わんこでちゅ

14 ヤマダくんのみた夢









「あ~ダニは病気やらで危険なんで、マニキュアよりも予防するほうに重点おいてくださいね。」

「そうでした、ここらへんにはいないもので油断してました。すみません。」

そういうとカーク君の飼い主は、しょんぼりしてしまった。まずい、、。ついなんでも説教くさいいい方になってしまう。おれは場の雰囲気を変えるべく、本来のもうひとつの目的、カーク君と遊ぶことにした。

「おっ、そういえばカーク君はどうしたろう。おーいカーク君!」

呼ばれるとカーク君は一目散に飛んできた。本当に人が好きで、ものおじしなくて、明るくて、茶目っ気たっぷりで、いい子だなぁ。いつも犬は患者として扱うことしかなかったが、タオルのひっぱりっこなどしてあそんでいると、みょうに新鮮な感じがする。この子と散歩したり、野山をかけまわったりしたら、どんな気持ちが味わえるのだろうか、、、。

「それではそろそろ私おいとまします。」

カーク君の飼い主が、そういって腰をあげたころには、楽しく短くかんじたが、きてから二時間もたっていた。飼い主が玄関で靴をはこうとして、ふと、下駄箱の上の写真に目をとめた。一枚は俺が子供のころ飼っていた犬、もう一枚は古ぼけた両親の写真。たいていはみなここでなにか聞いてくるが、カーク君の飼い主はだいぶ長いことみつめていたが、なにも言葉をださず、そのまま靴をはいて帰っていった。ドアがしまってから俺は気がついた。キッチンマットの上に大きなうん○がのっていた。カーク君おみやげありがとう、、、。


その夜俺はテレビをみながらぼーーーっと考えごとをしていた。みるからに古ぼけた、若いころの両親の写真、、、。若くて、古ぼけていたから、カーク君の飼い主はなにもきいてこなかったのではないかと、、。俺はテレビをつけたまま寝入ってしまった。両親にたくさんのダニがたかり、俺が半狂乱になりながらはたいても、ひっぱってもどうしてもダニがはなれない夢を見た、、、、、。やがて力つきた両親のからだが冷たくなると、ダニは両親のからだからはなれてゆき、ざわざわと床をうごめきまわっている、、。俺の頬に涙がつたった、、。


空前のペットブームと叫ばれる昨今、裏にかくされた真実をさぐる、テレビタックル、本日のゲストはオスダックス代表舛添カークさん、メスダックス代表田島チャニさんにおこしいただきました。さて今年のお正月ですが、わんこ専用おせちなどがデパートにならんだりしまして、ペットに対する加熱ぶりは大変なもののようですが、、、。

「ばかばかしいですね、僕達いぬがこれ食べたいって、ひとことでもおねがいしましたかね。過干渉、過保護のきわみですね。」
「舛添カークさんそうおっしゃいますが、そういうのがあったらまっさきに、テーブルの上からかっぱらっていくのは、あなたじゃないですか」
「なにばかなこといってんですか田島チャニさん。かっぱらいってのは野生の本能ですよ。僕らわんこは野生の本能忘れたらおしまいですよ。本題は人間による過干渉ですよ。父ちゃんは仕事仕事で、家にいない、母ちゃんははたらきたくったって、せいぜいパートしか仕事がなくて、自分はなにもできることがないから、やおら、子供だのペットを支配したがるんだなぁ。そのいい例が、わんこに手編みのセーターきせて喜んでるうちの母ちゃんですね。その上ちょっとでも具合悪くなろうもんなら、嬉々として僕らを病院につれていって、楽しそうに、あそこが悪いみたいで~なんて先生と相談している。自分がペットにここまで愛情をそそいでいるんですって、他の人に証明したくてしょうがないんじゃないんですか。究極はネットでホームページなんてもんをつくって、わんこ自慢なんてやってるし。僕らわんこに、人間の言葉かなんかしゃべらして、日記書いてよろこんでる。すくいようがないよね。」
「ちょっと、ききずてならないですね。そういう世の中にしているのは、男性ですよ。男女共同参画をもっとすすめれば、能力のある女性が自分を過小評価して、家でくすぶってなくてすむんですよ。確かに今の日本の女性は、仕方なしにできの悪い亭主でも、家のことなんにもてづだわない亭主似のあほがきでも、ペットでも、私がいなくちゃなにもできないのよ、なんて自己満足で世話をしてる人が多いかもしれないよ。でもその上にあぐらをかいて、のうのうとして、その上男女共同参画なんてけしからんなんていってる男性が主流なんですよ。だいたい、舛添カークさん、さっきからえらそうに能書きたれてますけど、そんなのは詭弁ですよ。あんたが一番その母ちゃんとやらに甘えてんじやないですか?そうでしょ?」
「うっ、、、まぁ、でも男はもともと甘えっこなんですよ、かりに僕が今どこぞにすてられたって、かっぱらい、狩り、ごみあさりなんでもして暮らせますよ。」
「じゃ~今すぐ家でて、野良やってごらんなさいよ。」


え~、加熱してだいぶ本題からずれてまいりましたので、ここでちょっと趣向をかえて、若いわんこさんにもお話をきいてみましょう。ギャルわんこ代表ということで、ルナさんにスタジオにきてもらっています。ルナさんは、このペットブームについてどうおもわれますか?

「え~っ、私わかんな~い。おいしいもの毎日食べれてぇ~、かわいいお洋服きれてぇ~、それでいいじゃんってかんじぃ~?あとは血統書つきのかねもち男と見合いして~、結婚して~楽してくらすもん。」

一同「、、、、」

お詫び
前半が暗い内容なので、あえてテレビネタを後半にいれました。このネタ一度お読みになった方もいらっしゃると思いますが、ご容赦を。











かける子犬のカーク
かけまわる仔犬のカーク



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