷え込む日には、地上5~6m辺りに5,6℃気温の高い層が
出来るので、その暖かい風を当てて霜が降りるのを防ぎます。
その為の扇風機です。
予備:静岡だと春先に遅霜注意報とか聞きませんか?
あれって、お茶の産地だからやるんだと思いますよ。
また、お茶ってどんな品種が栽培されているか知っていますか?
-ちょっと待つ-
一般的には、「やぶきた」と言う品種聞きませんか?
お茶を売っていると「やぶきただから良いお茶だね。」と言われるかたが
いますが、その通りで、日本人の味覚にあった旨みが多く含まれています。
また、気候が日本にあっている為、収穫が安定して多いのも特徴です。
今では、日本の全作付け面積の約80%(品種茶の90%)がやぶきたです。
予備:静岡の杉山彦三郎さんが静岡県在来種の実生から明治41年に選抜した。
昭和28年に茶農林6号として登録、昭和30年には県の奨励品種に指定された。
品種名の‘やぶきた’は、杉山彦三郎が品種改良を目的に竹藪を開墾して
茶種子を播種・選抜した2系統のうち、北側にあった系統につけられた名称。
参考資料※ やぶきた 76.7%
ゆたかみどり 4.4%
さやまかおり 1.8%
かなやみどり 1.6%
おくみどり 1.5%
あさつゆ 0.9%
さえみどり 0.5%
おおいわせ 0.4%
品種によっても育つ条件が違います。寒いところで有れば遅く芽が出て
霜をよける事が出来る品種が良いだろうし、逆に暖かければ、早く収穫
出来る品種を選んだりします。一軒の農家でも、全部いっぺんに収穫期に
なってしまったのでは、良いお茶が採れるのが2,3日になってしまい
製茶出来ないので、品種を変えて対応したりします。
予備:同じ品種は全て挿し木で、今風に言えば同じ遺伝子のクローンです。
これにより安定した性質を受け継ぎます。
新品種は雄しべと雌しべで交配させて出来た実を植えて作ります。
実生と言います。これの中から選抜し、良い性質を持ったものを
品種登録し、育成、挿し木で増やしていきます。
これはうちの育てるパターンなのですが、挿し木をして1,2年苗を使います。
これを畑に植え、3,4年で幼木園になります。ボサボサの木で伸ばして2,3年おき、
その後、かまぼこ型の畝に仕上げます。少なくとも普通の茶園になるまで
5,6年かかり、もし、交配からはじめると10年という時間はすぐにたってしまいます。
お茶の畝が出来てから約25~30年で勢いが落ち始めるので、この頃に植え替えを行います。
■ 茶の製造 ■
お茶って一言に言いますが、どんなお茶を思い浮かべていますか?
-時間が有ればちょっと聞く-
日本では緑茶が多いですが、紅茶、烏龍茶色々あります。
これらのお茶は同じ、ツバキ科カメリア種からできています。
このお茶の差は製造方法から来ています。
この色の差が出来る大きな原因は発酵です。
一度しっかり発酵したものを製茶すると紅茶が出来ます。
発酵途中で頃合いを見計らい製茶すると烏龍茶が出来ます。
日本茶は刈り取ったお茶の葉を新鮮な状態で蒸して発酵を止めたものです。
その為、緑の色が残ります。
さて、お茶が畑で取れてお店に並ぶまでに大きく分けて2つの製造工程があり
ます。一つ目は、農家が葉っぱを作り、荒茶を製造するまで。二つ目は、出来た
荒茶を茶商さんが買い、仕上げ、ブレンドを行い、包装して出荷するまでです。
今日の製造の説明はこの一つ目の農家が荒茶を作るまでの説明になります。
製茶をなぜ農家でするのかわかりますか?
理由は新鮮なうちに荒茶を作り、変質が比較的少ない形にするためです。
茶商さんが仕上げをするのは、香りや味の調整ができるためです。
お茶の製茶は手揉み、機械揉みと有りますが、実は機械揉みは手揉みを
機械化したもので、その工程は手揉みを見習ったものです。
日本茶の製茶は蒸して発酵を止めた後、揉んで水分を少しずつ
表面に出し、熱風で乾かしていきます。
大きく分けて工程は
1. 蒸 し 蒸気を使って、お茶の葉を蒸し、発酵を止める
2. 冷 却 茶の葉の表面の水分を取り除きながら冷やす
3. 粗 揉 強く揉みながら熱風を当て乾かす
4. 揉 捻 揉むことで水分を均一にする
5. 中 揉 また、強く揉みながら熱風を当て乾かす
6. 精 揉 揉みながら針状の形状に仕上げる
7. 乾 燥 熱風で乾燥させる
生葉から荒茶の形になるまで、約4時間かかります。
製茶すると重量は生葉の時の1/5程度になります。
予備:
1.最近は、葉っぱを育てる農家と、それを集めて荒茶にする大型工場を共同で経営する形が一般的で、
両方を自前でする自園自製は減ってきています。大型機械化で生産量を、自動化で製茶の手間を補う
方向にあるのですが、費用の面で単独での投資が厳しいため、共同で行い、組合を会社化、組合員を
社員にして、収入の安定化を図る取り組みが進んでいます。
2.「深蒸し」と言うのを聞いたことがありますか?
普通蒸しからさらに2,3倍の時間蒸すことで、お茶っぱの見栄えは粉っぽくなりますが、
甘くて、深い色が出ます。香りは少し弱くなり、すがすがしさは薄れますが、
カルキに強く、水質があまりよく無い地域でも、特色が出るため、最近普及して来ています。
静岡県でも6~7割が深蒸しになっています。
■ インストラクション ■
上級煎茶の淹れ方 (小振りの湯呑みと湯冷まし、小振りな急須、バケツ)
それでは上級煎茶の淹れ方についてインストラクションいたします。
上級煎茶はコクのあるアミノ酸と、爽やかな渋みをバランス良く楽しむことが
出来るお茶です。
お茶を美味しく入れるには4つのポイントがあります。
1.お茶の葉の量 2.お湯の量 3.お湯の温度 4.淹れる時間 です。
お湯は70℃くらいで、約1分半程度時間をかけてゆっくりと淹れていきます。
人数によりお茶の葉の適量が変わりますが、3人の場合は、一人3gが目安と
なります。
それでは淹れていきたいと思います。まず、お湯ですが、お湯は必ず3分~5分
沸騰させて、カルキ臭をとばします。
低い温度だからと言って、沸騰させていないお湯は使わないで下さい。
お湯は器を移すと約10℃温度が下がります。ポットには沸騰させたお湯を
移してありますから約90℃のお湯があります。
--- ポットを持ち、湯冷ましに注ぎながら ---
これを、湯冷ましに移し、約80℃になります。
--- 湯冷ましから湯呑みに注ぎながら ---
さらに湯呑みに移し、湯呑みが暖かく10秒くらい持つことが出来る温度に
なるまで少し待ちます。これで約70℃のお湯が出来ます。
また、湯冷ましに湯呑みを使うことで、お湯の量を量り、湯呑みを暖める効果
もあります。
--- お湯が余ったらバケツに捨てる ---
湯冷ましの間に急須に茶葉を入れていきたいと思います。
--- 小さなスプーンを取り ---
小さなスプーンに少し多めに取ると、約3gです。今回は3人ですので、
3杯入れていきます。
--- 缶を取り上げ、お茶を3杯入れる仕草、1,2,3と数える ---
--- 湯呑みを手に取り確認 ---
それではお湯が冷めましたので、注いでいきます。
--- 急須にお湯を注いでいく ---
上級煎茶はカフェインが多く、気分をリフレッシュさせるときや、
眠気をとばすときなどにおすすめです。
それでは、約1分半 経ちましたので、湯呑みに注いでいきたいと思います。
--- 注いでいきながら ---
1,2,3と注いだら、3,2,1と戻るように注いでいきます。
これは回し注ぎと言い、お茶の量と濃度を均一に注いで行く方法です。
最後の一滴まで、少し急須を降るようにして、ついで下さい。
これは、じっくりと淹れられた美味しい部分が詰まっています。
また、お湯を残さず注ぐことで、不要に蒸れるのを避けて、二煎目を美味しく
いただくことが出来ます。
--- 蓋を少し開けて急須を置きながら ---
こうして蓋をずらしておくことで、熱気を逃がします。
これで、注ぎきりと同様に不要に蒸れるのを避けることが出来ますから、
二煎目が美味しくなります。
--- オシリを拭いて茶托に載せる ---
それではお茶が入りましたので、お召し上がり下さい。
(時間が有れば)
二煎目ですが、今度は湯冷ましを使うだけで急須にお湯を注いでいきます。
おいしさのほとんどは一煎目で出てしまいますので、高温で出る、
すっきりとした香りと後味をお楽しみ下さい。
お茶の色が良く映える白磁の器がおすすめです。
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