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シートサインは、言ってみれば、『大きくて強いシール』です。壁に案内マップや建物内標識なんかを貼るときに使います。
このシートサイン、『下地の平滑性』が大事なので、既存下地に貼るときには、注意が必要です。
ある事例では、既存コンクリート壁にシートサインを貼ったのですが、指を押しつけながら触ってみると、パリパリと音がしました。
『?!』と不思議に思ってシートサインの周囲の下地を見てみると、なぜかザラザラです。
よくよく工事の方に話を聞いてみると、既存コンクリート壁を平滑にするために、C-1(コンクリート補修用のセメントモルタルペースト1ミリ厚さ用)を使用したのだそうです。ところが、薄くローラーを使って塗ったため、C-1に入っている砂が飛び出した状態になり、シートサインが『砂にだけ点接着している状態』となったようです。砂の右側を押すと右側が下地にくっつき、次に砂の左側を押すと、右側が剥がれます。これの連続でパリパリ音がしていた様でした。
これでは、適切に接着されていない状態ですので、再接着か再施工が必要です。
本来であれば、C-1施工の後に、研磨紙刷りやサンダー掛けをするべきでしたが、それがされることはありませんでした。
なぜなのでしょうか。
理由は恐らく、3つあります。
1つは、施工計画のせいです。
左官工事施工計画に、しっかりと研磨紙刷りの工程が入っていれば、避けられたことだと思います。後工程が何かまで施工要領のページに書いてあれば、なお良かったかもしれませんね。
もう1つは、工程の細分化のせいです。
上の施工計画の話と近いのですが、建築工事は、たくさんの工種に分かれていて、それぞれにプロの職人さんがいます。
今回の工事では、左官職人が下地調整、サイン業者がサイン貼り付けの分担になっていましたが、それぞれ別に発注を受けているため、あまり関わりがありません。施工日が異なる場合もあるため、会うことすらないかもしれません。
そうなると、コミュニケーションを取り合って、『このくらいの平滑性でいいかな』、『もう少しサンダーしてくれる?』なんて光景は夢のまた夢です。
建築あるあるですが、1つの工種の職人さんは、自分の仕事はきっちりやりますが、前後の工程にあまり頓着しません。
以前には、玄関のスチールドアが折れ曲がっているのに、何事も無かったように塗装仕上げがされていたこともありました。
最後の1つ、真の原因は、当然ですが、主任技術者と工事管理の検討・チェック不足です。技術者が少ない今の時代では、なかなか上手くはいかないかもしれませんが、是非頑張って欲しいですね。
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