ブリ(鰤) 高血圧、血栓症を防ぎ成人予防



冬の荒海に揉まれた“寒ブリ”はまさに絶品であるが、近年は「ハマチ」の名で店頭に並ぶ養殖物が多い。

ブリは出世魚で、幼魚のときから順に呼び名が変わり、関東では「ワカシ→イナダ(ハマチ)→ワラサ→ブリ」、

関西では「ワカナ→ツバス→ハマチ(メジロ)→ブリ」となる。

また、養殖物は一般に脂ぎった感じが強く、切り身が一様にベージュ色であるのに対し、天然物はややピンクがかっていることが特徴である。

脂身のもつトロッとした旨さのほかに、ヒスチジンというアミノ酸の旨みが加わって、あの特有の風味が醸し出される。

脂質のためカロリーは高い(生100gで257キロカロリー)が、この脂質にはEPAとDHAが合計2.7gも
含まれているのだ。

EPA(エイコサペンタエン酸)はデンマーク人とグリーンランドの原住民を調査し、原住民には心筋梗塞などの血液性疾患が非常に少ないという結果を得たところから発見(ダイアベルグ博士らによる)された高度不飽和脂肪酸で、日本でも熊谷朗博士らが千葉の農村と漁村で比較追跡調査を行い、同様の結果を得た。

すなわちEPAには血液を固まりにくくする作用があり、血栓症や動脈硬化などの成人病予防に威力を発揮する。

また、血を丈夫にするPOA(パルミトオレイン酸)も含有されている。




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