試合 |
守備記録上の出場試合数は、ピッチャー、キャッチャー、ファースト、セカンド、サード、ショート、外野の各ポジションごとに、実際に守備についた試合をカウントする。ボールに触れる機会がなくても関係ない。代打または代走のみで退いた選手、あるいは指名打者のみで守備につかなかった選手、いわゆる「当て馬」でスタメンに起用された選手には、守備記録上の試合数はカウントされない。 外野手に関しては、レフト、センター、ライトの区別はされない。スタメン・ライトで、途中からレフトに回っても、外野で1試合出場したという記録しか発表されていない。 |
刺殺 |
刺殺(プットアウト)は、打者または走者を直接アウトにした野手に記録される。9回終了で勝ったチームの刺殺数は常に27となる。三振の場合は捕手に刺殺がつく(例外もある)。外野手の刺殺は、フライまたはライナーの捕球に対して与えられるのが一般的だ。したがって、外野手の刺殺数は守備範囲の広さをあらわすと言われている。 |
補殺 |
補殺(アシスト)が記録されるのは、一般的には内野ゴロの打球を処理した野手だ。たとえばショートゴロで、ショートが一塁に送球して打者走者をアウトにした場合、ショートに対しては補殺が、ファーストには刺殺が記録されることになる。三振の場合は、ピッチャーに補殺はつかない。 なお、野球用語における「ホサツ」とは、断じて「捕殺」ではない(「てへん」ではなく「ころもへん」が正しい)。IMEやATOKの変換辞書には「捕殺」(字義のとおり生き物を捕えて殺すこと)はあっても「補殺」はないので、Web上ではしばしば変換ミスが見られる。 外野手に補殺が与えられるケースとしては、シングルヒットで三塁に向かう一塁走者や、タッチアップで本塁を狙った三塁走者をアウトにした場合が一般的だ。したがって、外野手の補殺数は肩の強さを示すと言われている。 |
失策 |
プロ野球の場合、フライの落球エラーは珍しい。外野手に失策が記録されるのは、悪送球によって走者に余分の塁を与えたケースが圧倒的に多い。この場合の悪送球とは、次のようなケースも含まれる。 94年5月22日のG対S9回戦の2回表、二死一・二塁で飯田がライト前ヒット、二塁走者が三塁を回ったので、ライトの松井はバックホームした。この送球は飯田が捨てたバットに当たり、一塁側ベンチ方向に転々とした。この間に、一塁走者も生還し、飯田は三塁に達した。このケースでは、一塁走者の生還と飯田の三塁進塁に対して、松井の「失策」が1つ記録される(飯田の二進は送球の間)。 |
併殺 |
外野手が関与する併殺は、タッチアップで次塁を狙った走者をアウトにしたときが多い。 |
守備機会 |
「刺殺」+「補殺」+「失策」。ヒットの打球を処理しても、「守備機会」にはカウントされない。二塁手・三塁手・遊撃手なら、守備機会が守備範囲の広さを示すと言ってもいいかもしれない。とくにあまり併殺に関与しない三塁手の場合は、守備機会の比較は有効と思われる |
守備率 |
(「刺殺」+「補殺」)÷「守備機会」で求める。必ずしも守備の巧拙を示す数値とは言えない。 |
盗止率 |
盗塁失敗÷被盗塁企図数 自分の守備時の敵の盗塁失敗率。 |