めざせ!ヤマトナデシコ

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イタリアは情熱的??



ローマ

父と母と3人で家族旅行と題してイタリアへ行った。
ローマに着くと直にホテルへチェックインした。
時間は3時を周っていた。

両親はご老体?!なのか夕飯の時間まで休むと言い出した。

イタリアの店は夕方になると殆どが休憩時間になってしまう。

夕飯を食べに行く場所まで、ぶらり一人散歩をすることにした。

町に人影は少なかった。
繁華街から少し離れたホテルに泊まっていたせいであろう。

歩いている途中で、ピンクのポロシャツを着たイタリア男性が
”チャオ”と微笑みかけてきた。

私はサングラス越しに・・”チ・チ・チャォ”と小さい声で返事をした。
正直言って、ビビッテいたのである。

信号待ちをしている時、先ほどのピンクイタリアンが隣にいることに気がついた。

え?さっきすれ違ったぢゃん!!戻ってきたのか?
と思いながらも、気が付かない振りをしていた。

すると、ピンクイタリアンは私に英語で話しかけてきた。

”アー ユー ジャパニーズ?”

おぼつかない英語だった。

”イエス”

さらにおぼつかない英語で返事をした。

ピンクイタリアンは私が持っていた地図を覗き
どこに行きたいのか尋ねてきた。
目的地は無かった・・ただの散歩だったから・・
しかし、語学力の無い私には、その事を説明するすべがなかったのである。

仕方なく、地図に載っていた公園を指すと
ピンクイタリアンは嬉しそうに”案内する”と・・・

彼は当時34歳でスーパーのレジ係をしていると言っていた。
そんなこんなの会話をしていたら、あっという間に公園に着いた。

公園に着くと、ベンチが4つあった。
そのうち3つはカップルに占領されていた。
彼らは公然とイチャイチャ・ベタベタしていた。

ははぁー。さすがはイタリア・・と感心していると
彼が”暑い””休もう”を連発してきた・・

え?こんなカップルに囲まれたベンチで君と二人は嫌だよ!!
と思い、やんわりと御断りをした。
公園が広かったので、中の方を観てみたいと言ったら
彼は納得してくれた。

しかし、その公園の芝生の上でも何処でもかしこでも
抱き合うカップルの多さには目が飛び出てしまう程であった。

その横で、子供が平然と駆けずり回っている。
カルチャーショック!!

10分程ゆっくり公園内を散歩してから
私はそろそろ帰る事を彼に伝えた。

彼はホテルまで送っていくと言ったが、公園の入口でやんわりと御断りした。

最後に握手を求められて、手を差し出した瞬間
彼は私の手を引っ張り、唇にキスをしようとしてきた。

驚いて反射的に、身を引いてから、
一生懸命に英語で、日本の文化では挨拶代わりにキスはしないと
説明をした。
彼は納得してくれた様であったが・・・・不服のようであった。
最後には私が折れた。ほっぺなら・・・と
不覚にも目をつぶってほっぺを差し出してしまった・・・・

唇にニュルリとした感触が・・・
あ・・・やられた。

彼はとびっきりの笑顔でチャオ・・と街の中に消えていった。

彼がはげていなかったら、毛深くなかったら、カッコよかったら・・・
私は最高に良い思い出に出来たであろう・・・

始めての外国人とのキスは苦い感じだった。


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