NO-NAMEの隠れ家

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L⇔R(2)

作品レビュー…の続き

6thアルバム
『Let me Roll it!』
(1995.12.16)



1.MAYBE BABY ★★★☆
2.GAME ★★★
3.BYE ★★★
4.DAYS ★★★☆
5.僕は電話をかけない ★★★
6.TALK SHOW ★★★
7.HANGIN’ AROUND ★★★
8.KNOCKIN’ ON YOUR DOOR ★★★★☆
9.OVER & OVER ★★★★☆
10.DAY BY DAY ★★★
11.LIME LIGHT ★★☆

総合 ★★★☆

大ヒットナンバー『KNOCKIN’ ON YOUR DOOR』を始め、シングル4作を含むヒットアルバム。
サウンドは、前作からの流れを汲んでおり、ますます「J-POP」らしくなってきています。軽快でキャッチーなポップナンバーが並び、初心者でもとっつきがよく聴きやすい一枚になっています。どれもシンプルなサイズにおさめられていて、ボブ・ディラン風の『TALK SHOW』やサイケデリックな『LIME LIGHT』あたりは新境地ですが、それでもやはりこのアルバムのカラーから外れることのない馴染みやすいナンバーになっていますね。
まず好きな曲は『DAYS』。なんと健一さんが高校生のときに作ったというバラードナンバー。若いのにこれだけノスタルジックな歌詞世界を描いてしまうとは、その才能が素晴らしいです。アコギのストロークが、なんとも心温まりますね。
そして、今作のハイライトだと思っている7~9曲目の流れ。木下さんの2作品で、『KNOCKIN'~』を挟みます。この3曲、どんどんテンションが上がっていく感じが圧巻。『KNOCKIN'~』は、少し丸みを帯びたようなミックスで収録。最後のサビのリフレイン前のドアをノックする音は、シングル盤よりもカッコよくなっています。そして、『OVER&OVER』は、木下さんの最高傑作に挙げたい1曲。適度に重めのサウンドのポップロックなのですが、休符の使い方がウマくて、彼らしいハネる音に、これまた心地良いコーラスワークがジャストフィットして、非常に聴き心地が良く、中毒性の高いナンバーです。初聴では何も感じないかもしれませんが、ハマるとやめられないです、これは。サビ部のコーラスが、繰り返すごとに微妙に表情を変えていくのもウマイです。
(記:2009.3.9)










10thシングル
『GAME』
(1996.1.19)

1.GAME ★★★
2.Good Morning Tonight ★★★☆

アルバム『Let me Roll it!』からのシングルカット。表題曲『GAME』は、聴き心地はシンプルながら、ところどころ凝ったナンバー。Aメロのベースがかっちょいいですねー。コーラスの入れ方や、最後にワンテンポ間をとるあたりもツボを押さえています。歌詞のほうは、何を歌っているのかがいまひとつわかりません。ひとつひとつのフレーズは好きなものが多いのですが…。
c/wはアルバム未収録。ポニーキャニオン移籍後のシングルは、ほとんどカップリング曲がアルバム未収録ですね。シングル盤を集めて聴く楽しみがあります。この『Good Morning Tonight』は、本当に久しぶりの全歌詞英語。作曲は秀樹さんで、作詞はBrian Peck。初期L⇔Rの香りを感じさせるハートウォーミングなポップスです。
(記:2009.3.9)










11thシングル
『NICE TO MEET YOU/I WISH』
(1996.6.21)



1.NICE TO MEET YOU ★★★☆
2.I WISH ★★☆
3.GAME (Live Version) ★★★☆

L⇔R唯一のマキシシングル。表題曲『NICE TO MEET YOU』は、インド風味のイントロの後、健一さんのハイトーンでクリアなヴォーカルが冴える爽やかなサウンドへと疾走していきます。バンド感もしっかりしていますね。インド風アレンジという点では、『僕は電話をかけない』(アルバム『Let me Roll it!』収録)で手ごたえを掴んだのでしょうか。
『I WISH』は、両A面扱いのようですが、アルバムからは(ベストも含め)外れてばかりで可哀想な印象の1曲。ほっとできるようなメロディーなのに、アレンジが大胆でほっとできないというナンバー(笑)。もっとポップ一辺倒にしても良い曲に仕上がったと思いますが、そうしない姿勢は、次のアルバム『Doubt』に通じると言ってもいいでしょうか。
3曲目は、前作シングル『GAME』のライブバージョン。
(記:2009.3.9)










12thシングル
『アイネ・クライネ・ナハト・ミュージック』
(1997.2.19)

1.アイネ・クライネ・ナハト・ミュージック ★★★★
2.そんな気分じゃない ''JAM TASTE'' Version ★★

『NICE TO MEET YOU』のリリース後、活動休止状態に入っていたL⇔Rの久々のシングルは、従来のL⇔R像を崩すものとなりました。なかなかこんな曲をシングルで切ることはできませんよね。前衛的で、プチ・プログレと言えるかもしれないサウンド。アバンギャルドでありながら、実にポップで聴き心地抜群。オシャレでカッコイイです。これは聴いてもらうしかないかと。タイトルはご存知モーツァルトの作品の捩り。
c/wは、アルバム『Doubt』に収録される『そんな気分じゃない』の「''JAM TASTE'' 」バージョンを、ノーマルバージョンに先駆けて発表。高野寛や森高千里、憂歌団の内田勘太郎なども参加しています。これだけ生々しいスタジオテイクは、彼らの作品の中では異色。
(記:2009.3.9)










13thシングル
『STAND』
(1997.3.19)

1.STAND ★★★
2.STRANDED ★★★☆

ラストシングル。当初は『アイネ・クライネ~』よりこちらが先に出る予定だったらしいですが。
サビは相変わらずの良質なメロディーですが、陰のあるようなA・Bメロの存在、示唆的な歌詞、そして何よりこの曲が最後のシングルとなってしまった事実を考えると、あまり心から楽しめる曲ではないというのが正直な気持ち。アルバム『Doubt』では、ラストナンバーとして収められています。サビは、後に椎名林檎の『幸福論』と似ていると話題になりました。
c/w『STRANDED』は、木下さんによる作品。よくA面の『STAND』に対応して「STANDED」(=「STAND」の過去形)と誤解されるのですが、『STRANDED』(「R」が入る)です。お間違いないように(笑)。こちらはアルバム『Doubt』のオープニングナンバーになりました。粗雑な印象すら受けるザラザラしたバンドサウンドのアレンジが特徴的で、L⇔Rが新たな段階に入ったことを思わせます。演奏自体は決して粗雑ということはありません。テンションの高さで最後まで引っ張っていきます。
(記:2009.3.9)










7thアルバム
『Doubt』
(1997.4.16)



1.STRANDED ★★★☆
2.NICE TO MEET YOU ★★★☆
3.アイネ・クライネ・ナハト・ミュージック ★★★★
4,First step ★★★☆
5.COUCH ★★★
6.雲 ★★★☆
7.FLYING ★★★★
8.僕は君から離れてくだけ ★★★
9.ブルーを撃ち抜いて ★★★☆
10.直線サイクリング ★★★☆
11.そんな気分じゃない ★★★
12.STAND ★★★

総合 ★★★★

L⇔Rの事実上ラストとなったオリジナルアルバムです。この時期、健一さんは精神的に絶不調に陥り、プロモーション活動はほとんど秀樹さんと木下さんの2人だけで行いました。
自身のバンド名をとって、「L」と「R」をアルバムタイトルの頭文字にしてきた過去の作品と違い、『Doubt』という単語を用いたタイトル。今までのL⇔Rとは違った印象を見せるアルバムです。
もちろん、L⇔Rらしい良質なメロディーとポップ性は今まで通りなのですが、単なるポップスではない作品が並んでいます。詞曲ともに、「毒」の要素が感じられるナンバーが増えてきました。アバンギャルドな印象や、極端なアレンジに傾倒している曲もあります。冒頭の『STRANDED』から、今作がこれまでリリースしてきた他のアルバムとは違う次元に位置していることを感じさせられます。
冷たい歌詞世界も意外なら、ファンキーなバンドサウンドもまた意外な『僕は君から離れてくだけ』、シニカルな『COUCH』、ハイテンションに歌いながらも歌詞は皮肉っぽさもある『直線サイクリング』、打ち込みを使って浮遊感や脱力感を演出した『そんな気分じゃない』など、アルバムで初お目見えした楽曲も、全曲これ聴き所といっても過言ではありません。楽曲の質はどれも高い完成度を誇り、充実度は過去最高レベル。まぁ、L⇔Rのアルバムで、駄作って一つもないですけど。
ベストトラックは悩みますが、シングル以外では、泣きメロとストリングスに健一さんのヴォーカルが三位一体となって優雅で美しい世界を描き出す『ブルーを撃ち抜いて』がまず挙げられるかな。個人的には、秀樹さんによる『FLYING』もそれを上回るくらい好きですね。
ジャケットは、シングルの『アイネ~』と『STAND』に続いて、健一画伯の作。このアルバムの後、彼らはライブアルバム、ベストアルバム等をリリース。そして年末に活動を休止します。
(記:2009.3.9)










企画アルバム
『L+R』
(1997.7.25)



SIDE-L

1.Bye Bye Popsicle/一度だけのNo.1 ★★★★
2.Love is real?/想像の産物 ★★★
3.PACKAGE…I missed my natural/パッケージ ★★★
4.A GO GO/ア・ゴー・ゴー ★★★
5.Northtown Christmas/ノースタウン クリスマス ★★★☆

SIDE-R

1.LAZY GIRL ★★★☆
2.MOTION PICTURE ★★★
3.7 VOICE ★★☆
4.I LOVE TO JAM ★★★
5.WITH LOTS OF LOVE SIGNED ALL OF US (評価なし)
6.DONUTS DREAMS (BREAKFAST IN CLOUDS) ★★★

初回限定8cmCD

1.BOTH SIDE NOW ★★☆
2.PAPER BACK WRITER ★★☆

総合 ★★★☆

『Doubt』から約3ヵ月。「L⇔R文字通りのLast Release」と銘打って古巣のポリスターからリリースされたこの作品は、限定盤だったデビュー・ミニアルバムの『L』と、プロモ盤の『R』をカップリングした2枚組の作品。
『L』は、5000枚の限定盤ということで、『KONCKIN’~』あたりのL⇔Rブレイク時には、取引価格が万単位まで高騰したこともあったとか。そしてプロモ盤の『R』は、一般発売されておらず、ファンにも簡単に手の届かない代物でした。
今回それらを一挙収録。しかも、あくまで当時の体裁を保って、2枚に分けたままで。更に嬉しいのが、『R』はなんとモノラル録音。常々L⇔Rは、自分達の音楽はモノラルにこそ適していると話してきました。彼らのポップセンスの表現の場は、CDではなくアナログであると。L⇔Rは、過去の作品も、CDと共にアナログ盤も発売してきましたし、ディスコグラフィーにもその存在をしっかりと取り上げて、彼らにとってのアナログ盤のもつ意味の大きさを示してきました。そういった彼らにとって、今作は本当に「いつか出したい」とずっと思ってきた作品だったようですね。紙ジャケット、そしてスリーブケースで眠る2枚のCDを手にとって、アナログ盤に近い匂いを感じ取ってもらいところ。
そして、初回版には、ポリスター時代の8cmシングルc/wで入手困難な音源である『BOTH SIDE NOW』と、The Beatlesのカバー『PAPER BACK WRITER』を収録した、貴重な8cmCDが付いてきました。
ブックレットには、過去のインタビューや作品リスト等が掲載されるなど、マニアには涙モノのサービスぶり。
このアルバムは、コアなファンには本当にたまらないものがあります。
(記:2006.2.11/一部加筆修正:2009.3.15)










ライブアルバム
『LIVE RECORDINGS 1994-1997』
(1997.9.19)












ベストアルバム
『Singles&More Vol.2』
(1997.12.3)



1.HELLO,IT’S ME ★★★☆
2.KNOCKIN’ ON YOUR DOOR ★★★★☆
3.BYE ★★★
4.DAY BY DAY ★★★
5.GAME ★★★
6.NICE TO MEET YOU ★★★☆
7.アイネ・クライネ・ナハト・ミュージック ★★★★
8.STAND ★★★
9.IT’S ONLY A LOVE SONG ★★★☆
10.DAYS (Alternate Mix) ★★★☆
11.僕は電話をかけない (Alternate Mix) ★★★
12.OVER & OVER ★★★★☆
13.FLYING ★★★★
14.雲 ★★★☆
15.ブルーを撃ち抜いて ★★★☆

総合 ★★★★

『HELLO,IT’S ME』以後のシングル全8タイトルに、アルバムからのセレクト7曲を加えたベスト盤。『Singles&More』シリーズの第2弾です。
押し寄せる軽快なポップサウンドの数々…。メロディーがまた良いんですよ、ほんとに。時折、斬新な切り口を見せながらも、根底はどこまでもポップで、L⇔Rが優れたポップバンドだったことがわかります。そろそろ再評価されるべき時じゃないでしょうかね?
『DAYS』と『僕は電話をかけない』は、今作オリジナルのミックスで収録。
(記:2006.1.19/一部加筆修正:2009.3.15)


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