この年8月には、桑田さんの故郷・茅ヶ崎での凱旋ライブを大成功させたサザンオールスターズ。11月に発売された今作は、翌年にギタリストの大森隆志が脱退を表明したことから、結果として6人でのサザンとしてのラスト・シングルとなりました。 表題曲である『この青い空、みどり ~BLUE IN GREEN~』含め、全てのトラックとも現在までアルバム未収録。フォーキーなアレンジの表題曲、作詞・作曲をそれぞれムクちゃんと原坊が務める『チャイナムーン~』、そして茅ヶ崎ライブでのアンコールの模様を収めた『心を込めて~』と、三者三様の味わいがあります。
シングル『涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~』のc/wとして収録されていた楽曲。 穏やかで安心して聴けるミディアムナンバー。夏の海を舞台にした歌詞といい、破綻のない曲なので、毒にも薬にもならぬといった感じですが、終盤の流れの中では、まぁひとつの安心材料といった存在なのではないでしょうか。「あ~、サザンは変わらないなぁ」っていう、ね。1番も2番も間奏明けも、サビの最後が「~でした」というフレーズで終わるのがなんか染みるじゃないですか。
11.恋するレスポール
★★★
元々は2002年の桑田さんのソロ・アルバム『ROCK AND ROLL HERO』のために作られていた曲。ゆえにロック色の非常に色濃いナンバーとなっています。タイトル通りレスポールで演奏されるリフは格好いいの一言。「誰も知らない二人の世界~♪」なんていうBメロは、近年の桑田さんらしいメロディーラインだなぁと感じます。
12.雨上がりにもう一度キスをして
★★★★
こちらも、『恋人は南風』と同じく、シングル『涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~』のc/wとして収録されていたナンバー。 ファンなら誰もが『夕方HOLD ON ME』を思い出してしまうようなホーンセクションでスタートするポップナンバー。JALのCMソングとしてもよく流れたので、耳に馴染みのある人も多そうですね。 『TSUNAMI』や『この青い空、みどり ~BLUE IN GREEN~』と同時期に製作されていたナンバーで、当初はもっとR&Bっぽい曲調でしたが、徐々に完成形のポップな音像へと変化していったとのこと。 最後の最後で「明日へと翔び立とう」と、シメのメロディーを3回繰り返す構成は新鮮。 「行き交う他人のよく似た仕草 面影に苛まれ」なんてのは、さすが桑田さんだなぁというフレーズ。 メロディー・アレンジメント・歌詞と、全てにおいて高いレベルでまとまっている傑作だと思います。ここではやはりシングル収録版とは違ったバージョンにて収録されています。
13.The Track for the Japanese Typical Foods called ‘’Karaage’’ & ‘’Soba’’ ~キラーストリート(Reprise)
★★☆