焦点距離とは
「無限に遠い場所にピントを合わせた時の、レンズと撮像素子までの距離」
を言います。
もう少し厳密に言うと、レンズには厚みがありますので、厚みの中心から撮像素子までの距離を指します。
画角とは、
「レンズを通して撮像素子に写り込む範囲を、撮像素子を中心とした角度で表したもの」
の事です。
(1)焦点距離と画角
焦点距離が変わると画角が変わります。焦点距離が長くなるにつれ画角が小さく(撮影範囲が狭く)なり、焦点距離が短くなるにつれ画角が大きく(撮影範囲が広く)なります。
焦点距離 | 水平角度 | 垂直角度 | 対角線角度 |
---|---|---|---|
28mm
|
64° | 45° | 74° |
35mm
|
53° | 37° | 62° |
50mm
|
39° | 26° | 46° |
85mm
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23°50′ | 16° | 28°30′ |
105mm
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19°30′ | 13° | 23°20′ |
135mm
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15° | 10° | 18° |
180mm
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11°30′ | 7°40′ | 13°40′ |
200mm
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10°20′ | 6°50′ | 12°20′ |
300mm
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6°50′ | 4°30′ | 8°10′ |
400mm
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510′ | 3°30′ | 6°10′ |
これは、音楽CDで簡単な実験が出来ます。
自分の目が撮像素子、音楽CDがレンズだと仮定して、音楽CDを目の前に近づけて穴から外を覗いて下さい。そして、そのまま音楽CDを目から遠ざけていくと穴から見える範囲が狭くなるはずです。
撮像素子の面積一杯に像が写るため、焦点距離が長くなる(=画角が小さくなる)につれ 像が拡大 されることになります。
(2)撮像素子サイズと画角
焦点距離が同じレンズを使用しても、撮像素子のサイズが異なると画角が変わります。撮像素子のサイズが小さくなるにつれ画角は小さく(=撮影範囲が狭く)なり、撮像素子のサイズが大きくなるにつれ画角は大きく(=撮影範囲は広く)なります。
これは、A4サイズのポスターを別サイズの用紙に等倍コピーしたようなものです。
レンズから入ってくる像が撮像素子より大きい場合、像の真ん中が撮像素子サイズ分だけ切り取られた形になり、結果的に画角が小さくなり、拡大されたのと同じ事になります。
撮像素子のサイズを広げてやると、切り取られる範囲が広くなりますので、これは画角が大きくなったのと同じ事になります。