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世界中のスラム街や犯罪多発地帯を渡り歩くジャーナリスト・丸山ゴンザレスが、取材先でメモした記録から気になったトピックを写真を交えて紹介する。『 コロナ禍のアメリカでは大麻が生活に欠かせない? 丸山ゴンザレスが解説 』
神:
ほとんどの法律は、じつは、いちばん力がある者が、すでにどんな権利を持っているかを記している。
たとえば、喫煙だ。法律は大麻を栽培したり、使ったりすることを禁じている。政府は、大麻は身体に良くないと言う。
ところが同じ政府が、タバコなら栽培しても、使ってもかまわないと言う。べつに、身体にいいからではない。(それどころか、政府は良くないとはっきり言っている)。
そうじゃなくて、たぶん、タバコはこれまでもずっと使われてきたから、というのが理由だろう。
大麻が禁止され、タバコが許されているほんとうの理由は、健康とは関係ない。問題は経済だ。つまり、権力だよ。
あなたがたの法律は、人びとが社会をどうとらえているか、どんな社会にしたいかを反映しているのではなく、どこに権力があるかを反映している。
ニール:
ずるいな。いちばん議論のある分野を例に出されましたね。たいていは、それほど矛盾してませんよ。
神:
いやいや、それどころか、ほとんどがそうだよ。
ニール:
では、どうすれば解決できるんですか?
神:
法律をできるだけ少なくすること、ごく限られたものだけにすることだ。
大麻が禁止されている表向きの理由は、健康によくないということだ。だが、じつは大麻はタバコやアルコール以上に習慣性や健康上の危険があるわけではない。では、タバコとアルコールは法律で保護されているのに、なぜ大麻はゆるされないのか?
もし大麻が栽培されると、世界中の綿花栽培業者やナイロン、レーヨン生産者、それに木材生産者の半数がたちゆかなくなるからだよ。
じつは、大麻は地球上でいちばん強くて丈夫で長もちがして、役に立つ材料のひとつだ。衣服用としてもこんなにすぐれた繊維はないし、ロープをつくれば丈夫だし、パルプ原料としても、栽培も収穫もじつに簡単だ。
新聞の日曜版の紙をつくるだけでも、毎年何十万本もの木が切り倒されていて、世界の森林の大量破壊が問題になっている。
大麻を使えば、1本の木も切らずに何百万部も新聞の日曜版を印刷することができる。ほかにも多くの原材料のかわりになるし、コストは一〇分の一ですむ。
肝心なのは、そこだ。この奇跡のような植物 - 大麻は薬品にもなるしね - の栽培を許可すると、誰かが損をする。だから、アメリカではマリファナが違法なんだよ。
電気自動車の大量生産や、手ごろな料金の行き届いた医療制度、各家庭での太陽熱を利用した暖房や、発電がなかなか実現しないのも、同じ理由からだ。

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