+詩+83

†月下美人†











長い漆黒の時を息を潜め


遠く光る月を眺め


物思いにふける



薄ぼんやりと光る月


それはまるで


貴方と見た景色と似ていて




またあの日みたいにに戻れると一人で確信していて


あの瞬間は戻ってくると信じて疑っていなくて




バカで


しょうがない自分がいた





愚かすぎる幻惑に惑わされすぎた





そう薄ぼんやりと輝く月の光が


僕の心を惑わす





そのあやかしの光で僕を照らして




幻惑に惑わされたままの方が



ずっとよかったのかもしれない




ずっと、何も知らない方が






それでも青々と妖しく光る白い月は


そこにいるだけで、


僕を見守るだけで僕を惑わすその白い月は


まるで



君のようで




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