NO-NAMEの隠れ家

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小松未歩

作品レビュー

1stアルバム
『謎』
(1997.12.3)

ビーイングの歴史を語る上で欠かすことの出来ない人物、小松未歩。
彼女の成功が、現在のGIZA studioを作ったと言えます。
アーティストとしての自身のCDデビュー前から既にFIELD OF VIEW等に楽曲提供を行ってきた彼女。
アニメ『名探偵コナン』主題歌に起用された自身の楽曲『謎』は、発売前から問い合わせが殺到。1stシングルとして1997年5月28日にリリースされると、最高位9位、売り上げ32万枚のロングヒットを記録しました。9月25日には2ndシングル『輝ける星』をリリース。そして年末にこの1stアルバムがリリースされました。

彼女に関しては、当時から現在まで、メディアへの露出が一切無く、ファンの間でもその謎に包まれたプロフィールについて、色々と憶測が飛び交っているようですが…。かつてのZARDや大黒摩季のように、露出を抑える戦略で出たようです。まさに「謎」ってことですか。オフィシャルサイトの日記などを見る感じでは、ごく普通の可愛らしい女の子という印象なんですけどね。

さて、その楽曲のほうはと言いますと、とにかく耳馴染みの良いメロディーに惹かれます。特に、デビュー直後からこのアルバムを経て翌年に至るリリースラッシュの時期の作品を聴くと、彼女が屈指のメロディーメーカーであるということがわかります。
若くしてビーイングの主力作家として活躍したのも納得のポップセンスが感じられると思います。やっぱりただの女の子じゃないんだなぁと。
それから、彼女のロリータヴォイスがまたね、良いんですよ。甘ったるいと感じる向きもあるかも知れないですが、柔らかな印象を楽曲に与えています。
提供曲の『青い空に出逢えた』『この街で君と暮らしたい』あたりは、セルフカバーであるこちらの方が良い印象さえあります。
音使いは統一的な作風ゆえに、表情に乏しい印象を受ける面もありますが、彼女の非凡なメロディーメーカーぶりを存分に味わえる傑作ではないでしょうか。
ベスト1は、う~ん…『傷あとをたどれば』!

1.Dream’in Love
2.おとぎ話
3.謎
4.傷あとをたどれば
5.輝ける星
6.alive
7.錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう
8.青い空に出逢えた
9.この街で君と暮らしたい
10.君がいない夏
11.MY SOUL

総合 ★★★☆










2ndアルバム
『小松未歩 2nd ~未来~』
(1998.12.19)

う~ん…。
小松未歩ファンの間では最高傑作との呼び声高いアルバムですが、個人的には、それほどくるものがなかったなぁ。
全編通して、ガシャガシャしたサウンドに、小松さんのロリータヴォイス。
2作目にして、早くもマンネリの気配が…。
いや、決して僕は彼女の声は嫌いではないし、統一的なアルバムの印象は前作からあったものなんですが、今回は、1曲1曲のインパクトがイマイチ薄い。
前作も、サウンド面の起伏にはやや乏しく、それを素晴らしいメロディーセンスで大幅にカバーしていて、メロディーの良さが後退してしまったらキビシイなぁと危惧していたのですが、どうやらそれが現実になってしまったようで。
シングル曲の耳に残るサビなどはどれも彼女らしいのですが、今回は前作のような問答無用のキレ味というのが感じられませんでした。
ところで、『静けさのあと』での「首をへし折ってやる」なるフレーズにはオドロキ!!
シャレも利いた人なんですね(笑)

1.未来 ★★★
2.anybody’s game ★★★
3.チャンス ★★★
4.氷の上に立つように ★★☆
5.手ごたえのない愛 ★★
6.あなたのリズム ★★
7.1万メートルの景色 ★★★
8.涙 ★★★
9.静けさの後 ★★★
10.願い事ひとつだけ ★★★
11.Deep Emotion ★★☆

総合 ★★☆


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