いつまでも空を見上げていたい

いつまでも空を見上げていたい

看護学生


看護学生 


まだ肌寒い東京の4月

張り裂けんばかりの期待と不安を抱いて

看護学生としての2年間が始まった


当時 日本の地方で看護師過程というと

レギュラーコースと進学コースの2つが主流だった

すでに准看護師の免許を持っていた私の進路は

後者の方になる



私を含めた18歳は6名だった

1クラス50名定員で残りの44名は社会人経験者という構成

母親の年代と共に勉強をすることになったのは

後の社会人として非常にプラスになったと思う

体育会系ほど厳しくはなかったが

それなりに上下関係を学んだりもした

経験を持つ同級生を尊ぶことも同時に学んだ



生活に慣れるまで3ヶ月以上は優にかかった

そして授業のスピードに慣れるのはそれ以上に月日を費やした

2年間の授業を一言で書くなら

「 ひたすら暗記の世界」

基礎知識はある程度持ち合わせてはいる

それでも追いつかないのが現状


身体の解剖生理から始まって

病名 治療 薬の名前を覚えると

次に看護がようやく出てくるのだから

新生児から老人までというと

そりゃものすごい量になるわけだ



この頃すでに私の脳味噌のキャパシティは超えていたと思われる

いや ぐんぐん成長中といった方がいいかな(笑)



辛いこともそれなりにあったが

それでも目的があったので頑張れた


「看護師になるまでは 東京で頑張る」

そう誓って実家を離れたのだから

2年間は辛くても目的を達成しようと決めた


看護師に関わらず専門と呼ばれる

世界を極めるということはなんとも骨の折れることだ

ただ命に関わる仕事になるので

緊張感をもって勉強できたことが

暗記力とモチベーションを高めてくれたと思う



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