M.O.E(Mob.Of.Eigobu)英語部における暴徒集団

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第二話「報酬と奪還」


「待て!逃げる気か!」
「冗談!間合いをとってるだけだよ!」
セキの言っていることは、正しかった。実際、セキと男たちとの間合いは広がっていった。だが、それは長くは続かなかった。
「はぁ・・・はぁ・・・」
セキが、息を切らしている。
「やっぱ・・・もうちょい運動しとくんだった」
そう言って、セキは振り返った。そして、ゆっくりと前方に銃を構えた。パァン!と一発の銃声が鳴り響く。その銃弾は、一番前の男を狙っていた。
「ぐわあ!」
見事にヒット。だがその弾は、違う男に当たった。
「あれ?おっかしいな~。まあいっか結果オーライっと」
パァン!。続いてもう一発撃った。が、次の弾は、誰にも当たらなかった。もう一発撃とうとしたが、男達との距離が、縮まってきたのを見計らって、また間合いを広げるために、走り出した。
「この野郎、また逃げる気か!」
「だから・・・間合い広げてるだけだよ」
パァン!。セキは、もう一度振り返って、発砲した。もちろんその一発も当たらなかった。
「おい!どうやらあいつは、命中率は低いみたいだぜ!そんなに近づかねえ限りは、当たらねえ筈だ!」
「っち・・・なんかむかつく」
図星をつかれたセキは、今度は真剣に男達を狙った。パァン!パァン!パァン!カチッカチ。弾切れになるまで撃ちつくしたセキの銃「ツルギ」は、見事に、男達を倒した。それと同時に、数人が、その人生の幕を閉じた。
「はぁ、はぁ・・・俺もやればできるじゃん」
軽く、笑うセキ。その時だった。
「あ・・・あいつらを、やったのか?」
あちらこちらから、声が聞こえる。どうやら、いつの間にか隠れていた貧民街の人達が、出てきてるようだ。セキは、キョロキョロと周りを見てから、その場にバタンっと倒れこんだ。
「あ!おい、あんた!」
一人の男が、駆け寄ってきた。その男は、セキが、この街に着いたときに、男達にやられていた男だった。
「大丈夫かい?あんた。誰か手伝ってくれ、この人を家まで運ぶから」
「・・・」
セキは、今の戦闘で少々疲れているようで、意識が薄れていった。

「ん・・・」
気がついたら、ゴツゴツしたベットの上だった。起き上がろうとしたが、めんどくさかったので、首を動かして、辺りを見渡した。見覚えのある人影があった。だが、もう一人誰かが居るようで、二人で話しているようだ。
「・・・っぱり・・・と・・・しかない」
途切れ途切れで、何を言っているのかわからなかった。
(何言ってるんだ?それに・・・ここ何処だ?あ~そうかそう言えばさっき誰かが運ぶとか言ってたっけ?)
ゆっくりと考えてから、また目を閉じようとしたときだった。パチン!と音がした。それと同時に、頬にちょっと痛みが感じられた。
「気づいてるんでしょ?早く起きてください」
「いって~・・・」
「ほら。村長やっぱり起きてましたよ」
「まったく。お前さんは加減と言うもんを知らんのか?」
「ほんとだ、嫁の貰い手がねえぞ」
パチン!
「いって!何しやがんだ!」
「すみません、まだ寝ぼけてるのかと思いまして」
「これミナキ、ご客人は大切にしなさい」
ミナキと呼ばれた少女は、初めて会った時から変わらぬ無表情で、家を出て行った。そして、先程ミナキに、村長と呼ばれた老人は、近くにあった椅子に腰掛けた。
「すみませんな旅人さん、あの子はあんな風ですが、ほんとはいい子なんですよ」
「はあ・・・」
「ところで、先程のやつらとの戦闘を見ていて思ったのですが、かなりの腕前と認識してよろしいでしょうか?」
「いえ、全然。結構へたですよああ見えても」
「そんな事はありません、あれだけの人数をたった一人で倒すとは、それもあのように巧みな戦術を使うとは」
「・・・はあ」
「そんなあなたに、一つ依頼したいことがありまして。もちろん先程のことと合わせて報酬もお払いします」
「ん~・・・まあ暇ですから、内容によっちゃあお受けしてもよろしいですよ」
セキの言葉を聞いた村長は、お~。っと笑顔を作った。
「それはよかった、いや実はですね、先程のあの者達の事なんですが」
「あの者達?っていうとさっきの男達ですか?」
「はい、実はあやつらは、この付近にある鉱山地帯に巣を張っている盗賊達なのです」
「盗賊?(もしかして、ここに来る前にやった奴らの仲間か?)」
「そやつらは、金や食料や水。全てを我々から奪っていきました。そして、その全てが無くなると次は、娘達を誘拐していきました」
「へ~、趣味の悪い奴らだ」
「はぁ、実は、依頼と言うのは、その誘拐された娘達を取り返して欲しいのです・・・」
深刻な顔をし始めた村長。そして、パンパンと手を鳴らした。家の外から、先程の、ミナキと言う少女が、くるくると丸めた長い紙を持ってきた。ミナキは、セキの寝ているベットの隣にあった机に、その丸めた長い紙を広げた。その紙は、何かの地図だった。見た目は、山の地図に見えた。そして、一部に×印が付いている。
「これは?」
「やつらの根城にしている山の地図です、この×印は元々大きい岩があったんですが、この前この街の住人が偵察に行った時に、動かせることが判ったんですよ。それがこの×印で、やつらの巣の入り口です」
村長の変わりに、ミナキが説明を始めた。
「内部がどうなっているかは判りません。ですが、ここが入り口なのは確かです」
「そうか、そう言えば・・・誘拐された娘達の人数は?」
「子供が三人で大人が五人です、この人達を連れて帰って来てくれる変わりに、ちゃんと報酬を払います」
「ああ、それは判ってるんだが」
「なんですか?」
「先にさっきの報酬を払ってほしい」
「・・・」
「わかりました、ではどうぞこちらへ」
黙ったミナキの変わりに村長が口を開いた。ベットから体を起こすセキ。服を着ているので、すぐさま村長の後を追った。

街の中でも広い家に連れてこられた。
「こちらです」
「すみませんね、贅沢言って」
「いえ、こちらも依頼のために準備ぐらいはして欲しいですから」
「準備?」
家の中に入ると何も無く、鏡台がぽつんとあるだけだった。村長は、鏡台の上にある香水の入れ物のような物をくるりと回した。すると、鏡台がゴゴゴゴと音を出して、横にずれた行った。そして、そこには、先が暗くて見えない階段があった。
「あ・・・」
「ここは、この街の食料や水などいろんな物を保存している倉庫なのです」
村長に連れられるままに地下にへと潜って行った。しばらく階段が続く。数分ぐらいかして、大きな扉が目の前に現れた。その扉に向かって村長が何か鍵を取り出して、差し込んだ。そして、その大きな扉を老人とは思えないぐらいの力を込めて開けた。扉の向こうには、確かに村長の言った通り、食料や水があった。だがその他に普通ではそんなに見慣れないような物が、保存されていた。
「・・・」
「先程あなたの銃を勝手ながら調べさせてもらいました。どうやら45口径を使ってらっしゃるようで、ここには45口径はしっかりとありますので、必要な分お取りください」
「・・・こりゃ・・・凄いとしか言いようが無い」
「ほっほっほ、わしらはなんせ、貧民街は貧民街でも、財界から管理されている部分の街ですからな」
「そっか・・・ほんとにあったんだ」
「ん?何か?」
「あ、いや・・・それじゃあ・・・お言葉に甘えて」
その倉庫からセキは、数発の45口径の弾を貰った。
 そして次の日

「ふぅ・・・それじゃあ行ってきます」
「はい、どうか娘達をよろしくお願いいたします」
セキは、無言のまま、後ろに手を振って、盗賊たちの住処を目指していった。




後書き
こんにちは。
やっと第二話を完成することができました。・・・でも、なんか最後の方が、自分でも適当な気がして・・・
まあそれを判断するのは読者の皆様ですので(おめえだろ!)
それでは、第三話「潜入と出会い」
セキ「てめえらに見せる明日はねえ!」


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