わんこでちゅ

17 ヤマダくんの食事








しかし、こう毎日だと、ほか弁もあきてくる。毎日ながしこむように摂る食事、、。犬でもそうだが、毎日の食事は大切だ。なのに、食べる気力がないからつくらないのか、つくらないから食べないのか、それさえも自分でわからなくなってきた。毎日仕事に忙殺されているといういい訳さえもうとおらないほど、ここのところ、ろくなものを本当に食べていない。たまにはおいしそうな店にでも外食にゆくか、、。しかし一人で行く気にもなれない。そうだ、この前カーク君の飼い主に時間を取らせてしまったのに、まだお礼をしていない。おれはいそいそと、グルメ本のページをめくった。


わんこグルメ事情

 今の世の中、肉、魚、野菜あらゆる食材が出回り、人間は、それでもたらんとばかり、やれデパートの物産展だ、やれネットで通販だと、高級だといわんばかりの食材を購入している。しかし、人間は、本当のたべもののうまさというものをしらなさすぎる。身近な食材、それも無駄なものを削ぎおとした、ごくごくシンプルなものこそが、以外に感動をあたえてくれるものである。それに気づいていない人間は、我々犬というものの食事にはまたとくに、無頓着で、思い込みがはげしい。
若さをたもちまーす。とか 犬に出来るだけのことしましたーっ。
 とかのおためごかしのコマーシャルをながし、またそれを鵜呑みにしてさしだすが、だれもそんなものが食べたいとは、ひとこともいっていない。そこで私は、今まで偶然チャンスをえて、食したものの中で、特においしいとおもったもの、印象にのこった食材をあげてゆくので、是非参考にして、飼い主として権威を誇ろうとする人間よ。本当に我々が欲するグルメな食事を提供してもらいたい。

1.干しみみず
 一番手に入りやすい食材である。毎日散歩にゆく公園で、自然の太陽のめぐみで、天日干しされたみみずは、たんぱく質が、アミノ酸にと分解され、噛めばかむほど口の中にうまみがひろがり、えもいわれぬ陶酔感をかもし出す。生干しはくさみがでるが、完全に堅干しされたみみずは、泥の風味もまじり、野趣溢れる素朴なあじである。

2.湖の藻
 これは限られた場所、限られた時期にしか入手できないのが難点。梅雨の間の豊富な水量にはぐくまれた水藻が、夏干上がった湖底にかたまって、干しあげられたものは、栄養豊富、ミネラルたっぷりである。動物病院の先生とかいう人間は、クロレラを食べる犬がいるのはしっているけど、湖の藻なんて、、、、、、。と絶句して、下痢止めを処方してくれたが、だれでも最初に食べるものには、勇気がいるものだ。多少の下痢はがまんしても、なにか身体に力がみなぎり、毛づやがよくなるほどのパワーをあたえてくれる食材である。

3.溶けた魚
 これも川べりで、人間が釣りあげて放置してどろどろになったものだが、溶けかかった魚は本当に美味である。八丈島のあおむろあじのくさやも、かくやという、この独特のくさみは酒の肴にぴったりである。このくさやより鮮烈な香りと味、是非人間にもためしてみてもらいたい。

4.バーベキューの肉汁がしみたけし炭
 キャンプ場の炊事場で一度食したが、炭だけに、肉汁の焦げたこうばしさと、独特のシャリシャリした新食感にはおどろかされた。また、翌日の便通もよく、注目すべき新健康食品でもある。

5.猫が食い散らかした鳩の手羽先
 まあ、これは王道中の王道。ブロイラーにはない、素朴かつ力強い肉である。

6.人糞
 これはちょっとシンプルなグルメとはいいがたいが、シャッターが閉まって閉鎖された公園のトイレ前に、たまにみつけることができる。人間というのは、犬以上にいじきたなく、色々食すやからであるから、当然排出されるものも、多種の食材がからみあった、絶妙なハーモニーをかもしだして、こってり濃厚。さしずめ犬むけのフランス料理といったところか。


 以上、わたしの食したグルメ食品を列挙したが、この味、この香り、この食感をいかした食事を、人間諸君、是非つくってもらいたい。  カーク著

いろいろなグルメ批評を読んで、だいたいの候補の店をえらんだ。女性をへたに食事にさそうとやっかいなことになりそうだが、別段あの人なら、その後もこちらの領分にでしゃばってくることもないし、大丈夫だろう。純粋に犬談義に華をさかせ、このグルメ記事のような生きる力の湧くような食事をとろう♪










8
カークとチャニ夫婦



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