混沌としためいぷる日記

混沌としためいぷる日記


 空。

 青。茜。灰。黒。

 に、染まる空。

 雲。鳥。風。

 が、泳ぐ空。

 太陽。月。その他太陽系のあれこれ。

 が、見下ろす空。

 そして、いまワタシが見上げている。

 空。

 どこまでも遠く――しかし、それは意外と近くにあったりする。
 屋根の上。落ちても、運が悪ければ死ぬかも、という程度の高さ。でも、下にいる人にして見れば、ワタシはそれだけそれに近い。
 手を伸ばす。掴めるものは、何も無い。でも、確かにワタシは触れている。下にいる人にして見れば、ワタシはそれに触れている。
 寝転がる。視界の大半が、青に染まる。身体の右半分を、風が撫でる。身体の前半分を、太陽が見つめる。
 その青さに、その気持ちよさに、その暖かさに。
 思い知らされる。
 ワタシはなんて小さいんだろう。それはなんて羨ましいんだろう。
 その身を綺麗に色付けされて。その身を優しく撫でられて。その身を暖かく見つめられて。
 いつか、ワタシもそこに行ってみたい。
 この身を青に、茜に、染められたい。この身を優しく撫でられたい。この身を暖かく見つめられたい。
 鳥になりたい。雲になりたい。風になりたい。

 違う。

 ワタシは、そこにいる。
 この身を茜に染められて。この身を風が優しく撫でて。この身を太陽が見つめてくれている。
 どこまでも遠く――しかし限りなく近い場所に、ワタシはいたのだ。

 境などない。

 手の届かない、あそこも。

 空。

 そして、ワタシのいるここも。



 空。




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