June bride(最遊記駄文)




今日も三蔵一行は、西に向かってジープを走らせていた

「三蔵!腹減った!なぁ、八戒。次の街まで後どのくらいなんだ~。もぅ俺、腹へって死にそうだよ。」
悟空は空腹を訴え始めた。

「まったく猿は、何時でも食べ物のことしか頭にねぇ、脳みそ胃袋猿だな。」
暇な悟浄が悟空にちょっかいをかけて来た。

「なんだと!!悟浄だって何時でも女のことしか頭にない、エロ河童の癖に!!」
悟空も負けじと言い返した。
後ろの2人が不毛な喧嘩を始め様としていた。

「はいはい、もう少し我慢してくださいね。あと、もう少しで街が見えてきますから。」
八戒はそう言って悟空をなだめ、助手席にいる三蔵に八戒が話しかけた。
「今日は、次の街で一泊しましょう♪」
三蔵の了解をとる前に、八戒は、強引に決めてしまった。
「おい、俺はまだ次の街に泊まるとは言ってないぞ。」
三蔵は少し苛立った様子で反論したが、八戒は不敵な笑みを浮かべて返した。
「駄目ですよ、三蔵。今日は1日僕のゆうことを聞くと、約束したはずですけど。」

今回は結局、三蔵達はある小さな街の宿に八戒の強引な提案で一泊することになった。
「あいにく、他の部屋は満員で残ってるのは、二部屋しか開いていないそうです。」
そう言った八戒だが、言葉とは裏腹に嬉しそうな顔をして部屋割りを決め始めた。
部屋割りは、悟浄と悟空そして三蔵と八戒に分かれて部屋に入った。
その後、悟浄と悟空は三蔵達の部屋に集まって八戒が入れた茶を飲んでくつろいでいた。


その時、八戒の一言で事件が起きた・・・・


「三蔵、ちょっとこれ着てみてくれませんか?」
八戒は、大事そうにバックから何か白い布を出してその手の中の物を三蔵に見せた。
三蔵は読んでいた新聞から目を離して、八戒の手の中の物を見て「またか・・・」とゆうように、眉間に皺を寄せて小さなため息をついた。
この所八戒は宿に泊まる度に、わざと部屋を二部屋にして、強引に三蔵と一緒の部屋になり、一人の時や三蔵が寝ている間に、密かに何か計画を立てているようだった。

「それを着る理由が俺にはあるのか?」
三蔵は八戒にもう何度目になるか同じ質問を聞いてみると
八戒はいつも、ただ笑ってるだけで理由は言わなかった。

実は八戒は、前の町の宿でここの街のことを宿の人や食堂にいた人達から聞いていた。
さらに偶然にも、ジープを走らしている途中に、ちらっとここの街に教会があることを知り、ここで今まで考えていた計画を実行しようと決意していた。

「で、八戒その腕の中の白い布は何なんだ?」
悟浄が今まで何度も気になっていたことを、八戒の脇から覗いて聞いてきた。

「あ、それは後でのお楽しみです。で、三蔵。どうなんですか?着てくれるのですか?」
それも、顔は微笑んだまま再度三蔵に八戒は聞いてみた。

そして三蔵も、
「理由もなく着る気はない」
三蔵はそう言って新聞にまた顔を戻した。


それを見た八戒は、ちらっと、横目で二人を見て、
「悟浄と悟空がいて恥ずかしいと言うなら、二人には当分出て行ってもらいますけど?僕としてはその方が良いんですけどねぇ・・・」

「おう、別に何か買うものがあるんだったら猿と一緒に、ちょっくら買出しに行って来るけど?」
悟浄が八戒の顔を見て提案してみた。

「じゃ、買いだし二人でお願いします。はい、ゴールドカード。買う物はこれに書いてあります。それから、あんまり悟空には買い食いさせないでくださいね。」
八戒は、そう言って悟浄に買い物のメモとゴールドカードを手渡した。

「了解、ほら猿行くぞ!」
と言って、悟浄は強引に悟空の腕を引っ張って出て行こうとする。
「猿って言うなぁ!!」
悟空はそう叫んでいたが、悟空も内心では部屋から出て行きたい気持ちだったので、そのまま悟浄に引っ張られて行った。
「あんまり無理させるなよ」
出て行く際に悟浄は、八戒にそっと耳打ちし
八戒は親友に微笑みドアが閉まるまで、二人を見を送っていた。


© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: