笑門来福

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実技試験対策 インストラクションシナリオ



実技試験対策講座 インストラクションシナリオ

1.試験ならではのポイント
2.シナリオを作る時に考えたこと
3.シナリオの構成
4.お茶毎の表の作成
5.実際のシナリオ
  5-1.玉露のシナリオ
  5-2.上級煎茶のシナリオ
  5-3.並級煎茶のシナリオ
  5-4.焙じ茶のシナリオ

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1.試験ならではのポイント

  実際にはあり得ないけれど、試験だからで設定される独特のシチュエーションがあります。
 これを前提にシナリオをくまないといけません。
 と言うか、試験が非常に難しくなってしまいます。

  A.お湯は使いましたが、茶葉はなく、茶葉を入れる部分は仕草で示します。
    よって、味を実際には確認しません。

  B.試験時間は4分 3分30秒で残り30秒だと教えてくれます。

  C.淹れる(浸出)時間は実際にその時間待つ必要がありません。
    自己申告で時間を確認した仕草で、「2分経ちましたので」と言いきってOKです。
    でないと玉露はインストラクション出来なくなります。

  D.お茶の淹れ方は基本的に大きく間違っていなければ、内容の細かいところには
    こだわらないようです。
    たとえば、お湯の温度や、茶葉の量は大きくはずさなければ問題ないと思います。
    ただし、出来るだけテキストに沿っておくのが無難です。

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2.シナリオを作る時に考えたこと

  まず、シナリオを作る時に考えたのは、4種類を全く別の構成で考えるのは
  難しいので、構成は共通にしておき、お茶毎に変わる部分を穴あきにした、
  基本シナリオを作りました。変わる部分は別に表へまとめました。
  これで7割方出来るので、残りは時間調整をしながら添削です。

  本番ではあせって早くなりすぎたり、緊張で遅くなったりするので、自分で
  はっきりわかるように切っても良いコメント、追加するコメントをシナリオの上
  でも見えるようにしておきました。また、実際の作業も書き込みました。
  これは、個人の好き嫌いでやる部分で、自分に自信のない僕はすべて書いておきました。

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3.シナリオの構成

  1.お茶の説明
    楽しみ方、特徴など簡単に

  2.淹れるポイントの説明(表を作っておく)
    1.お茶の葉の量
    2.お湯の量
    3.お湯の温度
    4.淹れる時間

  3.インストラクション(表を作っておく)
    1.器の選択
    2.お茶の葉の計量方法
    3.お湯の温度管理
    4.浸出時間
    5.回しつぎ

  4.時間調整コンテンツの用意

    1.2煎目の楽しみ方(絶対)
    2.急須や器
    3.飲むシチュエーション
    4.大人数の時の対応

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4.表の作成

  2.淹れるポイント

   ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐
   │        │ 玉 露  │ 上級煎茶  │ 並級煎茶  │  焙じ茶  │
   ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
   │お茶の葉  │       │        │        │        │
   ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
   │お湯の量  │       │        │        │        │
   ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
   │お湯の温度│        │        │        │        │
   ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
   │淹れる時間│        │        │        │        │
   └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘

  3.インストラクション

   ┌─────┬─────┬─────┬─────┬─────┐
   │        │ 玉 露  │ 上級煎茶  │ 並級煎茶  │  焙じ茶  │
   ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
   │器の選択  │       │        │        │        │
   ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
   │葉の計量  │       │        │        │        │
   ├─────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
   │温度の下げ│        │        │        │        │
   └─────┴─────┴─────┴─────┴─────┘


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5.シナリオ作成

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 5-1.玉露の淹れ方 3人分
        (小さな器と湯冷まし、小さな急須、お湯捨てバケツ)
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    それでは玉露の淹れ方についてインストラクションいたします。
    玉露はコクのあるアミノ酸の味を上手に引き出して、濃厚な旨みを
    楽しむお茶です。
    お茶を美味しく入れるのに4つのポイントがあります。

    ---指を折りながら---

    1.お茶の葉の量
    2.お湯の量
    3.お湯の温度
    4.淹れる時間
            です。
    お茶の葉は一人3gが目安となります。濃厚な味を楽しむため、少しの
    お湯で淹れますので、小さな器と茶器を使用します。
    タンニンや、カフェインが溶け出さないように60℃位の低い温度で、
    2分程度、時間をかけてゆっくりと淹れていきます。

    それでは淹れていきたいと思います。まず、お湯ですが、お湯は必ず
    3分~5分沸騰させて、カルキ臭をとばします。低い温度だからと言
    って、沸騰させていないお湯は使わないで下さい。
    お湯は器を移すと約10℃温度が下がります。ポットには沸騰させた
    お湯を移してありますから約90℃のお湯があります。

    --- ポットを持ち、湯冷ましに注ぎながら ---

    これを、湯冷ましに移し、約80℃になります。

    --- 湯冷ましから湯呑みに注ぎながら ---

    さらに湯呑みに移し、
    湯呑みがほんのり暖かく持ち続けられる温度になるまで少し待ちます。

    これで約60℃のお湯が出来ます。また、湯冷ましに湯呑みを使うことで、
    お湯の量を量り、湯呑みを暖める効果もあります。

    --- お湯が余ったらバケツに捨てる ---

    湯冷ましの間に急須に茶葉を入れていきたいと思います。

    --- 小さなスプーンを取り ---

    小さなスプーンに少し多めに取ると、約3gです。今回は3人ですので、
    3杯入れていきます。

    --- 缶を取り上げ、お茶を3杯入れる仕草、1,2,3と数える ---

    --- 湯呑みを手に取り確認 ---

    それではお湯が冷めましたので、注いでいきます。

    --- 急須にお湯を注いでいく ---

    じっくり入れることで、アミノ酸が多く溶け出します。
    玉露は多い茶葉にほんの少しのお湯で淹れていきますから、
    ホンの一口程度しか出ませんが、旨みがギュッと詰まります。

    ---時間を確認する仕草---

    それでは、約2分経ちましたので、湯呑みに注いでいきたいと思います。

    --- 注いでいきながら ---

    1,2,3と注いだら、3,2,1と戻るように注いでいきます。
    これは回し注ぎと言い、お茶の量と濃度を均一に注いで行く方法です。
    最後の一滴まで、少し急須を降るようにして、ついで下さい。
    最後の一滴には、じっくりと淹れられた美味しい部分が詰まっています。
    また、お湯を残さず注ぐことで、不要に蒸れるのを避けて、
    二煎目を美味しくいただくことが出来ます。

    --- 蓋を少し開けて急須を置きながら ---

    こうして蓋をずらしておくことで、熱気を逃がします。
    これで、注ぎきりと同様に不要に蒸れるのを避けることが出来ますから、
    二煎目が美味しくなります。

    --- オシリを拭いて茶托に載せる ---

    それではお茶が入りましたので、お召し上がり下さい。

    ■時間が有れば■

    ・二煎目ですが、今度は湯冷ましを使うだけで急須にお湯を注いでいきます。
     おいしさのほとんどは一煎目で出てしまいますので、高温で出る、
     すっきりとした香りと後味をお楽しみ下さい。

    ・器ですが、お茶の色が良く映える白磁の器がおすすめです。


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 5-2.上級煎茶の淹れ方 3人分
        (小振りの湯呑みと湯冷まし、小振りな急須、お湯捨てバケツ)
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     それでは上級煎茶の淹れ方についてインストラクションいたします。
    上級煎茶はコクのあるアミノ酸と、爽やかな渋みをバランス良く
    楽しむことが出来るお茶です。
    お茶を美味しく入れるには4つのポイントがあります。

    ---指を折りながら---

    1.お茶の葉の量
    2.お湯の量
    3.お湯の温度
    4.淹れる時間
            です。

    人数によりお茶の葉の適量が変わりますが、3人の場合は、一人3gが目安と
    なります。お湯は小振りな湯呑みに8分目程度、温度は70℃くらいで、
    淹れる時間は約1分半程度と時間をかけてゆっくりと淹れていきます。

    それでは淹れていきたいと思います。まず、お湯ですが、お湯は必ず
    3分~5分沸騰させて、カルキ臭をとばします。低い温度だからと言
    って、沸騰させていないお湯は使わないで下さい。
    お湯は器を移すと約10℃温度が下がります。ポットには沸騰させた
    お湯を移してありますから約90℃のお湯があります。

    --- ポットを持ち、湯冷ましに注ぎながら ---

    これを、湯冷ましに移し、約80℃になります。

    --- 湯冷ましから湯呑みに注ぎながら ---

    さらに湯呑みに移し、湯呑みが暖かく10秒くらい持つことが出来る温度に
    なるまで少し待ちます。

    これで約70℃のお湯が出来ます。また、湯冷ましに湯呑みを使うことで、
    お湯の量を量り、湯呑みを暖める効果もあります。

    --- お湯が余ったらバケツに捨てる ---

    湯冷ましの間に急須に茶葉を入れていきたいと思います。

    --- 小さなスプーンを取り ---

    小さなスプーンに少し多めに取ると、約3gです。
    今回は3人ですので、3杯入れていきます。

    --- 缶を取り上げ、お茶を3杯入れる仕草、1,2,3と数える ---

    --- 湯呑みを手に取り確認 ---

    それではお湯が冷めましたので、注いでいきます。

    --- 急須にお湯を注いでいく ---

    (上級煎茶はカフェインが多く、気分をリフレッシュさせるときや、眠気を
    とばすときなどにおすすめです。)

    ---時間を確認する仕草---

    それでは、約1分半 経ちましたので、湯呑みに注いでいきたいと思います。

    --- 注いでいきながら ---

    1,2,3と注いだら、3,2,1と戻るように注いでいきます。
    これは回し注ぎと言い、お茶の量と濃度を均一に注いで行く方法です。
    最後の一滴まで、少し急須を降るようにして、ついで下さい。
    これは、じっくりと淹れられた美味しい部分が詰まっています。
    また、お湯を残さず注ぐことで、不要に蒸れるのを避けて、
    二煎目を美味しくいただくことが出来ます。

    --- 蓋を少し開けて急須を置きながら ---

    こうして蓋をずらしておくことで、熱気を逃がします。
    これで、注ぎきりと同様に不要に蒸れるのを避けることが出来ますから、
    二煎目が美味しくなります。

    --- オシリを拭いて茶托に載せる ---

    それではお茶が入りましたので、お召し上がり下さい。

    ■時間が有れば■

    ・二煎目ですが、今度は湯冷ましを使うだけで急須にお湯を注いでいきます。
     おいしさのほとんどは一煎目で出てしまいますので、高温で出る、
     すっきりとした香りと後味をお楽しみ下さい。

    ・お茶の色が良く映える白磁の器がおすすめです。

    ・八十八夜と言うのを聞いたことがありますか?
     立春から数えて八十八日にあたる五月の二日あたりです。
     八十八夜に摘んだお茶を飲むと無病息災、長寿をもたらすと
     昔からいわれています。
     また、縁起だけでなく、八十八夜は柔らかく良質な茶葉が
     たくさんとれる時期です。
     新芽のうまみ、若々しいかおりをお楽しみいただけます。

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 5-3.並級煎茶の淹れ方 5人分
        (湯呑み、急須)
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    それでは並級煎茶の淹れ方についてインストラクションいたします。
    並級煎茶はお食事の時など、普段飲むのに適しています。
    少し熱めのお茶をサッパリ飲む感覚で楽しむことが多いと思います。
    お茶を美味しく入れるには4つのポイントがあります。

    ---指を折りながら---

    1.お茶の葉の量
    2.お湯の量
    3.お湯の温度
    4.淹れる時間
            です。

    人数によりお茶の葉の適量が変わります。一人で有れば多めに約5g、
    2人以上で有れば1人3g、5人以上の場合は、少な目に一人2gが
    目安となります。湯呑みはこのくらいの普通の大きさの物を使います。
    お湯は90℃くらいで、約1分程度で淹れていきます。
    (もし茶葉が粉っぽい感じを受ける深蒸しのお茶でしたら3~40秒程度と
    少し短めにしても十分出ます。)

    それでは淹れていきたいと思います。まず、お湯ですが、お湯は必ず
    3分~5分沸騰させて、カルキ臭をとばします。
    お湯は器を移すと約10℃温度が下がります。ポットには沸騰させた
    お湯を移してありますから約90℃のお湯があります。
    湯冷ましの必要はありません。

    --- 大きなスプーンを取り ---

    大きなスプーンに少し多めに取ると、約5gです。
    今回は5人ですので、10g2杯入れていきます。

    --- 缶を取り上げ、お茶を2杯入れる仕草、1,2と数える ---

    それではお湯を注いでいきます。

    --- ポットから急須にお湯を注いでいく ---

    並級煎茶にはカテキンが多く含まれるため、食中毒や、虫歯の予防効果が
    ありますので、お食事のあとなどにおすすめです。

    それでは、約1分 経ちましたので、湯呑みに注いでいきたいと思います。

    --- 注いでいきながら ---

    1,2,3,4,5と注いだら、5,4,3,2,1と戻るように注いでいきます。
    これは回し注ぎと言い、お茶の量と濃度を均一に注いで行く方法です。
    最後の一滴まで、少し急須を降るようにして、ついで下さい。
    これは、じっくりと淹れられた美味しい部分が詰まっています。
    また、お湯を残さず注ぐことで、不要に蒸れるのを避けて、
    二煎目を美味しくいただくことが出来ます。

    --- 蓋を少し開けて急須を置きながら ---

    こうして蓋をずらしておくことで、熱気を逃がします。
    これで、注ぎきりと同様に不要に蒸れるのを避けることが出来ますから、
    二煎目が美味しくなります。

    --- オシリを拭いて茶托に載せる ---

    それではお茶が入りましたので、お召し上がり下さい。

    ■時間が有れば■

    ・二煎目ですが、おいしさのほとんどは一煎目で出てしまいますので、
     短時間で入れてください。
     すっきりとした香りと後味が楽しめます。

    ・お茶は1年に何度も採れます。4~5月の一番茶、6月中旬の2番茶
     7月中旬から3番茶、10月頃にも秋冬番茶などがあります。
     普通煎茶は一般的に2番茶、3番茶などが多いです。

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 5-4.焙じ茶の淹れ方 5人分
        (湯呑み、土瓶)
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    それでは焙じ茶の淹れ方についてインストラクションいたします。
    焙じ茶は一般的に下級の煎茶や番茶をなどを炒って作った加工茶です。
    爽やかな渋みや、香ばしさを楽めるお茶です。
    お茶を美味しく入れるには4つのポイントがあります。

    ---指を折りながら---

    1.お茶の葉の量
    2.お湯の量
    3.お湯の温度
    4.淹れる時間
            です。

    お茶の葉の量は一人3gが目安になります。
    焙じ茶はたっぷり飲めますので、大降りの湯呑みを使います。
    ホッとくつろぐことが出来る、土物の茶器がおすすめです。
    お湯は香りを楽しむため、熱湯を使いますので気を付けて下さい。
    約30秒程度で淹れていきます。

    それでは淹れていきたいと思います。まず、お湯ですが、お湯は必ず
    3分~5分沸騰させて、カルキ臭をとばします。
    熱湯で淹れますので、湯冷ましの必要はありません。

    まず土瓶にお茶の葉を入れていきます。

    --- 大きなスプーンを取り ---

    かさのあるお茶ですので、大きなスプーンで1杯約3gです。
    今回は5人ですので、15g5杯入れていきます。

    ---缶を取り上げ、お茶を5杯入れる仕草、1,2,3,4,5と数える---

    それではお湯を注いでいきます。
    今回はポットのお湯を使いますが、通常はやかんから直接、沸騰している
    お湯で淹れて下さい。

    --- ポットから急須にお湯を注いでいく ---

    たっぷり飲めるので、スポーツ後の水分補給や、食後のお茶にお勧めです。
    特に油分の多い食事の後に飲むと、口の中をサッパリさせてくれます。

    それでは、約30秒 経ちましたので、湯呑みに注いでいきたいと思います。

    --- 注いでいきながら ---

    1,2,3,4,5と注いだら、5,4,3,2,1と戻るように注いでいきます。
    これは回し注ぎと言い、お茶の量と濃度を均一に注いで行く方法です。
    最後の一滴まで、少し土瓶を降るようにして、ついで下さい。
    これは、じっくりと淹れられた美味しい部分が詰まっています。
    また、お湯を残さず注ぐことで、不要に蒸れるのを避けて、
    二煎目を美味しくいただくことが出来ます。

    --- 蓋を少し開けて急須を置きながら ---

    こうして蓋をずらしておくことで、熱気を逃がします。
    これで、注ぎきりと同様に不要に蒸れるのを避けることが出来ますから、
    二煎目が美味しくなります。


    それではお茶が入りましたので、お召し上がり下さい。

    ■時間が有れば■

    ・カフェインが少ないので、就寝前や、老人や乳幼児にも安心して飲んで
     いただけます。

    ・焙じ茶は番茶などの下級煎茶を炒って香ばしくした加工茶です。
     ご自分でも試しで、作ってみるがこと出来ます。

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