ゆっくりのんびり大きくなあれ

ゆっくりのんびり大きくなあれ

その3



午前0時頃、NST。
毎回陣痛の合間にグラフを見るのを楽しみにしていたが、今回はそれどころじゃない。
恐らく今回は陣痛の時間針が振り切れてMAXラインで一直線だはず。

先ほど看護士さんがパパにマッサージをアドバイスした様子。
陣痛の間、どこだかよくわからないけど肛門あたりを片手で押さえ、もう片方の手で腰を指圧。
なんだか少しだけ楽かもしれない。


午前1時頃、どーうしてもしんどい。我慢できないっていうか我慢したくない。
もうどうにもならない、先が見えないこの状況。
もう疲れたっていうか、少しでも先が見たかった。
内診だってまだ昨日の朝の一度しかしてない。
とうとう初のナースコール。
「とりあえず内診しましょう」
とのことで、陣痛の合間を縫ってなんとか内診台へ。

「子宮口8センチ開いてますよ。あともうちょっとね」

と言われ、想像以上のお産の進みに驚きホッとした。
だって、この痛みでまだまだだったら…って考えると(T^T)
それにしても、子宮口こんなに開くまで内診ってないモンなのか!?


でもまあ思っていたよりお産が進んでいた!頑張れそう!!
『あともうちょっとってどのくらい?』
って聞いてみたかったけど、怖くて聞けなかった。

「フー、フー」の呼吸法から「フー、ウン、フー、ウン」と間に少しいきみも混ぜたような呼吸法に変更するように言われた。
まだ噂の『ヒッヒッフー』の呼吸法にもたどり着いてないのか?
もしかして、まだまだ先は長い!?


午前2時頃、間隔は狭まらないものの骨盤だけじゃなくて全体が痛くなってきた。
「フー、ウン」の『フー』で息を吐き、『ウン』で少しいきむのだが、もう『フー』が辛くて『ウン』の方にばかり力が入る。
『ウン』に力が入ってしまうと、もうお腹が痙攣してしまって呼吸法に戻れない。

「フー、ウン~!ヴ~!!!ハァ…、フー、ヴ~~~ン!!」
どうしても『ウン!』とさわやかに言えない。。
パパに頼んで呼吸法をリードしてもらう。
一緒に「フー」と言ってもらうと少し落ち着いてペースが整った。
必死で赤ちゃんが降りてくる様子を想像していきみを逃す。


少しして『ウン』で力が入りすぎたのか、『ブチッ』という感覚があった。
いきみすぎて会陰がブチ切れたか!?
なんだかよくわからないけど、お腹は痙攣するし、『ブチッ』も心配なのでナースコール。

「さっきなんか『ブチッ』っていったんですけど…」
と言うと
「あー、きっと破れかけてた卵膜が大きく破れたのかも」
と言われた。
会陰が破れたわけではないらしい。。良かった。

内診で子宮口ついに9センチ。

「分娩室に移動しましょう」

待っていましたその言葉!
やったー!ついに来た!!!
(でも、パパがチェックしていたメモによるとまだ陣痛は5分間隔)
看護士さんに支えられて、なんとか移動完了。

さぁ、早速台に足を乗っけるのだと思いきや、
「ここで横向きでいきみ逃しを続けてください」
と言われる。

パパは分娩室に入るため、エプロンなんかをつけるのに手間取っている様子。
一人っきりでいきみ逃しなんかできないぃぃ(T^T)
喋る気力もなかったけど『看護士さん、お願いだからここに居て~』と念を送り続けていたら、幸いにも思いは通じた様子。

心強い。
もう看護士さんに全てをお任せ。
なんとか冷静にいきみを逃す。

陣痛2回くらい乗り越えた頃、やっとパパが到着。
それから再び二人で呼吸法。「フー、ウン…」

もうここら辺から何がなんだか覚えていない…。



→その4へ


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