Mamma Cucina

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自然分娩レポート2



「あのさ、それ、ふかわりょうのマネか何か?」と夫。
私は体操していたつもりだったのだが、ふかわりょうの初期の芸風…腰に手を当てて横揺れしながら「お前ん家の階段、急だな」「お前ん家、天井低くない?」とか言うやつ…に見えたらしい。

でも、これらの努力、無駄ではなかった。夜中の2時半に陣痛と思しき痛みで目が覚めたのだ。15分間隔くらいか。病院に電話したら「もうちょっと様子を見てください」と言われる。ゲゲッ。3人目だから早く来るようにって言われてるんだけど~。明らかに陣痛なので、20分後にまた電話してみる。「あのーー、間隔がけっこう短いんですけど」「すぐ来てください」

17日AM3時40分頃、病院到着。むぅを連れていたのもあり、夫には帰ってもらう。それに私、立会い希望じゃないし。

子宮口は5cmくらいの開き。陣痛はだんだんと間隔が縮まり、5分くらいか。だが、それ以降全然狭まらず、延々5分間隔を繰り返す。

1時間半くらい経った頃「破水させてみますか?」と助産師さん。でも、これってある意味究極の選択だと思った。

1.このまま5分間隔の陣痛を続行。(つまり5分間隔で絶叫ということだ。)
2.破水させてお産を進める。ただし、超痛い。(進むかもしれないし、進まないかもしれない。)

う~ん、としばらく悩んでから、私は1を選択した。破水させて超痛い上にお産が進まなかったら最悪だと思ったのだ。5分間隔の絶叫ならば、インターバルがある分、気がラクなのである。

そして、さらに1時間半ほどの間5分おきに「いーたたたた!!!!」と絶叫するオカン。NSTのお腹の張りの数値を見ながらだと、張りが引いていくのが分かりやすいので、少しはラクだ。最初、画面が助産師さんの方に向けられていて見えなかったのだが、どうしても数値が見たいので自分からも見える位置にしてもらった。ちなみにピークは70~80くらい。

6時半くらいかなぁ?記憶が曖昧なんだけど「もうそろそろ産みたいです~!」と言って、破水させてもらった。じょじょじょじょーっと羊水が出るのが分かった。うひゃひゃ、おもらしみたい。

そして、やった、いきめる!と思ったのだが「じゃあ、1回のがしてみましょう」と助産師さん。えっ、いきめるんじゃないんですかぁぁ。思わず「の、のがすんですか?」と聞き返してしまった。「はい」と助産師さん。

しょうがないので、はっはっはっひーーーーとか何とか言いながらのがしてみる。心の中では「くっそー、いきみてぇぇ」と思っていた。

「じゃあ、次は、いきんでみましょう」
やった。待ってました、この瞬間を!

ううううううん、と力を入れてみる。
と、次の瞬間、予想もしない感覚に見舞われる。

痛みはあるんだけど、なんか知らんが気持ちイイのである。
詳しくは言えないけど、巨大○×△(まあいわゆる大事なところですな)を出し入れする感じなのである。しかもそいつがけっこう凸凹してる。まあ、同じ場所を使っているのでそういう感覚に見舞われてもおかしくはないんだろうけど、困るのは力が入らんのである。アヘアヘ、ハラヒロホレ~的感覚なのである。

おまけに「おしり、クネクネさせない!」とかいう注意を受けてしまう。ああ、オカン、まるでヘンタイやんか。分娩台の上でアヘアヘクネクネしてる奴なんて聞いたことない。

というわけで、アヘアヘと戦いながらいきむことになってしまった。痛いよりはマシなのだが、何だかこそばゆい。そして、こそばゆいあまりに変な顔をみなさんに晒すことになってしまった。

白目を開けて、口は半笑い…という顔を保ったまま固まっているのである。顔を覗き込んだ助産師さんはびっくりして「だ、だ、だいじょうぶですか!!」と言っていた。

はっ、いかん!人間に戻らねば。あわてて、普通の顔に戻す。

どうやら頭が出て来ているらしいので、頑張ってみる。今回は会陰切開の感覚が少し分かった。痛みのピークがむぅの時の3分の2くらいだったからだと思う。

頭が出てくればもういきまずに済むと思ったのだが、さらに1回「いきんでください」と言われる。もう、やる気なし状態になっていたので「もう1回いきむんですかァ?」と確認してしまった。

そしてずるずるずるっと赤ん坊、誕生~!!!

今回は、痛みがむぅの時よりも弱かったため、傷を縫うときもチクチクして痛かった。脳内麻薬もあまり出てなさそうだったし。別のえくすたしぃ~の感覚はあったが。お産の途中でこういう感覚に見舞われた人っているのかな~と聞いてみたい気もする。

2010.10


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