ハトムギ(鳩麦)新陳代謝を促し、美容


薬用としての歴史は古く、『しんのうほんぞうきょう新農本草経』にも「久しく服すれば、補虚、益気、軽身などの効果がある」と効能が記されている。

わが国でも、昔から民間薬用植物として普及していたことは多くの書物に残されており、『民間薬用植物誌』には、
① 根を煎じて通経剤とする。
② 実を煎じて利尿・健胃剤とする。
③ 脾臓を丈夫にし、胃を強くし、食欲を増進する。
④ 脚気にもよく効く。
⑤ ノドがはれて痛むときに粉を吹き込むとよい、などの効用が記されている。



(未来コバちゃんの私でも写るんです。清水吉原茶畑より初化粧をした富士を望む? どう私って綺麗?10/9 正午 撮影)


*ハトムギの漢方名は「ヨクイニンといい、コメやムギよりもカロリーが高く、タンパク質、ビタミンB1、カルシウム、鉄分などを豊富に含み、なかでもタンパク質は良質のアミノ酸で形成され、他の穀類に比べて新陳代謝が大きいといわれている。

そのほか、抗腫瘍作用をもつ物質の存在も明らかになっており、特殊な微量成分が含まれていることもあって再認識されるようになったのである。

ハトムギの薬効は多くの研究者によって明らかにされているが、大塚敬節氏、塩谷伸氏の経験などから、その薬効を示すと次のようになる。

(1) 食欲不振や胃のもたれに効果がある。なんとなく食欲がない、食べたあと胃が重いという人で、医薬品ではあまり効果を示さなかった人がよくなったという例が多い。ただし、体質によって胃をこわす例もあり、体質に合うかどうかを判断する必要がある。

(2) むくみ、脚気、腎臓、膀胱の結石などに効果がある。ハトムギの実(ヨクイニン)には利尿作用があるのでめざましい効果を見せる。ビタミンB1も多く、脚気の予防、治療に役立つ。飲み始めは体がかゆくなることもあり少しずつ体をならすべきである。

(3) 筋肉痛、リューマチ、神経痛に効く。ヨクイニンを煎じて飲むか、粥にして食べてもよい。体の筋のこわばりや、つれがよく治る。

(4) 美容効果にも期待。皮膚の栄養補給に役立ち、荒れ肌やサメ肌、または吹き出ものの出やすい体質、
   アカギレなどの改善・治療に有効で、つやのあるなめらかな肌にする。

(5) イボ取り効果。特に青年性イボによく効き、老人性の硬いイボにも有効。ヨクイニンにトクサを混ぜるといっそう効果がある。

(6) 制ガン作用。抗腫瘍物質が発見され、これを利用し、ヨクイニンにフジこぶ、ヒシの実を配合した生薬が注目されている。

(7) その他、強壮効果もある。また、根の汁は肺壊疽、喀血、歯痛止めにも効果を発揮する。

つづく


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