りんごとマーマレードのグラハム・リング

りんごとマーマレードのグラハム・リング

 甘味を控えたさっぱりした生地にりんごとマーマレードを巻き込んでリング型で焼きました。全粒粉のプチプチした素朴な味わいに汁気たっぷりのりんごとマーマレードの酸味がピッタリ。白神の生地だから翌日もしっとりです。




 <材料> 直径20cmのリング型1台分
  中種1回目

全粒粉 70g


酵母 小さじ2分の1


砂糖 小さじ2分の1


水 130cc


  2回目

強力粉 100g


  本仕込み

強力粉 100g


てんさい糖 大さじ1.5


塩 3.5g


バター 15g


水 大さじ2



  中身

りんご 1個


砂糖 大さじ1


オレンジマーマレード 大さじ2弱



 <作り方>

①中身を準備します。りんごは四つ割りにして皮と芯を取り、更に縦半分に切手からいちょう切りにしてフライパンに入れます。上から砂糖を振り掛け、しっとりするまで少し置きます。


炒めるわけではないので、厚手の鍋を使っても。りんごの色が黒ずんでしまうので、アルミの鍋は避けます。

②弱火にかけて水分を出し、マーマレードを加えたら火を強めてしっかりと水気を吸わせます。


りんごの余計な水分を出しておかないと、焼いている間にパン生地がびしょびしょになってしまいます。弱火でじっくりと出したら、次には火を強めます。実際には水気を吸わせるのではなくて糖分などが果肉にしみ込みます。ここで蓋をすると余分な水分が蒸発せずにりんごがやわらかくなりすぎるので、木べらで鍋底をこするようにしながらジュージューと水気を飛ばします。

③水気がなくなったら皿などに広げて冷ましておきます。


④パン生地を作ります。パンケースに水(ぬるま湯)を入れて酵母を溶かし、砂糖も加えてよく溶かします。最後に全粒粉も加えます。

⑤ケースを本体にセットし、食パンコースで少しこねて15分ほど置きます。


スタートボタンを押してこね始め、羽根の回転が速くなったらスイッチを切ります。このまま15分ほど置いて給水タイムをとります。

⑥100gの強力粉を加え、同様に混ぜて倍になるまで発酵させます。


ケースを取り出して粉を加え、本体に戻して上と同様に少しだけこねます。羽根の動きが速くなったらスイッチを切り、種起こしコースに切り替えて倍になるまで発酵させます。今回は30分かかりました。室温が低ければもっとかかりますので、発酵前の生地の量をよくチェックしておくのがポイント。

⑦本仕込みの材料を全部加え、倍になるまで1次発酵させます。


中種が倍になったら本仕込み用の材料をケースに加えます。食パンコースなどでこね(ナショナルでは20分)、スイッチを切って種起こしコースに切り替えて1次発酵させます。今回は45分かかりました。

⑧取り出してベンチタイムをとり、四角に伸ばしてフルーツを散らします。


ベンチタイムは10~15分くらい。大きく丸めた生地が少しゆるむのが目安です。丁寧に麺棒をかけて四角に伸ばし、煮て冷ましておいたフルーツを平均に散らします。汁気はよく切っておくほうがうまく仕上がります。生地の巻き終わり及び両端はそれぞれ1.5cmくらいの余白を残しておきます。

⑨ロールに巻いて両端と巻き終わりをしっかり閉じ、前後に転がして太さを均一にします。


閉じ目は指でつまんできちんと止めます。余白の部分がなかったり汁気などが着いていると閉じ目が開いてしまいます。マットの上で静かに転がしながらロールの太さを均一にしますが、閉じ目を上にしておくほうが開きにくくて安心です。

⑩6等分の輪切りにし、用意しておいた型に詰めます。


パンマットが汚れないように、切る時はまな板などに移しています。ロールの端のものには中身があまり入っていないので、少し薄めに切り分けたほうがいいかも。バターを塗っておいたリング型に生地を詰め、はみ出したりんごなどを隙間に詰め込みます。

⑪2倍弱になるまで2次発酵させ、霧を吹いて予熱なしで焼き上げます。


ターンテーブルにお湯を入れたオーブン内で発酵させ、1.8倍になったらお湯を捨てます。生地がホンワカ温かかったので予熱なしで焼いてみました(コールドスタート)。軽く霧を吹いて扉を閉め、140度で4分、150度に上げて10分、170度に上げて5分、最後に180度に上げて5分焼きました。たたいて軽い音がしたら出来上がり。

 150度に上げてからむくむく膨らみ始め、ふわ~っと仕上がりました。かなりの釜伸びであちこちひび割れだらけ。おかげで型抜きしたら分解しました。そんなワケで画像はなし。おいしく出来たのに残念。


 今回は酵母1%以下の配合でしたが、この中種法では全く問題なく焼き上がりました。以前にご紹介したナショナルのソフト食パンコースを使うものなどに比べて、今回の方法のほうが室温などによる発酵の調節がやりやすいのではないかと思います。


 白神のパンにしてはもちもち感はあまりありませんでしたが、中までしっかり火が通ってふんわり出来ました。冷めたものを翌日軽くトーストしてもおいしいですよ。りんごの味によって、煮る砂糖の量を変えるのも大切です。ジャムは省いてレモン汁だけでも。好みでラム酒漬けレーズンなんかもおいしそう。



 ◎2003年9月21日製作


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