日舞と茶道と着物の蔵

日舞と茶道と着物の蔵

外国で正装として着物を着る場合



着物は、同じ着物を昼夜、どちらのTPOにも着れますよね。
昼間はスーツか昼用ドレス、夜はイブニング(ソワレ)と区別がある国で正装する時、着物なら、昼夜の違いを気にしなくていいので、便利です。

ただ、他の国のことはよく知りませんが、イギリスの場合、昼の正装で、よく女性が帽子を被ります。
教会での結婚式の参列客には、羽やら花のついた華やかな帽子を被った女性がいっぱいです。
まあ、これは、被らない人もいるので、着物の場合は関係ない。

でも、着物であろうと、頭に何か被らないといけないという場合も、絶対ないわけではありません。

幸か不幸か、私には一生関係ありませんが、女王様の宴遊会に招待された場合。これは、招待状に「女性は帽子着用のこと」と明記してあるそうです。民族衣装の場合は、免除されるのかもしれませんが、まあ、それが決まりなら、工夫して従った方がいいかも。

それと、アスコット競馬を特等席で観戦する場合。これも、切符に「帽子着用」と書いてあり、被ってないと入れてもらえません(だそうです)。映画「マイフィアレディー」にも出てきますよね。男性はモーニングスーツ(因みにタキシードは夜の正装です)にシルクハット。オードリーヘップバーンは大きな帽子を被っていました。(ちなみに、私はアスコット観戦の経験もありません。^_^')

ーー さて 実践 --
案1:帽子の代わりに笠を使う

さて、昨日の続き、「帽子着用」でないと入れないイベントに着物で行くにはどうするか。
帽子代わりに笠を使う方法を検討してみましょう
時代劇や、浮世絵では、女性が旅をする時、菅笠を持ってますよね。でも、正装には、ちょっとカワイくないかも。なら、お祭用の花笠、おけさ笠の類ならどうでしょう。
おけさ笠
菅笠
確かに、これらなら、女性らしくてかわいい。でも、こういう笠って、晴れ着は晴れ着でも、お祭り着。お花の着いたカントリー風麦ワラ帽みたいなもの。園遊会や、ロイヤルアスコット競馬の特等席(ロイヤルエンクロージャー)には、ちょっと。

というわけで、もっと、きどった材質の物がいいとなると、塗りの笠か。
羽子板の藤娘が被ってるような物です。

藤娘
これなら、麦ワラ帽子と違って、フォーマルな帽子に相当するでしょう。
だけど、裾引きでない普通の振袖、ましてや訪問着を着た上にこんなピカピカの笠被るのって、どんなもんでしょう。

お祭り用の笠は軽すぎ、藤娘の黒漆の笠は重すぎとなると、市女笠はどうでしょう。
中世の女性が旅に使った笠で、垂れ衣の付いてないバージョンを。(垂れ衣付きのは、壷装束になりますよね)
市女笠なら、下にお引きずりでない綺麗なお着物が着れます。NHKアニメ「忍玉乱太郎」で、しんべいの妹亀子ちゃんが、道中被っています。下は、だんごうさぎが被っている図です。
ichime-tabi

でも、市女笠も材質が自然素材でちょっと...と言うなら、舞踊用の市女笠だったら、
完璧です。
歌舞伎「義経千本桜」の道行きで、静御前が手に持っている、あれです。あれ、と言っても、著作権があるから、舞台写真は載せられないし、だんごうさぎの静御前コスプレ像で、我慢して下さい。

ichime-michiyuki

透ける素材の硬い布でできていて、フォーマルな帽子によく使われる素材と感じが似ています。
大きさも小さめで軽い雰囲気だから、訪問着でもなんとかいけるのではないかと..。

というわで、だんごうさぎの独断と偏見で、今日は舞踊用の市女笠採用。


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案2:布の帽子を被る

日本には、昔から女性が外出する時、頭を被う週間があったようです。特に、お寺さんに行く時は、被りものをしたそうで、面白いですね。

回教寺院はもちろん、一昔前までは、イギリス国境会でも、礼拝中女性は、髪を被いました。

と、話が横にそれましたが、その、被りもの、中世までの被衣(かづき)が、江戸時代には略式化されて、布を頭上か前頭部に付ける「帽子」になりました。花嫁さんの綿帽子や角隠しは、そのなごりです。

で、この江戸時代の帽子で使えるものがないか。
まず、現代人に一番なじみのあるところでは、先に挙げた角隠し。これは、長谷うさぎさんよりも御指摘がありました。

花嫁衣装でなくとも、江戸の若い女性はちょっとした外出にも被ったようですから、普通の振り袖や華やかな訪問着でも大丈夫でしょう。ただ、高島田とか、結い綿につけてた角隠し、普通のアップヘアにつけると..まあ、工夫次第でしょうね。季節によっては、季姫さんご指摘の綿帽子もいいかも。

boshi-tsuno

次は、猫並の和暮らしさんご指摘の、「野郎帽子」。歌舞伎の女型が、さかやき(ちょんまげ頭の前頭部の剃ってあるところ)を紫の布で隠したものです。
これも、普通のアップヘアにちょこんと載せるのも、可愛いかもしれませんね。前回の「舞踊用市女笠」が、故ダイアナ妃がよく被っていたつば広の帽子とすると、これは、日本の皇后様ご愛用の小さめの帽子風ってところでしょうか。

boshi-yaro

さて、じゃあ、アップにしない場合はどうか。
若い方なら、大正時代の女学生風の大きなリボンなんて、どうでしょう。アップヘアでもダウンヘアでも、すごーく可愛いくて、清楚な感じもしません?

boshi-ribbon

で、私のお気に入りは、と言うと、
江戸時代の「輪帽子」の一種で、↓のような形のものです。

boshi-wa

これも、アップでも、ボブでも粋で可愛いと思うのですが。どうでしょう。

でも、みなさん、繰り返しますが、帽子が「義務」のイベントは、イギリスでもそうはありません
女王様の円遊会なんて、誰もがお招きいただけるものではないし、アスコット競馬だって、帽子が「義務」なのは、ロイヤルエンクロージャーの席だけです。ロイヤルエンクロージャーの席って、ちょっとやそっとでは、手に入りません(だから、だんごは入ったことありません)。 結婚式だって、昔は、女性の参列客全員が被ったでしょうが、今は、そんなこともないです。王室の結婚式とかなら、また、別でしょうが。

これは、あくまで、暇人だんごうさぎが、特別な機会を想定して遊んでみただけなので、皆さん、帽子なんて気にせず、外国でも気楽に着物着ましょうね。




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