+詩+73








朝が来て 日が昇り沈んで 

  星が降りそそぐ  ありきたりな毎日の中




時間は止まることを知らず

無情にただただ流れてく 大河の流れの如く

その中一瞬一瞬の光だけを求めて

前へと進む事ばかり考えてた


過ぎ去ることが当然で

流されることが当たり前と

避けて通ることしかしない俺


冒険するのに憧れて

けれども怪我をすることを恐れて

手を伸ばすのをやめた


それでも

明るい未来を信じてた

先にあるのは光だと


疑うことはなく


留まることを忘れて 前へと歩き出し

それが全てだと思ってた


後ろを振り返ること 周りの景色を見続けること

そんなことは知らなくて


転ぶことを恥だと思い続け 傷つくことを恐れて

全てを拒んでた


逃げを恥だと思ってて  自分はそれはしないと決めたのに

知らぬ間に後ずさり


周りの景色が綺麗だと 気付いたのは最近の事

ゆっくり見ていれば良かった


扉へ手を掛けるとこまではしても

そのドアノブを回す勇気はなくて

それでも扉を開けたつもりでいて

自分の姿に酔いしれただけだった


俺は

ただその場で足踏みしてただけ


明るい未来を信じてた ただ前を走ることだけ考えた

それが全てだった


周りのことを忘れて 気が付けば何もない世界


あの日に帰りたい

あの時に戻りたい


自分の世界へこもってて 外に飛び出すのを恐れて

触れたいと思っていても 拒み続けてた俺


自分の行動信じたくなくて、そのまま拒み避け続けてたバカな俺へ


寄り道もしてもいいんじゃねぇの

そのままゆっくり回れ右して

そのまま履いている靴を脱ぎ捨て逆走しちまえよ

怪我はほっときゃ治るから

行く先々に見つけた景色を

大切にしてくれよ


あぁ、あともう一つ言いたいことがある


最後に言わせてくれよ




あの日に帰りたい


あの日に戻りたい






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