もちもちクッペ

もちもちクッペ

 パネトーネマザーのふっくら感と南部小麦のもちもち感、ふたつの長所が引き出されておいしいパンになりました。当初はハースブレッドのつもりでしたが、「ふわふわ」よりも「もちもち」が強いのでこんな名前に。このもちもち感はあんにピッタリ合いそうなので、ごまを練りこんだ生地であんパンにしてもいいかも。




 <材料> 2個分
  中種

南部小麦(無農薬・準強力粉) 160g


酵母 大さじ1


砂糖 小さじ2分の1


水 120cc


  本仕込み

南部小麦(無農薬・準強力粉) 120g


砂糖 小さじ2分の1


塩 4g


バター 12g


水 50cc



 <作り方>

①中種を作って冷蔵庫で熟成させます。


《テーブルロール》を参照して中種を作ります。同じ配合ですが、やはり粉が水を吸わないせいなのかゴムべらに粘々とまとわりつく感じでした。

②16時間後に取り出し、室内に放置します。


今回は野菜室で熟成させました。粉の違いを知りたかったので同じ冷蔵室を使いたかったのですが、どうしても場所を確保できなかったのです。16時間後の中種は、今までとは違ってよく膨らんでいました。粉のせいなのか、冷蔵室の温度の違いなのかはっきりしないところが残念です。

③中種がゆるんだら材料を混ぜます。


すでにゆるんでいた中種ですから、30分もするとぶくぶくと2倍ほどになりました。大き目のボールに塩と砂糖と粉を入れてざっと混ぜ、人肌程度のぬるま湯を回しかけて全体に混ぜます。その上に50分室内放置した中種を加え、全体をざっと合わせます。このとき中種の味をみましたが、少しピリピリ感が出始めていたのでこれ以上室内に置かないほうが無難です。40分ほどで切り上げるほうがいいと思います。

④水を吸収させるために10分ほど放置し、なめらかになるまでこねます。


ホシノ酵母と違って、パネトーネマザーの中種には酵母の粒が残っています。今回はこの粒がなくなるのを目安に、手でこねてみました。ホシノ酵母との組み合わせよりも、やや扱いやすいように思えました。とても伸びがよいので、ホシノ酵母の生地よりも気を使わずに済み、わりと大胆に作業出来ました。

⑤まとまったらバターを練り込みます。


あらかじめレンジでやわらかくしておいたバターを、今回は1度に加えてみました。今までのホシノ酵母や自家製酵母に比べ、この生地ではバターが入りやすいように感じました。《レモン・グラハム・ボール》の要領でバターを包んでこねますが、わりとなじみやすいのでポンポンと軽くボールにたたきつけました。何度か繰り返すうち、かなり伸びがよくなって表面がなめらかになりました。

⑥2倍強になるまで1次発酵させ、2分割してベンチタイムをとります。


今回は、あらかじめ生種コースに設定しておいたHBのパンケースで発酵させました。こねあがるまでケースも本体にセットしておいたので、生地を入れた時に冷たくなくてお勧め。生地を入れる前に薄くバターも塗っておきました。中種がゆるんでいたせいか、今回は1時間で2.5倍になりました。2分割して丸め、ひとまわりゆるみ程度に5~7分のベンチタイムをとります。

⑦クッペ型に成形し、パンマットの中で2次発酵させます。


生地はあまりガスを抜き過ぎないように優しく手のひらでつぶし、端からくるくると巻いて閉じ目をつまんで閉じます。優しく前後に転がしながら20~23cmくらいに伸ばして太さを均一にします。2個とも成形したら、パンマットの上に平行に並べます。このとき生地の間を10cmほど開けて並べ、その部分の布地をつまんで仕切りを作ります。パン生地のそれぞれの反対側の布地もつまんで仕切りを作り、これで三つの仕切りが出来たわけです。こうしてパン生地が横にだれないようにしてから、残りのパンマット(小さくて足りない場合は別のパンマット)を折り返してかぶせます。硬く絞った濡れ布巾を上に乗せて、2倍になるまで2次発酵させます。

⑧オーブンを天板ごと予熱し、生地を乗せてクープを入れます。


オーブンに天板をセットし、200度に予熱します。予熱が完了したら天板を取り出し、オーブンは220度に上げておきます。熱々の天板に膨らんだ生地を平行に乗せ、よく切れるナイフで3本ずつ切れ目を入れます。パンマットから天板に移す時にガスが抜けないように、2次発酵の時にパン生地の下にオーブンペーパーを敷いておくと便利。発酵が完了したら、紙ごとつまんで静かに天板に乗せます。

⑨たっぷりと霧を吹き、220度で13分焼きます。


パン生地全体にたっぷりと霧を吹き、オーブンの中にもたっぷりと吹いてから天板を入れます。すぐに焼き始め、13分ほどでたたくと軽い音がしたら出来上がり。少し冷めて、外側がパリッと硬くなった時が食べ頃。

 写真は、実は失敗作。2次発酵後に天板に移す時、何も準備をしていなかったのでガスが抜けてかなりしぼんでしまいました。慌てていたので切れないナイフでクープを入れてしまったりでさんざん。それでもふわ~っと膨らんだのは、パネトーネマザーのおかげだと思います。まだまだレシピ改善の余地がありますが、これもおいしいので今度はあんを包んでみようかな。



もちもちクッペ

 ◎2003年1月16日製作


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