ガフの部屋

これまでのおはなし

さて。このページでは、
プロフィールには書き切れなかった私のうつ病体験を綴ろうと思います。



oneそれは幸せを噛み締めている時でした。

高校受験。志望校を散々迷った挙句、私にも望みのありそうな、一般に言われる“難関校”を第一志望として、勉強に励んだ。別に、そんなにその学校に入りたかったワケじゃない。でも、一生懸命勉強すると「あの人」が振り返ってくれる。他の生徒よりも、注目してかわいがってくれた。それを手放したくなくて、毎日毎日勉強勉強。でも、その時自分では自覚していなかったけれど、飴はあってもムチは相当なストレスだったのだろう。私の元々の性格も相俟って、第一志望校に合格した直後、私は激しい鬱の嵐に襲われた。


twoきっかけ―激しい罪悪感

「あの人」は、プリントの全文記憶テストを中心に、授業を進める人だった。私は毎回全問正解で、文句ナシの1番。「あの人」はそんな私を誉めて、かわいがってくれた。だから、テストは毎回カンペキでなければいけなかった。なのにある日、私はスペルミスを犯してしまった。私はカンペキでなくてはダメ。「あの人」に見てもらえなくなってしまう!・・・そして、私は卑怯な不正をするに及んだ。それを突然思い出したのが、うつの始まりだったと記憶している。思い出したのは、受験も終わったことだしと、風呂上りにゆっくり新聞を読んでいて、記事の中に「卑怯」の二文字を見つけた時。頭の中が真っ白になり、胃が収縮して吐き気が起こり、他の事は一切考えられなくなった。卒業式の練習の時も、校内奉仕の時も、執拗にそれは私を責め立てた。私は卑怯。卑怯者。このことを「あの人」が知ったら、きっと軽蔑される。今までの「あの人」の私への笑顔は、全てウソになってしまう。毎日苦しくて苦しくて、聖書に縋ってみたりもしたが、解決できない私は、精神科の門を叩いた。




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