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ハナちゃんといっしょ
カナダ旅行記・その2
11月6日。この日はジェシカと2人で、ブリティッシュ・コロンビア州の州都であるビクトリアに1泊旅行することになりました。ビクトリアはバンクーバーからフェリーで約3時間のバンクーバー島の南部に位置します。さかのぼって10年前にも、友人とビクトリアに1泊旅行しましたが、温暖できれいな町で気に入った場所でした。
ブリティッシュ・コロンビア州の州議事堂があります。
バンクーバーのダウンタウンからLandner Exchange行きのバスに乗り、そこからフェリーターミナルのあるTswassen行きのバスに乗り換えました。Landner Exchangeで私はトイレに行きたくなりましたが、そこにあるのはバス乗り場だけで公衆トイレがありません。ちょっと離れた場所にマクドナルドがあり、バスの出発まで十分に時間があったので走って用を足しに行きました。
バスの中では、カナダを3ヶ月間旅行中のイギリス人女性と話したり、フェリーの待合室でも猫を連れた女性と話したりしていました。猫を連れた中年の女性には、私が日本から持参した自分の猫の写真を見せてお互いの猫自慢をし合いました。北米旅行の楽しいところは、隣り合わせた人と気軽に楽しく話せるところです。周りの人を見ていても、初めて会ったのに昔からの友だちのように笑いあって話している人をたくさん見ました。もちろん注意も必要ですが、日本じゃなかなかそうはいきません。
フェリーは早く着いたような気がしたのですが、ビクトリアのダウンタウンに向かうバスの中でフェリーが遅れたことがわかりました。隣に座っていた女性が携帯電話で誰かにそのことを話していたからです。
ダウンタウンに着いて、まずはホテル探し…と思ったら、ジェシカが本屋に行きたいというので立ち寄りました。なんだか長くなりそうだったので、その間にビクトリアに住む私の友人に電話をすることにしました。ビクトリアに来たもう一つの目的は、私の友人のアスカさんがいたのです。私と彼女はその前の年に
ニュージーランド
のウェリントンのユースホステルで知り合いました。アスカさんはオーストラリアのワーキング・ホリデ中にNZを旅行中、私は友人(
セーラ
)の結婚式のためにNZを再訪しているときでした。一晩しかいっしょに過ごさなかったけど、意気投合して連絡を取り合っていたのです。
携帯電話の普及で公衆電話がなかなか見つからず、ようやくショッピングセンターで見つけて電話をしました。そしてその30分後にアスカさんが来てくれました。私たちはアスカさんが掃除のバイトをしているYMCAに泊まるつもりでしたが、そこよりも値段のお得なホテルに連れて行ってくれました。チェリーバンクホテルという古いホテルでしたが、きれいですごくかわいいし、ほんのりサクランボの香りがしました。朝食つきで1人35ドルは安い!
ビクトリアといえば、毎晩州議事堂がライトアップされます。これは見ておかなければと、3人で向かいます。10年ぶりに見ましたが、やっぱりきれいでした。
上の昼間の姿と比べてみてください。
夕食を取り、お土産等のショッピングをしてからその日は早々とベッドに入りました。寝る前にテレビでコメディーショーを見たけど、私にはアメリカン・ジョークのおもしろさがわかりません。ジェシカは大笑いしていたけど、私はそれの何がおもしろいの?と沈黙。日本のお笑いのほうがおもしろいと思いながら眠りについたのでした。
●アザラシの住む海辺●
11月7日。朝食後、アスカさんがホテルまで迎えに来てくれました。この日はアスカさんもお仕事が休みなので、ビクトリアを案内してくれました。私はビクトリアは二度目だったので特に見たいところはなかったし、ジェシカは博物館や水族館には興味がありません。そこで、アスカさんのお気に入りの場所に行くことにしました。
博物館裏のサンダーバード・パーク。
トーテムポールの並ぶサンダーバード・パークや州議事堂を少しだけ見て、向かった先はジェームズ・ベイです。向かう途中、ヨットハーバー沿いに魚屋さんがありましたが、その前に突然アザラシが出現!やたらと愛想をふりまくアザラシでした、魚屋さんでエサを買って餌付けができたので、ジェシカが3ドルでサーモンの切り身を買い、それを3人でエサをあげました。なんて贅沢なアザラシ。愛想がいいはずだわ。
ビクトリアの「ビクちゃん」と命名。
ジェームズ・ベイに着き、堤防の上を歩きました。ここでも途中、海の中で白いアザラシが泳いでいるのが見えました。くるくるとひたすらに回っていて、かわいい!普通の町の普通の海辺で、こんな風に野生の動物の姿を楽しめるなんて、日本じゃ想像つかないです。せいぜいイノシシ、野うさぎ、タヌキ、野鳥くらい…。え?十分?
堤防からの眺め。
堤防の先端にあった灯台まで歩きました。海辺は風が強くて寒かったのですが(でも、ウィスラーよりはましでした)、散歩を楽しむ人が何人かいました。
ダウンタウンへ戻り、アスカさんお勧めのスープのお店で軽くランチ。2種類のスープから選べるのですが、1日中煮込んでいるだけあってなかなかおいしいのです。パンとセットでした。しばらくここでおしゃべりをしました。
アスカさん&ジェシカ
さて、バンクーバーへ戻らねばとバス停へ行くと、ちょうどフェリーターミナル行きのバスがやってきました。慌しくアスカさんにお礼を言い、バスに乗り込みました。アスカさん、2日間どうもありがとう!
金曜日だったせいか、フェリーはすごく込んでいました。船内のビュッフェスタイルのレストランで夕飯を取りました。食べ放題だったので、欲を張ってガンガン食べました。正直食べ過ぎだったけど、なかなかのお味でした。
ようやくバンクーバーのダウンタウンに戻り、ミシェルのバイト先に顔を出しました。私はもうクタクタに疲れていました。しかし、ジェシカと仕事を終えたミシェルは、ウィークエンドの夜の街に出かけていきました。元気だな~、欧米人。
●スタンレーパークをサイクリング●
11月8日。この日はミシェル、ジェシカと3人で過ごす最後の日でした。バンクーバーの観光名所といえばスタンレーパークです。3人でのんびりと公園の周りをサイクリングしました。公園といっても世界2番目の広い国土を持つカナダ、大きさも半端じゃありません。これより10年前に訪れたときは、1人で8キロのサイクリングコースを回りました。それも2月の寒い時期に…。
ミシェルが自転車を2台持っていたので、公園近くの韓国人経営のレンタサイクルで1台借りました。うん、なかなか感じの悪い店。愛想の悪い人に敢えて愛想を振り向かない私。自転車を借りて、まずはカナダプレイスに向かいました。そこで偶然にミシェルのご両親に遭遇。夫婦仲良くお散歩中でした。
ミシェルとご両親。お父さんチェコ人、お母さんスロバキア人です。
カナダプレイスでお茶をして、いよいよスタンレーパークをサイクリング。10年前と変わらない景色が続きますが、歩道とサイクリングコースがきっちりと分けられていました。ローラーブレードで散歩する人もたくさんいました。
公園側からみたダウンタウンとハーバー。
ここのトーテムポール、今は触ることができないようです。
10年前はOKでした。
黒いリスなんて、初めて見ました。
公園へ来る途中でも、公園内でも黒いリスが時々見られます。ハリウッドでも普通のリスが街中の道路を横切るのを見たし、都会なのに普通に野生の小動物が見られます。日本じゃ考えられません。せいぜい鳥くらいですよね。日本の都会と比べると緑の多さが全く違います。
それにしてもミシェルの運転、速い、速すぎる。トライアスロン経験者のジェシカでも追いつかないし、普段自転車に乗らない私なんてやっとこさで着いていきました。天気もよくあまり寒くなかったし、絶好のサイクリング日よりでした。
ジェシカ&ミシェル。景色とどちらがきれい?
熊?いや、私。5枚くらい着込んでいるのでまるで熊。
その夜は映画を見に行きました。前日公開されたばかりの『ラブ・アクチュアリー』でした。途中で寄ったボディ・ショップで20%オフのセールをしていたので、欲しいと思っていた冬限定のローションを購入しました。日本で買うよりかなり安くて幸せ。だって250mlで14ドルくらいですよ。日本だったら余裕で3000円を越える品です。
サイクリング、ショッピング、映画を楽しんだ3人の楽しい休日でした。
●スカイトレインに乗って●
11月7日。この日はジェシカといっしょに、バーナビーのセーラの家に行くことになりました。バーナビーへはスカイとレインに乗って行きます。1993年にバンクーバーへ来たときは、スカイトレインの路線もこんなに長くはありませんでした。その時も乗ってみたけど、ほんの一瞬の距離でした。当時、バーナビーの老人ホーム見学に行きましたが、トロリーバスで行った記憶があります。
ダウンタウンの地下からスカイトレインに乗りました。市街地では地下を走るので地下鉄のよう。郊外に出ると地上へ出てきます。広島のアストラムラインみたいな感じです。スカイトレインはその名のとおり、レールが地上からけっこう離れています。微妙なカーブもあり、ゆっくり走るローラーコースターのようでした。私は高いところはそんなに苦手ではないので、前方の景色を楽しんだけれど、高所恐怖症のジェシカは横からの景色しか見られないでいました。
セーラの住む場所の最寄の駅に着いたら電話をして、セーラに迎えに来てもらうことになっていました。しかし、駅の電話は故障中。周りに公衆電話がないか探してみるけれども、カナダもすでに携帯社会、簡単に見つかりません。道路をはさんだ向かいに小さなショッピングセンターがありました。そこも公衆電話なんてありません。おまけに日曜日なのでほとんどのお店はしまってした。開いていた薬局に入り、事情を話すと快く電話を貸してくれました。
駅前に戻ってしばらくするとセーラが車で迎えに来てくれました。それから彼女の家へ。彼女の夫のジュリアンと息子のトリスタンが待っていました。トリスタンは睡眠中。セーラとジュリアンは日本で知り合ったのですが、2人とも私のいい友人でした。当時、セーラはジュリアンのことを牛乳瓶の底メガネのコンピューターオタクと言っていたし、ジュリアンもセーラのような気の強い女性が好みではありませんでした。でも、縁あって結婚したわけです。私はどちらかといえばセーラよりもジュリアンとの方が仲がよかったです。よく食事に行ったり、遊びに出かけたり、ビデオを見たりしていました。離れるとどうしてもマメに連絡を取り合うのって女性同士だから、セーラとの方が親しくなったって感じです。
子守りをするジュリアンとお昼ご飯を作るセーラ。
ジェシカはジュリアンと同時期ではなかったけど同じ高校で働いていました。だから、初対面だったけど話が弾んでいました。セーラの出演しているJETプログラム紹介のビデオ(外国人向け)のビデオを見たり、セーラの日本の思い出のアルバムを見せてもらいました。きちんと整理されていて、友だちも紹介するページもあり、私のページもありました。なんだかすごくうれしかったです。セーラ、まっちゃん、トロント出身のモニカ、アイルランド出身のニーブ、そして私といつも女5人で遊び回っていたことを思い出しました。
最近はセーラと連絡を取っていないけど、去年ジュリアンからのEメールで第2子のリーアムくんが誕生したことを知らせてくれました。今はリッチモンドに引っ越しているけど、きっと4人で元気に暮していることでしょう。
その日のお昼はセーラが食事を作ってくれました。サンドイッチにスープ、それから手作りのデザート。セーラはとても料理が上手です。食事の後は、ブリティッシュ・コロンビア大学の構内にある社会人類博物館へ連れて行ってくれました。
●社会人類学博物館●
セーラとジュリアンのうちで昼食を取った後、私たちはブリテッシュコロンビア大学(UBC)の構内にある社会人類学博物館へ向かいました。この記事を書くために『UBC社会人類学博物館』で検索したら、自分の旅行ブログの記事がいちばんに出てきてびっくりしました。
この博物館へ行くのは2回目でした。学生の頃の卒業旅行で先生や友人たちと一度訪れたことのある場所でした。私は社会人類学にはもちろん興味があります。大学4年生の頃、単位をほとんど取ってしまっていて、週1回大学へ行けばよい生活だったので、余った時間を有効に過ごそうと専門科目の社会人類学の授業を履修してみました。ところが先生の講義はまるで子守唄、起きて授業を聴くことなく途中離脱をしてしまいました…。先生、ごめんなさい!
それはよいとして、社会人類博物館に到着。入り口は10年前とちっとも変わっていませんでした。
この木像が迎えてくれます。
そして館内へ。バンクーバーは気候が温暖なこともあり、北米のほかの先住民とは文化もやや異なっていたそうです。でも、ネイティブ・アメリカンのことはよく知らないので、どこがどう違うのかはわかりません。館内の展示物もさほど変わっているという感じはしませんでした。最初は先住民のカヌー、木彫り、トーテムポールなどが迎えてくれます。
奥のほうへ行くと、カナダや北米の展示だけではなく、南米、アフリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界中の民族の工芸品や生活で使われていたものが展示されていました。私は美術館や博物館が大好きで、ゆっくりじっくり見る派です。しかし、まったく興味のないジェシカはつまらなさそうで、早々とソファーに座っていました。
私が見終わってジェシカの元へ行くと、セーラたちがいません。外を見るとバギーを押してトリスタンと散歩をしていました。赤ちゃんがいると大変だな~って思いながら外に出ました。
博物館の裏側にもトーテムポールなどが数点立っています。近くには海もあり、散歩するにはよいところです。ちょうど夕暮れ時で、海側に沈む夕日がとてもきれいでした。ジェシカも外のほうが楽しかったようでした。
野外のトーテムポール。
ここでセーラたちと別れ、ダウンタウン行きのバスに乗ってミシェルの家に帰りました。ミシェルのお母さんがおいしいチェコ料理を作ってくれました。そしてその晩、私たちはミシェルの友人たちとドラッグ・ショーへ出かけたのでした。楽しかった…フフフ。
●ドラッグショー!リターンズ●
その夜はミシェルの家で食事を取り、それからドラッグショーを見に行きました。ドラッグショーとはいったいなんでしょう。日記のタイトルに「リターンズ」がついているので、初めて見たショーではありません。バンクーバーに来る2週間前、私は友人とアメリカはロサンゼルスにいました。そこで向こうの友人が連れて行ってくれたのが、ウェスト・ハリウッドのドラッグショーでした。ドラッグショーを見てからそのおもしろさ(?)に度肝を抜かれ、すっかり虜になってしまったわけです。ショーについては、日記を読んでいるうちにわかると思います。
バンクーバーに着いて、ミシェルにロサンゼルスでドラッグショーへ行ったことを告げると、バンクーバーでも行きたいかと聞かれました。もちろん、即答YES!ミシェルは自分の友人たちを誘ったり、店の予約をしたりと段取りを取ってくれました。
それからドラッグショーのあるデヴィッドストリートのOctaneというバーへ行きました。ここでミシェルの友人たち5人と合流しました。ジェニファー、キャシャ、ギルバート、ドーラ、あともう一人、名前を忘れてしまいました。女の子たちはなんだかすごいおしゃれで、とにかく若い!キャピキャピしていました。いい子たちだったけど、ちょっとついていけなかったおばさんの私。でも、あの元気なジェシカも引きまくっていました。ロスの友だちのマーガレットの友人たちは、年齢層、人種も様々で、気軽に接しやすかったような気がします。
さて、肝心のドラッグショーですが、こちらは楽しかったです。ウェスト・ハリウッドで見たような
恐ろしい
…美しいドラッグ・クイーンたちが出てくるのかなって思っていたら、男性が出てきました。ひげの生えている男性だけど、何だか小柄だし胸もあるんです。そうなんですね、女装の男性ではなく、男装の女性、それもおそらくホルモン注射なんかを打って、性転換手術をしたと見られる元女性のダンサーが2人いたのです。彼らは3曲ほど踊っていきました。
It's My Life~♪
それからドラッグクイーンたちが登場!
ウェストハリウッドのドラッグクイーンたちは自分たちで歌っていましたが、ここではバックに流れるCDの歌をクチパクで真似て踊っていました。いちばんおもしろかったのは最後にTATOOの「ALL THE THINGS SHE SAID」をやっていた2人組みでしょうか。気持ち悪いんだけどおもしろかったです。
ウェストハリウッドのバーはなんだか混沌とした雰囲気があって、お客もゲイの男性がほとんどでしたが、こちらバンクーバーはけっこういろんなお客さんがいました。ゲイのカップルもたくさんいました。女性同士のカップルも窓辺の席で手を握り合っていました。
ドラック・クイーンの一人がキャシャに話し掛けてきました。どうも知り合いだったようで。このクイーンたちは日ごろはどんなことをしているのかミシェルに聞いてみると、たいてい昼間はスーツを着た会社員だそうです。この日は日曜日、週末だけ開放されて思うがままの姿になるのでしょうか…。
北米でレインボーの旗のある地区はゲイの町だと、アメリカでマーガレットが教えてくれました。ロスならウエストハリウッド、バンクーバーならデヴィッドストリートでしょう。サンフランシスコでもたくさんのゲイのカップルを見ました。お国柄というか、オープンだな~なんて思いました。
レインボーフラッグ。
興味があればどうぞ→
アメリカで見たドラッグショー
●雨のダウンタウン●
11月10日。いよいよジェシカがカナダを去る日。そしてバンクーバーに来て初めての雨の日でした。バンクーバーは雨の多いことで有名ですが、カナダに入国して10日目に降りました。激しくは降っていなかったので、ジェシカとお土産を探しながらダウンタウンを散策することにしました。
まずはガスタウンを目指して歩いてきました。10年ぶりでしたが、道をなんとなく覚えていたのですぐにたどり着くことができました。
シンボルマークのひとつ、スチーム時計。
この通りは夜はあまり治安がよくないらしいのですが、お土産屋さんが多く、昼間は観光客で賑わっています。この日は雨だったので人通りもまばらでした。何件かの店を回り、お土産を買いました。私も翌日は帰国です。
雨でも美しい通り。
オールド・スパゲティ・ファクトリーの駐車場の壁画。
↑10年前、このレストランで食事をしたときにこの壁画の写真を撮ったのですが、うまく撮れていなかったので今回もパチリ。今度はうまく撮れました。
ギャシー像。
ギャシーさんという人がやって来たことから、この地はガスタウンと名付けられたそうです。その由来は、忘れました。ガイドブックももう捨ててしまっているのでわかりません。ちょうどこの像の真後ろにあるカフェでランチしました。中国系の方の店で、なかなかおいしかったです。
チャイナタウンに向かいましたが、時間がなくてゲートのみ見ました。
ミシェルの家に戻ると、お母さんが軽い食事を用意して待っていてくれました。お腹がいっぱいだったけどいただきました。ジェシカといっしょに書いたお礼のカードをお母さんに渡し、それからお母さんとシアトル行きのバス乗り場までジェシカを送っていきました。ジェシカはシアトルに1泊して、翌日イギリスに帰りました。悲しかったけど、私たちは翌年の1月に日本で再会予定だったし、実際に会いました!
そして次はいよいよ私の帰国がせまっていました。
●最後の夜、そして帰国●
ジェシカを見送り、なんだか急に寂しくなりました。ミシェルが仕事から帰るまで、お母さんの焼いたブルーベリーパイでお茶を飲んだり、テレビを見たりしてゆっくり過ごしました。
夕方、ミシェルが帰ってきて、いっしょにショッピングに出かけました。そのころは雨ももう止んでいました。ドラッグストアへ行き、母の大好きなメープルシロップクリームをサンドしたクッキーと、父の軟膏を買いました。ミシェルは日本でお世話になった人へのお土産を買い、私にことづけました。途中、ミシェルのご両親に遭遇。私の家族にお土産を買ってくれていました。
家に帰った直後に、ミシェルのお姉さん一家が来ました。お姉さんはミシェルと年が離れていて、中学生と小学生の大きな娘さんたちがいました。ミシェルはお母さん似ですが、お姉さんのイヴェッタはお父さん似、でも話し方がお母さんそっくりです。旦那様はスロバキア人で、この一家はチェコ語とスロバキア語で話していたのでチンプンカンプン。子どもたちは英語しか話さないけど、会話の内容はわかっているようでした。
ここで私が滞在中に覚えたチェコ語。それは「アホーイ」という言葉です。英語のHiとかHelloと同じ意味です。最初は「うん?アホ?」なんて思っていました。
ミシェルのご両親、お姉さん一家からたくさんのお土産をいただきました。私が旅行する上でいちばん嫌なのは大荷物を持って歩くこと。だから、私の荷物はいつも大きなバックパックがひとつです。でも、とてもうれしい心遣いでした。お母さんが使わないかばんをお土産を入れるためにひとつくれました。その日は遅い夕食をとってベッドに入りました。
2003年11月11日。この日はカナダのRemenbarance Dayという祝日でした。そしていよいよ帰国の日です。北米に来てもう3週間がたっていました。約10日間ずつアメリカとカナダに滞在しましたが、あっという間でした。この日の天気もどんよりとした曇り空。私が海外に滞在する場合、晴れの日がとても多いのです(ロンドンの冬はいつも曇っていましたが)。でも、私の去る日は雨の日が多いです。きっと、帰んないで~って空も泣いているに違いない…なわけないか。
ミシェルのご両親に別れを告げると、お母さんが
「バンクーバーに来たら、ここがあなたの家よ」
と言ってくれました。とても優しかったブリジッタ、また会いに行きたいです。
そしてミシェルが空港まで送ってくれました。チェックインして1時間ほど一緒に過ごしました。こんなに日本に帰りたくないと思った旅行は後にも先にもなかったです。アメリカで一緒に過ごした友人たち、カナダで一緒に過ごした友人たち、いろんな場所で出会った人たちのおかげだと思っています。
空港にて。ミシェルと。
カナダ旅行記、おしまい♪
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