小玉智子のお買い物ブログ

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2012年06月30日
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 アカデミー賞関連作品や話題作が続々と公開された2012年上半期。今回は、その中からおススメ作8本をご紹介します。

 まずは、6/13にDVD&Blu-rayが発売された「ドラゴン・タトゥーの女」(2011年)。スティーグ・ラーソン原作を「ソーシャル・ネットワーク」(2010年)のデヴィッド・フィンチャーが映画化。主演のルーニー・マーラはアカデミー賞主演女優賞にノミネート。ハリウッド・アクション大作としては上出来の、スタイリッシュで見応えのある娯楽作品に仕上がっていますが、原作者が描こうとしたスウェーデンが抱える社会問題やテーマ性は薄れてしまいました。原作本や母国スウェーデン版「 ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 」を観ていない方は、この機会にぜひ、触れてみてください。

 次は6/16にDVD&Blu-rayが発売された「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」(2011年)。ジョナサン・サフラン・フォア原作の9.11後の喪失と再生を描く同名小説の映画化で、アカデミー賞作品賞ノミネート作です。父親を亡くした少年が、父の遺品の中から出てきた鍵の秘密を探ろうと、ニューヨーク中を探検する物語。祖父や、街に暮らす人々との交流を通して少年は成長し、閉ざされた心に変化が訪れます。想像とは違った方向に話が進んでいき、思わぬラストが…。ありきたりの感動ストーリーにしていない所が魅力の作品です。

 3作目は7/18にDVD&Blu-rayが発売予定の「戦火の馬」(2011年)。スティーヴン・スピルバーグ製作・監督でアカデミー賞作品賞他にノミネート。第一次大戦下のイギリス。少年アルバートと、彼が大切に育てた馬ジョーイが共にフランスの前線へ送られ、離れ離れになりながらも強い絆で引き寄せられていく感動ストーリー。子供でも観られるファミリー・ムービーなので、馬のジョーイがかなり擬人化されて描かれています。でもそこはスピルバーグ作品、語り口も滑らかに、作品世界に引き込まれるあっという間の146分です。

 4作目は8/3にDVD発売予定の「人生はビギナーズ」(2010年)。「サムサッカー」(2005年)で注目されたマイク・ミルズ監督が、ガン宣告を受けた父親が息子にゲイであるとカミングアウトするという、自身の自伝的体験を映画化。「サウンド・オブ・ミュージック」(1964年)のトラップ大佐、クリストファー・プラマーが父親ハルを演じアカデミー賞助演男優賞を受賞しました。戸惑う息子オリヴァーを演じるユアン・マクレガー、オリヴァーの恋人アナを演じるメラニー・ロランも、それぞれ悩みを抱えながらも家族を受け入れていく姿を好演しています。「サムサッカー」ではオーソドックスな演出をしていたミルズ監督ですが、今回はデザイナーやミュージシャンとしての一面を作品に反映して美術や衣装、音楽をおシャレに演出したり、オリヴァーのナレーションを入れて淡々と物語を進めたりと、自身のパーソナリティをかなり作品に反映した意欲作となっています。

 5作目は、8/24にDVD&Blu-rayが発売予定の「ヒューゴの不思議な発明」(2011年)。ブライアン・セルズニック原作をマーティン・スコセッシが監督したファンタジー・アドベンチャー。映画創世記に活躍したジョルジュ・メリエスやハロルド・ロイドなどへのオマージュが全編に散りばめられ、映画の誕生や歴史を知ることが出来る映画ファン必見作となっています。当時、動く映像を初めて観た人々の驚き、子供たちの羨望の眼差し、映画が人々に与えた夢や希望が、3D映像で現代に蘇えります。3D作品は数あれど、これだけ優れた使い方をしたのは巨匠スコセッシただ一人。映画を心から愛するスコセッシだからこそ成せる技でしょう。謎のからくり人形から始まる少年と少女の冒険物語が、後半、ベン・キングズレー演じるパパ・ジョルジュの物語へと移っていくため、面喰う人も多かったようですが、DVDでじっくりと観直せば、印象が変わると思います。上半期に観た映画で最も感動した上半期ベスト1に決まりの映画愛に溢れた作品です。

 6作目は9/5にDVD&Blu-rayが発売予定の「バトルシップ」(2012年)。ハワイ沖での合同軍事演習中に突如、エイリアンの襲撃に遭い、日米の軍人がエイリアンと戦うという昔懐かしい魚雷戦ゲームをベースにしたSFアクションです。大味のアクション大作ですが、何が気に入ったかといえば、キャラクター配置がほぼ「宇宙大作戦(スタートレック)」に置きかえられること。戦艦といえば「スタートレック」。現に、主人公のアレックス・ホッパーは、若き日のカーク船長に似た恐れ知らずの性格で、ナガタ役の浅野忠信はスポックに当たるような頭脳派でクールな性格。「スタートレック」の1話にもありそうなストーリーとコミカルな演出。そして、クライマックスに登場するのは、ハイテク機器が制御不能になり絶体絶命の彼らを救うためにやって来た退役軍人たち。クリント・イーストウッドの「スペース カウボーイ」(2000年)以来、高齢のかっこいいオヤジたちが世界を救います。ビールのお供に最高のバカバカしくも楽しい1作です。

 7作目はアカデミー賞脚本賞を受賞したウディ・アレン監督&脚本のファンタジー・コメディ「ミッドナイト・イン・パリ」(2011年)。婚約者とパリにやって来たオーウェン・ウィルソン演じるギルは、夜の街で20年代のパリへタイムスリップ。フィッツジェラルド、コクトー、ヘミングウェイ、T.S.エリオット、ダリ、ピカソなど名だたる有名人と出会います。はまり役のオーウェン、美しいマリオン・コティアール、ダリを演じるエイドリアン・ブロディなどいつもながら出演者も豪華。スノッブなウディが描くスノッブで嫌味な男ポールやレイチェル・マクアダムス演じるイネズのキャラもありがちで笑えます。ここ最近のウディ作品の中でも一押し作。劇場を見逃した方はぜひ、DVDでご覧ください。私の中では上半期ベスト2の作品です。
(ソフト発売日未定)

 最後は「きみに読む物語」(2004年)のライアン・ゴズリングが主演のクライム・アクション「ドライヴ」(2011年)。ウォルター・ヒル監督、ライアン・オニール主演の「ザ・ドライバー」(1978年)にオマージュを捧げたクールな演出で、監督のニコラス・ウィンディング・レフンはカンヌ国際映画祭監督賞を受賞。ジェイムズ・サリス原作のストーリーの良さもありますが、キャリー・マリガン、ロン・パールマン、オスカー・アイザックといった配役も絶妙で作品の世界観を深めています。ゴズリング演じるクールなだけではない人間味に溢れたドライバーの役作りもいい感じ。カルト作品として長く語り継がれる事間違いなしの作品です。(ソフト発売日未定)

 さて、6月も終わり、2012年も下半期に突入しました。
楽天ラウンジのリニューアルに合わせて、私の映画紹介も終了となります。
これまで、お付き合いいただき、ありがとうございました。
あと残り数回のご紹介となりますが、次回からは、生涯のベスト10に入れたい作品を何作かご紹介したいと思います。最後まで、お付き合い下さい。





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最終更新日  2012年07月01日 01時49分45秒


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