ガフの部屋

あれからのおはなし・3

ボタン彼との同棲


休んでいる間、私はドロドロに落ち込んでいた。どうしよう。どうすればいいのか。ああ、これがいい。でもムリだな。じゃあコレだ。でもそうすると・・・。そんなんばっかり。自分自身の答えは出ていた。わかっていた。けれど、気付いてしまうとまた苦しみが続くだろう。だから逃げていた。毎晩毎晩彼に電話をした。夜話し、日中考えるという生活を続けていく内に、私はどんどん視野が狭くなっていった。最終的には、詳しい経緯は今となっては思い出せないが、「彼と暮らしながら働いて生活をしていく」という結論に勝手に達していた。ワクワク胸躍るような感覚はなかった。ただの消去法だった。最初の内は彼も賛成してくれているものだと思っていた。けれど、よくよく彼の話を聞いてみるとどうも手放しで賛成している様には聞こえない。結局彼は、私が学校に行き、自分は会社に行き、その間時間が合うときに会うというのが気に入っているという。暫らくはこのままがいいという。私はブチ切れた。最初の賛成は一体なんだったの!?私の今の苦しみは?学校に通う苦しみはどうしたらいいの!?バカ!!(ごめんなさい、忘れてるフリしてたけど、実はハッキリ覚えてます)当時彼は毎晩、私に電話するのが怖かったという。尤もだ。


ボタン相談室での面談


1学期終業式の日、私と母と担任で、相談室で面談することになり学校に呼び出された。母にはまだ、同棲の話はしていなかった。チャンスだ。学校を辞める事と一緒に切り出そう。さすがに緊張した。担任と母親を目の前に退学の意思を伝える。「辞めてそれからどうする?」来た。今だ。「付き合っている人がいるので、その人と一緒に働いて暮らそうと思います」「えっ。」(母&担任。担任の方が声が大きかった。そして涙ぐんでしまった)「・・・これは和田先生(相談室のカウンセラーの先生)にも話を聞いてもらおうね」それからは質問攻め。結局結論は出るはずもなく、夏休みの間によく考えようということになった。


ボタン夢の夏休み


夏休みは存分に遊んだ。私服で彼の仕事が上がるのを待ったり、そのまま夜景を観に行ったり。初めて朝帰りもした。もちろん現状についての真剣な話し合いもした。少しは体も心も休んでゆとりができたのか、「もう一度学校に行こう」という気になれた。とても自然だった。




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