Salon de Ciel

Salon de Ciel

遅刻!

はげてたマニュキアは塗りなおしたし

メイクはばっちりだし

最後に香水を腰につけて

準備は万端!


出かける前にホストママとビールで乾杯して

火照った肌で私は待ち合わせ場所に向かった。


待ち合わせは2時。

20分も早くついてしまった。

しょうがないので

周りにあるショップをぶらぶらしたり

本屋に入って立ち読みしたり

トイレに入って鏡を見直したり

そうしている内に5分前になった。



ドキドキしながらもう一度待ち合わせの

場所に戻った。


まだ彼は来ていなかった。


5分が過ぎた

10分

20分・・


なに、これ。

嫌な予感・・

もしかして

もしかして


すっぽかされたんじゃあ・・・


朝からあんなに楽しみにして

あんなに準備に精を出して

楽しみにしてきたのに!


イライラがピークになって

私は彼が滞在していたホテルに電話をしてみた。



「○○○号室に!」

呼び出し音。

そして

「Hello?」



うそっ!こいつ、まだホテルにいやがる!!

かーっとなって

「はあ?あなたまだホテルに居るの!??

もう約束の時間過ぎてるんだけど!

もう、来ないのね!!??」

とまくしたてた。


電話の向こうで、しばらく沈黙があったあと


「ああ、なんだ。君、Sと話したいんだろ?

あいつはもう出たよ。バスを一本逃がして、

遅れそうだって言ってたけど、そろそろ着くはずだよ」


彼の友達だった・・


うおお、ごめん!

ひたすら謝って電話を切った。



バスに乗り遅れね・・

こっちに向かってくれているようだし、もう待つしかないか。

しょうがない。


そして25分遅れて、彼は現れた。


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