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「さてっと、でこれからどうするつもり?」

ここまで、八戒を担いできた悟浄は空いているベットに八戒を寝かせ三蔵にこれからどうするのか一様聞いて見た。


「三蔵~俺腹減った飯食べに行こうぜ!!なぁ~三蔵ったらぁ~」
悟空は部屋につくなり、腹減った!!腹減ったと騒ぎ出した。

「そう言えばごだごたして忘れてたが、俺も小腹が空いていたんだった。それに、腹減ってるといい考えもうかばねぇ~って言うしな。」

「どこも怪我してるわけじゃないし、今は只眠ってるみたいに動かないだけで八戒の体に異変もないようだし」
と三蔵の方を向いて言ってみた。

三蔵はとゆうと部屋に入ってから、部屋の椅子に座って何か考え事をしている様子で、手に持ってるタバコが短くなってるのも気ずかず、悟空、悟浄の話しも上の空で聞いていた。

「なぁ三蔵聞いてる?俺もう腹へって腹へって死にそうだよぉ~」

何時もならここで三蔵が、「うるせぇ!!今の状況をよく考えろ!!」と怒鳴り悟空の頭にはりせんが飛んでくる所だが、煩く騒ぐ悟空の声も聞こえてない様子で何か考え事をしている。

「三蔵?お~い聞こえてるか…おいってば!!腹減ったっっっ~」
今度は三蔵の耳元で騒ぎ出した悟空に、とうとう三蔵が怒鳴り出した.

「考え事してるのにうるせぇんだよ!!あぁ飯…飯だったらお前ら二人で行って来い。俺は腹へってねぇんだ…」
今まで黙っていた三蔵も、悟空のうるささに堪忍袋の緒が切れた様で懐から出したはりせんで思いっきり悟空の頭を叩いた。

「悟浄その煩いさる連れてとっとと食堂にでも行って来い。」
と、言って悟浄にカードを渡し部屋から追い出した。



一方、部屋に入ってからずっと壁に寄りかかって3人の行動を見ていた八戒は、ベットに寝かされてる自分を他人事の様に見ていた。
悟浄の言う通り確かに、今の所自分の体は端から見れば只眠ってる様だった。
それに、どうやったら自分の体に戻れるのか解らないが、何時までもこのままにはしておけないだろう。

考え事をしている間に、二人は部屋を出て行った様で今は三蔵1人だけ、ベットで寝ている八戒に触れているその行動を八戒は目だけで追っていた。

『今、三蔵に触れたい…そして、抱きしめたい』

のに今の自分じゃ三蔵には触れられない、抱きしめてあげる事もできない、触れ様としても手がすり抜けてしまう。八戒はそんな自分にもどかしさを感じていた。



二人が出て行った後、三蔵はベットで寝ている八戒のもとに移動して、その頬にそっと手を添えてみる。

「冷たい…」と感じた三蔵は次に人差し指で冷たい唇をなぞってみる。
と、次に三蔵は八戒の唇に触れるだけのキスをしてみた。
こんな事で、八戒が目を覚ますわけじゃなかったけど、三蔵は無償に寝ている八戒に触れて見たくなったのだった。

「ちぃ!!何してんだ俺は…」
バカみたいだと思った。

こんなことしても、八戒が目を覚ますわけじゃないのに三蔵は八戒が寝ているベットから離れてまた、椅子に座った。

ふっと三蔵はまた、誰かに見られているような感じがして誰もいないドアの横を見つめたが、気のせいと思いタバコを取りだした。

『あ、また三蔵がこっちを見てる…』

数秒だけだが、三蔵と目があった様に思えた。

でも、見えないはずだった八戒の姿は…でも、もしかしたら何か感じてくれているんだろうか?



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