EPISODE 8 ―パトリア地区―




「皆、準備はいいかい?」
集合時間には皆揃っていた。これからいよいよウォリアーの故郷パトリア地区カイヌゥスへ向けて私達パーティは冒険を始めようとしている。
若きパラディン、+Lloyd+の二人はこの先は今まで一度も足を踏み入れた事が無いらしい。私は何度かパトリア地区には行った事があるが、そこは閑散とした廃墟と言うイメージがある。そして、私の方向感覚を奪う地域。
カイヌゥスに入る前にマ=ドゥバラスと言う土地を抜けていくのだが、ここにいるモンスターは今まで戦ってきたモンスターとは訳が違う。とにかく強い。パラディンのホーリーアーマーやミラーディフェンスの魔法を掛けて貰わないと私みたいな体力の無いマジシャンだと気を抜くと瞬殺される。
「ここから東に向かうとその先がマ=ドゥバラスで、その先に目的地のカイヌゥスがあるよ」
私達一行は一路カイヌゥスへ。
ターラの東にある大きな石の門を潜るとそこには閑散とした土地が目の前に広がる。
ランドさん、お師匠様、私は彼等を守りながら先へ進む。途中+Lloyd+がモンスターに倒されランドさんが迎えに。残された私達でモンスターの殲滅にあたる。しかし、モンスターは数を増す一方だ。
「おはよう」
ギルド内の会話で私の所属する「テンペスト」のマスター【青装備のギルマス】のENHANCEさんがこの世に降臨してきた。
「マスター助けて欲しいのだけどいいかな?」
命からがらマ=ドゥバラスの中央を流れる峡谷に向かい、橋が掛かっいる場所からマスターに応援要請をした。この橋はモンスターが入ってこない場所、いわゆる《安全地帯》だ。
マスターに事情を話し快く快諾してもらっている間にランドさん達とも合流した。数分もしない内にマスターが駆けつけてくれた。流石「テンペスト」のマスターだ、彼を取り巻くモンスターが次々となぎ倒されていく。
橋で少し皆と会話をして目的地カイヌゥスへ向かう。
やはりここでもマスターの強さが光る。まるで赤子の手を捻るかのごとくモンスターが次々に倒されていく。まさに圧巻だ。暫く歩くと目の前に大きな石の門が見えてきた。
「この向こうがカイヌゥスだよ」
皆、安堵の表情を浮かべて門を潜る。しかし、その安堵もカイヌゥスに入った途端失われる。ここはマ=ドゥバラスより強力なモンスターが蠢いている。
「ゲートスクロールで飛んで!」
ランドさんが女王蟻と格闘しなが言った。皆、一斉にゲートスクロールでカイヌゥスの町に飛ぶ。
「やったぁ~!」
「着いたよ~」
口々に皆が感嘆の声を上げる。若いパラディンは物珍しそうに町を物色しはじめ。他の者はここまでの道のりを賞賛しあい皆で話し込む。
「お疲れ様」
ランドさん、お師匠様、マスターが私にそう言ってくれた。達成感と今までの緊張の糸が切れ私はその場に座り込む。皆笑顔で私や他のメンバーに声を掛けてくれた。一人、また一人とパーティから抜け皆また自分の狩り場に戻っていった。
私は少し休憩を取る為にいつもの岩場に行き一人佇んでいた・・・



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