NO-NAMEの隠れ家

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大塚愛

作品レビュー

1stアルバム
『LOVE PUNCH』
(2004.3.31)

1.pretty voice ★★☆
2.桃ノ花ビラ ★★★
3.さくらんぼ ★★★★
4.GIRLY ★★★
5.雨の中のメロディー ★★★
6.しゃぼん玉 ★★☆
7.石川大阪友好条約 ★★☆
8.片想いダイヤル ★★★
9.ハニー ★★☆
10.甘えんぼ ★★★☆
11.Always Together ★★★

総合 ★★☆

2003年12月にリリースされた2ndシングル『さくらんぼ』が人気を呼びました。ガールズポップ界に突如現れた新星・大塚愛の1stアルバム。
『さくらんぼ』はちょっと反則というか、「そこまでやるか」というほど、完全に狙った曲だったわけで。パンキッシュなアレンジと、強烈に耳に残る「あたし さくらんぼ~♪」というシメのフレーズ。全体的に歌詞を詰め込み気味なこの曲にあって、最後だけはこうしてメロディーにピッタリおさまる言葉で「どうだ」とばかりに「あたし さくらんぼ~♪」ですからね。これにはヤラれます。「イェイ」とか「もう1回!」なんていう遊び心溢れる合いの手もキャッチー極まりなし。J-POPド真ん中を突き進みます。う~ん、本当に良く出来た曲だ。で、狙い通り売れたと。ヤラれたね、みんな。
アルバム曲のほうも、遊び心を織り交ぜて色々やっているのですが、全体的には無難な印象。1stシングル『桃ノ花ビラ』の蛇皮線アレンジはかなり独特ですが、今作で初お目見えとなる楽曲では、なんちゃってラップの『石川大阪友好条約』、ストレートなポップス『片想いダイヤル』が耳に残る以外は、あまりに王道を行き過ぎていて印象に残りづらいところ。しかし、まぁ、目新しくはないんだけど古臭くもないという、ちゃんと2000年型ポップスとして形づくられているのは良しということですかね。
彼女に関して一番面白いなと思うのは、シンガーソングライターでありながらアイドル的佇まいもあるという、その位置。全然無理してなくて、自然にそういうポジションに居るっていうのがね、これは彼女特有のものでしょ。一方では『さくらんぼ』があり、一方ではaiko風バラードの『甘えんぼ』みたいな曲も違和感なく歌えるという、そういう売り方ができるのはトクですよ。そういう位置にいることが逆に足枷となるということも当面はなさそう。
(記:2008.2.2)










2ndアルバム
『LOVE JAM』
(2004.11.17)

1.スーパーマン
2.Happy Days
3.Strawberry Jam
4.大好きだよ。
5.扇子
6.妄想チョップ
7.ポンポン
8.ふたつ星記念日
9.金魚花火
10.黒毛和牛上塩タン焼735円
11.フレンズ

総合 ★★★

一枚のアルバムの中で、真面目でシリアスな顔をもつ楽曲もあれば、ユーモラスでお馬鹿な楽曲もある、それでいて総体として非常にポップ、というのはKANの作風を思わせます。が、メロディーラインへの大胆な歌詞の乗せ方と巧みな歌いこなし方、本人の思い入れなども含めてみれば、女性ポップス版KANは、やはりaikoでしょう。
大塚愛の2ndアルバム、今作ではザックリとしたバンドサウンドが取り入れられているのが少し目立ちます。まぁ、1stを聴いていれば、自然な次回作というふうに感じられるので、特に何も言うことはないかな。
あ、バラード『大好きだよ。』は、先に名前を出したaikoの作風に本当にソックリ。ここまで似るっていうのはなかなかないでしょう。でも、別にここでパク云々を言うつもりはないです。言いたいのは、1990年代にはヒットチャート上位に存在するはずのなかった「崩したメロディーライン」の手法を用いたポップスが、J-POP界において自然と存在感をもつようになってきたということ。これに関しては、送り手・聴き手双方を積極的に評価したいところです。2000年以降のJ-POPの良い部分なんじゃないかと。
(記:2009.1.2)










3rdアルバム
『LOVE COOK』
(2005.12.14)

1.5:09a.m.
2.羽ありたまご
3.ビー玉
4.SMILY
5.U-ボート
6.ネコに風船
7.Cherish
8.ラーメン3分クッキング
9.東京ミッドナイト
10.プラネタリウム
11.Birthday Song
12.LOVE MUSIC

総合 ★★★

3rdアルバム。う~ん、なんて言えばいいかな。落ち着いてきたというか、手馴れたというか、3枚目にして安定感が出てきたことが感じられる一枚。大塚側に余裕が加わって、しっかりと腰を据えて作ったのではないかということが想像できます。作風のほうは、1st・2ndのセンから変わらず、安心使用の「大塚愛」印。CMでON AIRされていたことで耳馴染みがあり口ずさみやすい『ビー玉』、ブッ飛んだ『ラーメン3分クッキング』、しっとりと歌う『プラネタリウム』など、豊富な全12曲。
(記:2009.1.2)










16thシングル
『ポケット』
(2007.11.7)

1.ポケット ★★★
2.チケット ★★★
3.LIFE-LOVE CiRCLE ★★★

このシングル、売れたっけ? 全然記憶がありましぇえん…。しかし、もう16枚目ですか。まだまだ『さくらんぼ』からそんなに経っていないイメージがあるんだけどなぁ。つまり、彼女の基本はあの頃のイメージのまま変わってないってことでしょうかね。もっと、こう、劇的に変化して変化して…っていう音楽活動だったら、また違うんでしょうけどねぇ。まぁ、ファンには納得の安心使用。ZARDの次の金太郎飴枠は彼女の手中にあると言っても過言ではないでしょう。あ、3曲目の英詞は新鮮ですね。
(記:2008.5.1)


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