NO-NAMEの隠れ家

NO-NAMEの隠れ家

サザンオールスターズ (5)

作品レビュー…の続き

44thシングル
『TSUNAMI』
(2000.1.26)

前作『イエローマン ~星の王子様~』が予想外の低セールスに終わったことを残念がった桑田さんが「思い切りど真ん中の直球」をイメージして作ったという表題曲『TSUNAMI』は、TBS系バラエティ番組『ウンナンのホントコ!』内の「未来日記II」のテーマソングとして使用され、『愛の言霊』以来約3年9ヶ月ぶりのオリコン首位を獲得。その後も驚異的なペースで売れ続け、291.2万枚という、『エロティカ・セブン』を抜いてサザン史上最高のセールスを記録したほか、オリコン歴代シングルチャートでも第3位に入る国民的大ヒットとなりました。現在では音楽の教科書にも掲載されている、サザンオールスターズの代表曲のひとつ。

1.TSUNAMI ★★★★

イントロなしでスタートし、序盤はほぼ桑田さんの歌だけで聴かせてくれます(ちなみに、サザンの楽曲でイントロなしで始まるのはこの曲が初めてという記述は間違い。『HAIR』等、他にもあります)。その後、徐々に盛り上がり、ストリングスも加わってスケールを増すという、原点回帰と言いますか、スタンダードな構成とアレンジに徹したバラッド・ナンバー。個人的には、「津波のような侘しさにI know… 怯えてる~」の「テェルゥ~」っていう発音が好きですね。また、サビではどうしても桑田さんの歌に耳が行きがちなんですが、サウンドをしっかりと形づくるストリングスも非常に良いので(「見つめ合うと素直にお喋り出来ない~」の部分でのストリングスの美しさとか)、是非とも耳を傾けてみてください。

2.通りゃんせ ★★☆

今作のシングルを買った約300万人のうち、この曲を真剣に聴いた人ってどれくらいいるんでしょうか。雅の心とロック魂が融合した変態的なナンバー。聴き捨てるには惜しいんじゃないですか。

(記:2008.6.22)










45thシングル
『HOTEL PACIFIC』
(2000.7.19)

『TSUNAMI』の大ヒットの余韻が覚めやらぬ中でリリースされたシングル。ここからマキシシングルに本格的に移行します(前作『TSUNAMI』は、初回盤ケースのみ12cmサイズ)。初動は30万枚と、『TSUNAMI』の大ヒットのわりには少なく(それでも『イエローマン』のあたりと比べると雲泥の差ですが)、GLAY『MERMAID』、L’Arc~en~Ciel『STAY AWAY』に次いで、オリコン初登場3位。しかし、ロングヒットを続け、最終的にはその2曲を上回る82.3万枚を記録しました。

1.HOTEL PACIFIC ★★★☆

『夏をあきらめて』の歌詞中にも登場するこの「HOTEL PACIFIC」とは、上原謙と加山雄三父子が実際に経営していた「パシフィックパーク茅ヶ崎」のこと。少年時代の桑田さんの印象にとても残っているのでしょう。
楽曲は、サザンの十八番のひとつであるラテン歌謡。焦燥感とエネルギーとが十分に感じられるナンバーで、小川ローザのCMをパロったダンサーと桑田さんのダンスパフォーマンスにファンも一体となって、『ボディ・スペシャルII』・『マンピーのG☆SPOT』・『勝手にシンドバッド』等と並んでライブでは非常に盛り上がる楽曲のひとつ。
この曲も「風に燃える陽炎みたい~♪」というBメロが非常に泣かせるメロディーで、Bメロ職人(と勝手に思っている)桑田さんの作曲能力に、今更ながら感服。
ただ、「硝子のように」っていう表現は『TSUNAMI』でも出てきていたし、リリース当時はちょっと安直すぎて好きではなかったな。今はもういいんだけど。

2.虫歯のブルース ~ インディアン狂想曲 [MEDLEY] ★★★☆

演奏時間の短いブルースの『虫歯のブルース』、シンプルなロックンロールの『インディアン狂想曲』の2つの楽曲をメドレーにしたトラック。桑田・原・関口の3人によるコント仕立てのセリフが演奏途中に挿入されます。

(記:2008.6.22)










46thシングル
『この青い空、みどり ~BLUE IN GREEN~』
(2000.11.1)

この年8月には、桑田さんの故郷・茅ヶ崎での凱旋ライブを大成功させたサザンオールスターズ。11月に発売された今作は、翌年にギタリストの大森隆志が脱退を表明したことから、結果として6人でのサザンとしてのラスト・シングルとなりました。
表題曲である『この青い空、みどり ~BLUE IN GREEN~』含め、全てのトラックとも現在までアルバム未収録。フォーキーなアレンジの表題曲、作詞・作曲をそれぞれムクちゃんと原坊が務める『チャイナムーン~』、そして茅ヶ崎ライブでのアンコールの模様を収めた『心を込めて~』と、三者三様の味わいがあります。

1.この青い空、みどり ~BLUE IN GREEN~ ★★★☆

フォーキーなバンドサウンドを聴かせてくれる落ち着いた雰囲気の楽曲。ジョン・レノン『ビコーズ』の一節からインスパイアされて作られたそうです。どうしても『TSUNAMI』からこっちのサザンは、世間の顔を覗った曲作りをしていることを隠しきれていないと感じてしまうのですが、この曲に関しては大衆に媚びた雰囲気が全くなく、コアなファンからも好印象なのではないでしょうか。

2.チャイナムーンとビーフン娘 ★★☆

作詞を関口和之が、作曲とヴォーカルを原由子が務めるという、変則的なスタイルをとったナンバー。横浜中華街に出稼ぎに来た少女をテーマにしたという一風変わった曲舞台。少女の健気な想いに、原坊の柔らかい声がマッチしています。

3.心を込めて花束を <茅ヶ崎ライブVersion> ★★★☆

この年の8月に行われた「茅ヶ崎ライブ ~あなただけの茅ヶ崎~」のアンコールでの4曲目。ライブの最後の最後に演奏されたのが、この『心を込めて花束を』でした。原曲はアルバム『Young Love』に収録。MC、観客の声、そして桑田さんの「歌」。実にいい音源です。

(記:2008.6.24)










バラードコンピレーションアルバム
『バラッド3 ~the album of LOVE~』
(2000.11.22)

DISC 1

1.真夏の果実
2.女神達への情歌 (報道されないY型の彼方へ)
3.さよならベイビー
4.逢いたくなった時に君はここにいない
5.希望の轍
6.忘れられた Big Wave
7.せつない胸に風が吹いてた
8.涙のキッス
9.OH, GIRL (悲しい胸のスクリーン)
10.素敵なバーディー (NO NO BIRDY)
11.冷たい夏
12.HAIR
13.慕情
14.クリスマス・ラブ (涙のあとには白い雪が降る)

DISC 2

1.愛の言霊 ~Spiritual Message
2.BLUE HEAVEN
3.あなただけを ~Summer Heartbreak~
4.Moon Light Lover
5.愛無き愛児 ~Before The Storm~
6.心を込めて花束を
7.唐人物語 (ラシャメンのうた)
8.SAUDADE ~真冬の蜃気楼~
9.湘南SEPTEMBER
10.TSUNAMI
11.夏の日のドラマ
12.LOVE AFFAIR ~秘密のデート~
13.SEA SIDE WOMAN BLUES
14.素敵な夢を叶えましょう

実に13年ぶりとなるシリーズ第3弾。『真夏の果実』・『涙のキッス』・『愛の言霊 ~Spiritual Message』・『あなただけを ~Summer Heartbreak~』、そして『TSUNAMI』など、ヒットシングルがズラリ収録され、一気にダブルミリオンを突破しました。2枚組・全28曲とボリュームたっぷり。
サザン初心者は『海のYeah!!』を聴いてからこの作品へと進む、場合によってはいきなりこの作品から聴くのもアリかなと思います(ただ、アルバム『さくら』と重なっている楽曲が多いため、今作を先に聴いてしまうと『さくら』の楽しみがやや減少するという面もありますが)。なお、『TSUNAMI』が収録されているアルバムは今作だけ。
ところで、『愛の言霊』や『希望の轍』、他にも『女神達への情歌』など、「本当にこれってバラードなの?」と思われる方が多そうな楽曲が収録されていますが、サザンのいうところの「バラッド」とは「情緒曲やストーリー性のある楽曲」といった意味合いが強いため、上記のような楽曲が入るのも間違いではないんですね。これは、「バラッド」シリーズ3作品を通じて言えることですね。
シングル『ネオ・ブラボー!!』のc/wだった『冷たい夏』、同じく『イエローマン』のc/wだった『夏の日のドラマ』、そして前述のように『TSUNAMI』がアルバム初収録。また『クリスマス・ラブ (涙のあとには白い雪が降る)』も、限定生産ベストの『HAPPY!』以外では初のアルバム収録です。
(記:2008.8.5)










13thアルバム
『キラーストリート』
(2005.10.5)

遂に出ました。サザンオールスターズ13枚目、前作『さくら』以来の実に約7年ぶりとなるオリジナルアルバム。待たせてゴメンと言わんばかりに、2枚組全30曲という圧倒的なボリューム。前作『さくら』を上回る3300時間を費やしたという超大作であります。
タイトルはビクターのスタジオのある外苑西通りの通称「キラー通り」から名付けたもの。ジャケットを見ても分かる通り、『アビーロード』のサザン盤という意味も込められています。
とにかくこれだけのボリューム。2003年7月の『涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~』以降の作品の中から、シングルのメイン楽曲は全て、c/wも含めると全12曲が選出されています。後のコメントによると、これらのシングル曲はすべてアルバム用の楽曲として作られていたということで、実質的にはアルバムの先行シングルとしての位置づけでもあったわけです。アルバム製作に時間がかかったことで、つなぎのリリースとして多くのシングルが切られ、それゆえアルバムのボリュームも以前にも増して膨らんでいくという循環だったようです。12曲が既出曲であるというのは多い印象もありますが、それでも残り18曲が新曲なんだから凄い(笑)。また、既出の楽曲も、全てアルバム収録にあたって何らかのリミックスやリマスタリングが施されているようです。
楽曲そのものの多くは2003年からレコーディングされていますが、中にはストック曲(『DOLL』)や、桑田さんのソロアルバム用に製作されていたもの(『恋するレスポール』)なんかもあります。
本当に「やりつくした」といった感じの30曲で、『kamakura』発売時と同様に、ファンの間では一部解散説も流れました。面白いことに、1枚目の最初の『からっぽのブルース』と2枚目の終わりの『ひき潮 ~Ebb Tide~』の歌詞の内容がそれを示唆しているような面もあり、また、発売後に行われたこのアルバムを引っさげてのライブツアーのタイトル『みんなが好きです!』にも、何か意味深なものがあるのではないかと、いらぬ心配をしたりしたものです。しかし、桑田さん自身は解散をはっきりと否定しています。以前、桑田さんの「50歳になったら引退したい。」という発言がスポーツ紙に掲載されたなんてこともあり、ちょうどこのアルバムを出した翌年2月には桑田さんは50歳の誕生日を迎えたのですが、ご存じのように、その後も桑田さんはじめサザンのメンバーは元気に活動しています。まぁ、スポーツ紙のそれは鵜呑みにするべきものでなく、本当に言ったとしても、桑田さんの相変わらずの適当な発言だったと思いますけど(笑)。なにせ、「自身3本の指に入る楽曲」が10曲くらいはある人ですからね(笑)。…ってなわけで、まだまだサザンの活動は続くことでしょう。

数字的な面ですが、自身の活動歴の中で、2枚組のオリジナルアルバムを2度リリースしたアーティストってのは稀なのではないでしょうか。サザンの活動の長さがなせる業です。
5人になってから初のアルバムでもあります。登場6週目に自身では『Young Love』以来9年ぶりのアルバムミリオンを達成。2枚組オリジナルアルバムのミリオン突破は、B’z『The 7th Blues』以来11年8ヶ月ぶりの史上2作目。これだけ高いものが今の時代にこれだけ売れるってのは凄いものです。

DISC-1

1.からっぽのブルース ★★★

前作と同じように、重厚な幕開け。ブルースロックです。渋くてカッコイイですね。
歌詞は終末的で、死を予感させるフレーズで終わります。

2.セイシェル ~海の聖者~ ★★★★

R&B+桑田節歌謡メロといった感じのこの曲は、アルバムの中でも高い人気を誇ります。『YARLEN SHUFFLE』に似ていますが、こちらは歌詞の壮大で神秘的な魅力も相まって、更に魅力的な曲になっていると思いますね。

3.彩 ~Aja~ ★★★☆

48thシングル。2004年4月14日リリース。
サザンには珍しく春をイメージさせる曲です。春にシングルをリリースするのは久しぶりで、しかも前回は『女神達への情歌』という、季節とは無関係の曲だったので、こういった春の穏やかな季節感漂う曲は新鮮ですね。
イントロからAメロ~Bメロの流れも新しい感じですが、サビメロはわりかし王道的で、しかも当時のシングルは桑田ソロも含めて王道路線続きだったので、発表時にはそのあたりでファンには不評だったのですが、あらためて聴くといいですね。アルバムに溶け込んでいます。
「熱い胸さわぎ」というフレーズが出てくるのは、みんな気付いているんでしょうけど、あまり指摘されていませんね。

4.JUMP ★★☆

タイトル発表時に、一番期待をしたのはこの曲だったりします。タイトルは地味だけど、曲ははじけちゃうんじゃないかなぁと思ったら、やっぱり地味な曲でしたね(笑)。
ファンクです。アレンジは作りこまれているし、悪い曲じゃないけど、同じタイプの他の曲に比べるとちょっと魅力に欠けるかな。
歌詞は、ヒッキーやニートへの応援歌。なんだけど、歌詞のストレートさが、イマイチ桑田さんっぽくなくて、聴いててちょっと恥ずかしいです。言葉回しをもう少しヒネってほしかったなぁ。

5.夢と魔法の国 ★★★

一聴してTDLを歌っているように思えたけど、ライブのマナーの悪い観客に対して歌っているのかも。
重厚なグルーヴを聴かせるハードロック。カッコイイです。50目前のオジサンがこれを演奏してるってのがまたシビれますね。「タバコのポイ捨てや~♪」の歌声なんか、神がかっていると思います。

6.神の島遥か国 ★★★

2005年7月20日に、『BOHBO No.5』と2TOPシングルとしてリリースされたナンバー。CMでもお馴染みですね。
沖縄のエッセンスをふんだんに取り入れた、サザンならではのナンバー。桑田さんの言葉を借りるならば、「摩訶不思議な世界観」です。曲の中で様々なアイデアが我も我もと顔を出し合うのは、サザンの音楽に対する好奇心旺盛な姿勢が、デビュー25年を過ぎても変わっていないことの証。
BEGINの島袋さんが三線で参加しています。

7.涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~ ★★★☆

2003年7月23日にリリースされた、当時はファンならずとも待ちに待った復活第1弾、サザンとしては約3年ぶり、通算47枚目のシングル。そして、5人になって最初のシングルでもあります。
ま、とは言っても、この間、各メンバーのソロ活動を挟んでおり、特に桑田佳祐名義でリリースされた『波乗りジョニー』・『白い恋人達』、そして『可愛いミーナ』あたりは、レコーディングスタッフもサザンと変わりなく、そのサウンドにおいてもソロかサザンか区別がつかないものであったため、「サザン活動再開!」といってもそんなに久しぶりのような気がしないかもしれません。
これまでブランク後のサザン復活作といえば、『みんなのうた』、『マンピーのG☆SPOT』と、皆で盛り上がれる曲だったわけですが、さて今回は??…ということで発表されたこの曲。
ドラマ『僕だけのマドンナ』主題歌という、早速の大型タイアップを得てのこの曲。タイトルを見ただけで笑ってしまうというか、なんとも言えない気持ちになります。『涙の海で抱かれたい』って言われてもねぇ(笑)。
歌詞にしたって、完全にセルフパロディー。のっけから「熱い砂のステージで~」は『太陽は罪な奴』を思わせるし、Bメロは「僕だけの天使でいてと囁いた夏の日は 情熱の秘め事に夢中 鼓動に酔いしれるだけだよ」という具合。ただ、このBメロが例に漏れず物凄く良いメロディーなんですよね。初聴の時の印象として、元気なイントロからAメロをくぐり抜けてこのBメロってのが凄く好印象でした。その分サビは小さくまとまっている気がして気に入らなかったんだけど(笑)。
でも、復活第1弾としては、やっぱりこういう線でいかざるを得なかったんでしょうね。まさに、サザンが「サザン」の線を狙って作って、思惑通りにヒットさせてしまったという曲です。嫌いじゃないんだけど、ふ~んって感じかな(笑)。桑田さん曰く、「筒美京平の洋楽オマージュのサザンによるオマージュ」らしいです。
今後のライブでは『いなせなロコモーション』あたりの位置に来るか!?テンポ感も良いですし。サビ前のアレは、最初はTUBE『Beach Time』かと思いましたが、実はもっと遡って円広志『夢想花』だとか(笑)。

8.山はありし日のまま ★★★

子守唄のような優しい雰囲気に包まれたナンバー。原坊のヴォーカルがピッタリハマって、『花咲く旅路』を思わせるような日本情緒溢れる曲の魅力を何倍にも膨らましています。

9.ロックンロール・スーパーマン ~Rock’n Roll Superman~ ★★★☆

アルバム収録曲のラジオ解禁第1号となったナンバー。CMでも流れるなど、今回のアルバムを代表する曲というように位置づけられている!?
『祭りのあと』のような情緒と、普遍性、エネルギーを兼ね備えている曲だと思います。ライブでも、始まり・終わりと、どこに置かれても似合いそうですね。
ファルセットが効果的に使われ、泣きメロ効果を増大させています。

10.BOHBO No.5 ★★★

51stシングル。2005年7月20リリース。
ライブ用のノリ一発おばかソング。…と一言で片付けてしまうことも出来なくないですけど(笑)。
派手な楽器隊で、燃えるような闘魂サウンドのパーティーナンバー。歌詞は、「ハッスル」だの「マッスル」だの、「燃えろよボイン」だの、そんな感じ(笑)。
なんと言ってもこの曲で印象的なのはあの激しいダンサー。
ライブでは期待通り、とても盛り上がりますね。終盤コーナーのお約束曲が一つ増えました。

11.殺しの接吻 ~Kiss Me Good-Bye~ ★★★

ひっさびさの桑田サスペンス劇場。椎名林檎も泣いて喜ぶであろう和製ジャズ。桑田さんの歌唱も冴え渡り、太い声を堪能できます。更に更に、島健さんがワンテイクでキメたというピアノソロがまたすごくいいんです。
この曲、良いなぁ。間奏明けの「どうせ愛など~♪」のメロは、最初は鳥肌が立ちました。

12.LONELY WOMAN ★★★★

2004年11月24日に、『愛と欲望の日々』と2TOPシングルとしてリリースされたナンバー。
冬の曲ですが、10月~11月くらいの寒い日が似合うような気がします。
タイトル通り、孤独な女性の物語。「ドアに迫る靴音 シャツをまくる指先」なんていう、やたらリアルな描写がリスナーを引き込み、泣かせます。淡々とした展開で、序盤は歌詞世界が曲を引っ張るのですが、メロディーがまた素晴らしいですね。いたって普通のサザンのように聴かせてしまうのですが、やっぱりメロディーそのものの良さも味わいたいところです。そして、もう1コーラス終わりかなと思ったところで登場するサビ後半のファルセット。これが意外な展開でありながら、最後まで聴くと、この部分の重要さが染みてきますね。
CMソングとして一時期ON AIRされていましたので聞き覚えのある方もいるでしょうが、タイトルが何だかまでは分からないというのが現実かもしれません。埋もれてしまうにはあまりにもったいない曲だと思います。
ちなみに、シングル収録版とは、「ティッ ティッ ティッ ティッ」という印象的なコーラスの登場場所が異なります。

13.キラーストリート ★★★

タイトルナンバーは物悲しいインスト曲。ビクタースタジオの位置する「キラー通り」をイメージして作曲。

14.夢に消えたジュリア ★★★

2004年7月21日に、『君こそスターだ』と2TOPシングルとしてリリースされたナンバー。
「サザンを主体にフルバンド編成でやりたかった。」という言葉の通り、過去最多のサポートメンバーを使って録音された1曲で、曲調はGS。それっぽく着込んでのテレビ出演も印象的でした。疾走感があり、焦燥感もあり、パロディーでもあり、オマージュでもあり、サザンらしく仕上がったのではないでしょうか。
桑田さんの描いた歌詞物語が、実在する伝説と非常に似通っていることを後で知って、桑田さん自身もとても驚いたそうです。

15.限りなき永遠の愛 ★★★★

DISC-1を締めくくるは、哀しみをベースにしたバラードナンバー。哀しみは偽りのない感情だからこそ美しいのかもしれません。この年のライブ・ツアー『みんなが好きです!』には個人的にも足を運びましたが、そこで披露されたこの曲のなんと美しかったことか。

DISC-2

1.ごめんよ僕が馬鹿だった ★★★☆

このアルバムが発売された2005年の2月に鎌倉のリハーサルスタジオでサザンメンバーは2泊3日の合宿を行い、そこで作られた楽曲です。非常にバンドサウンドが豊かに支配するナンバーで、ポップでノリの良さも素晴らしく、高い人気があります。アルバム発売前の初期の段階からファンへ向けて放たれていた楽曲で、桑田さん自身のラジオ番組で『ロックンロール・スーパーマン』・『限りなき永遠の愛』とともにアルバム曲の解禁第1号となったナンバーでもあります。
彼女に浮気の言い訳をするというテーマで書かれた歌詞も、日本語・英語チャンポンの桑田さんらしいものになっていて、これがサウンドに乗った時の爽快さも凄い。「Love-desperation」は桑田さんによる造語。『Young Love』あたりの頃の匂いを感じさせるエネルギッシュな傑作ナンバーです。

2.八月の詩 ★★★

フィル・スペクターサウンドですが、このパターンも『クリスマス・ラブ』・『LOVE AFFAIR』の一連の流れでそろそろ飽きてきたかなぁというところ。今回はそれにサザンの代名詞の「夏」をテーマとして結び付けてきましたが、そこまで目新しくは…。
「今夜茅ヶ崎に~」という部分で一気にムードが変わるあたりなんて良く出来ているし、全体としても悪くはないのですが、ちょっと曲数の多さの中に埋もれていますね。

3.DOLL ★★☆

シングル『君こそスターだ/夢に消えたジュリア』のc/wとして収録されていたナンバー。この曲までアルバムに入るとは思いませんでした。
元々は1999年から録音が開始され、最近になって本格的に完成された楽曲です。打ち込み色に淡い感じを足していて、サンプリングも凝っています。全体として地味なのでどうしても印象が薄くなりがちな楽曲ではありますが、この機会に耳を傾けても良いかもしれませんね。歌詞のテーマも、『さくら』のダークで社会的な路線を引き継いでいます。

4.別離 ★★★★

桑田さんのメロディーメーカーぶりが冴え渡る素晴らしいポップナンバー。路線としては『君だけに夢をもう一度』に近いかな。歌詞は恋人との死別を歌っています。今曲では、初めて曲中に「真面目な」セリフを入れるという試みも。
「夢の中で出逢えたら~♪」から始まるCメロ部分での「永遠の愛しい乙女~♪」というシャウトがまた良い。いや、本当に良い曲だなぁ。

5.愛と欲望の日々 ★★★★

大台に乗せる50枚目のシングル曲。2004年11月24日リリース。
フジテレビ系ドラマ『大奥 ~第一章~』の主題歌として起用されました。
ディスコ&ソウル的なサウンドと桑田節の歌謡メロが絡み合って絶対的な世界観を作り上げています。マニアックになりそうなところを、大衆向けにとっつきやすく仕上がらせているのも魅力的。手を上下させる振り付けも、ライブで一体感を生み出します。
歌詞がまた、桑田さんらしい言葉遊びや響きの良さを散りばめていて、ここでは引用しませんが、見所聴き所満載です。この曲もシングル版と聴き比べてみるとリミックスされているのがわかります。

6.Mr.ブラック・ジャック ~裸の王様~ ★★★

お遊び的な楽曲ですが、社会を痛烈に皮肉っています。1番では当時の内閣総理大臣の小泉純一郎を、2番では日本道路公団の天下り問題を、そして3番と4番では「日本人として絶対に忘れてはならないこと」が歌われています。
わずか5分程度で作り上げたというこの曲。レコーディングも桑田さんと松田さん、サポートメンバーの片山敦夫さんの3人だけで、一度も練習せずにセッションしたテイクをそのまま収録。わずか20分という、サザン史上最短のレコーディング時間で出来上がった曲です。

7.君こそスターだ ★★★

49thシングル。2004年7月21日リリース。
アテネオリンピック非公式応援ソングです。サビから先に作って後から広げるという『波乗りジョニー』などでもみられた手法で製作されました。
どこまでもポップな8ビートナンバー。ファンとしてはシングルでは飽き飽きしてしまうようなこの曲調も、こうしてアルバムに入ると非常に好印象なものになりますね。サビの爽快さは職人の域です。
シングル・バージョンとは違い、冒頭には桑田さんによるカウントが、また曲中にはハンドクラップなどが挿入された別テイクとなっています。

8.リボンの騎士 ★★★☆

原坊ヴォーカルのこの曲は、「HIPHOP的な手法を取り入れたアダルティーな雰囲気のR&B」。戦で疲れた男への癒しを歌った歌詞は、『イロイロのパー』(原坊ソロ『MOTHER』収録)以来の原坊エロス久々の復活です。DISC-1の『山はありし日のまま』とは対極に位置する曲になっていますが、DISC-1もDISC-2も、それぞれの中心である8曲目に原坊ヴォーカルのナンバーが据えられているんですね。

9.愛と死の輪舞 ★★★☆

これは凄いなぁ。最後までラジオ等でもON AIRされずに、アルバム発売で初お目見えとなった隠し玉ナンバー。ここでも桑田さんの言葉を借りるならば、「マイナーなシャッフルのボードビルスタイルの曲」。「デカダンなイメージ」だとか。アンデルセンに、ジュペリ、イソップ…、仕舞いには「クロサワの侍」まで登場してしまいます。
松田さんの息子の松田翔さんもレコーディングに参加しています。『翔(SHOW)~鼓動のプレゼント』の時に生まれたのですから、年月を感じざるを得ませんね。

10.恋人は南風 ★★★

シングル『涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~』のc/wとして収録されていた楽曲。
穏やかで安心して聴けるミディアムナンバー。夏の海を舞台にした歌詞といい、破綻のない曲なので、毒にも薬にもならぬといった感じですが、終盤の流れの中では、まぁひとつの安心材料といった存在なのではないでしょうか。「あ~、サザンは変わらないなぁ」っていう、ね。1番も2番も間奏明けも、サビの最後が「~でした」というフレーズで終わるのがなんか染みるじゃないですか。

11.恋するレスポール ★★★

元々は2002年の桑田さんのソロ・アルバム『ROCK AND ROLL HERO』のために作られていた曲。ゆえにロック色の非常に色濃いナンバーとなっています。タイトル通りレスポールで演奏されるリフは格好いいの一言。「誰も知らない二人の世界~♪」なんていうBメロは、近年の桑田さんらしいメロディーラインだなぁと感じます。

12.雨上がりにもう一度キスをして ★★★★

こちらも、『恋人は南風』と同じく、シングル『涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~』のc/wとして収録されていたナンバー。
ファンなら誰もが『夕方HOLD ON ME』を思い出してしまうようなホーンセクションでスタートするポップナンバー。JALのCMソングとしてもよく流れたので、耳に馴染みのある人も多そうですね。
『TSUNAMI』や『この青い空、みどり ~BLUE IN GREEN~』と同時期に製作されていたナンバーで、当初はもっとR&Bっぽい曲調でしたが、徐々に完成形のポップな音像へと変化していったとのこと。
最後の最後で「明日へと翔び立とう」と、シメのメロディーを3回繰り返す構成は新鮮。
「行き交う他人のよく似た仕草 面影に苛まれ」なんてのは、さすが桑田さんだなぁというフレーズ。
メロディー・アレンジメント・歌詞と、全てにおいて高いレベルでまとまっている傑作だと思います。ここではやはりシングル収録版とは違ったバージョンにて収録されています。

13.The Track for the Japanese Typical Foods called ‘’Karaage’’ & ‘’Soba’’ ~キラーストリート(Reprise) ★★☆

2つの楽曲を繋ぐメドレー構成となっているトラック。
第1部は、ビクタースタジオでレコーディングする時には必ず出前をとるという、キラー通りをやや奥に入ったところにある蕎麦屋の「丸屋」を歌った楽曲。打ち込みのトラックに乗せて、蕎麦と唐揚げの美味しさが歌われています。そして、松田さんが唐揚げが苦手なこともここで明らかにされています(笑)。
第2部は、DISC-1に収められていた表題曲『キラーストリート』に歌詞を付けたReprise。
2枚目の終盤にこういった楽曲が収録されているというのも、2枚組アルバムのお手本のような印象ですね。

14.FRIENDS ★★

シングル『彩 ~Aja~』のc/w。独立性の高い楽曲だったので、アルバムには入らないと思っていたのですが、『DOLL』や『恋人は南風』と同様にc/wながら収録されることになりました。まぁ、置くならここ(ラス前)しかないでしょうね。
岸谷五朗主宰のミュージカル『クラウディア』のために書き下ろされた楽曲で、サザン史上最長の8分22秒の大作。寂しげな序盤から、時間をかけて徐々に徐々に盛り上がり、最後の最後でまた元に戻るという、豊かなスケールで構成された楽曲。ただ、個人的にはいまいち好きじゃないですね…。「Love somebody, need somebody」という大勢のコーラスで歌われるサビや、「Hey!」という掛け声が、どうもまんまミュージカルっぽくて、なんか…。そもそもミュージカルが好きじゃないんで。そこかい!って感じですが(笑)

15.ひき潮 ~Ebb Tide~ ★★★★

DISC-2のラスト、全30曲のトリを飾るのは、美しきバラード。決して飾ることなく、仰々しくもなく、さらりと終わってしまうような感じがまた儚くて良いです。幸せを願い別れていく恋人へのメッセージが描かれた歌詞も泣けます。『心を込めて花束を』・『素敵な夢を叶えましょう』など、これまでアルバムのラストを飾ってきたバラードに負けず劣らずの名曲。

総合 ★★★★

(記:2007.5.3)










52ndシングル
『DIRTY OLD MAN ~さらば夏よ~』
(2006.8.9)

2006年最初の(そして唯一になりそうな)サザンのCDリリース。表題曲はフジテレビのイベント『お台場冒険王2006』のテーマソングとして起用されました。
5月に元メンバーの大森隆志が覚せい剤取締法違反と大麻取締法違反で逮捕され、サザン本体の方にまで影響があるのでは…と思っていた中だったので、素直に発売が嬉しかったCDですね。
表題曲は例年通りのシングルナンバーらしい楽曲。そしてカップリングでコアなナンバー2曲を収録。

1.DIRTY OLD MAN ~さらば夏よ~ ★★★☆

『いつか何処かで』を彷彿とさせる穏やかで美しいイントロで始まります。
サザンの楽曲としてはやや長めな5分19秒という時間をかけて徐々にアレンジメントも盛り上がり、コーラスを重ねるごとに華やかになっていく極上ポップス。
J-POPにおいてはよく見られる構成なのですが、押し付けがましくなく、わざとらしさも感じられないあたりがサザンの力量なのかなと。
特にBメロの美しさと言ったら、もう。サビより好みだって人が多いのではないでしょうか。桑田さんお得意の「泣きのBメロ」が冴え渡っています。
終盤はここ数年のいつものサザンのお祭りポップソングになっているのですが、それでも今回はどこか抑え目な雰囲気なのがお洒落で良いですね。
歌詞は、『キラーストリート』からの流れを引き継いでか、老いを目をそらさず真っ直ぐに捉え、しかしそんな中にも明日への希望を美しく盛り込んだ等身大のメッセージが感じられるものとなっています。

2.BREEZE ★★★

肩の力が抜けるようなリラックスした雰囲気のナンバー。ほのぼのとしていて、リコーダーの音色がまた印象的ですね。心地良いです。

3.太陽に吠える!! ★★

名作ドラマを捩ったタイトルのブルースロック。熱唱していますが、やたら長い割に、こちらに迫ってくるようなエネルギーが感じられなくてイマイチだったなぁ。あまり来るものがないんですよね。僕としては四半世紀前の『奥歯を食いしばれ』のほうがずっと良いです。

(記:2006.11.15)










53rdシングル
『I AM YOUR SINGER』
(2008.8.6)

デビュー30周年、そして無期限活動休止を宣言。とりあえず「少しの間だけ」なのか、「しばらく」なのか、それとも本当にこれが「最後」なのかは分かりませんが、兎にも角にも、これでいったんサザンは見納めとなります。
でも、活動休止なんて、サザンの長い歴史の中ではこれまでもあったことで(1985年の『kamakura』~1988年の『みんなのうた』の間、1993年の『クリスマス・ラブ(涙のあとには白い雪が降る)』~1995年の『マンピーのG☆SPOT』の間など)、芸能マスコミや一般層を巻き込んでここまでの大騒ぎになるというのは、当時を知っているファンからすると違和感があるかもしれませんね。どうも、『TSUNAMI』からこっちの、必要以上に「みんなのサザン」を求める周囲の状況にサザン自身が疲れてしまったのが理由のようですが、休止前ラストシングルもやっぱり「みんなのサザン」的な楽曲をもってきてしまうあたり、サザンのメンバー(特に桑田佳祐)の理想とするところのポジションへサザンをもっていくには、まだまだ長い時間が必要だなと感じたりします。
この曲が、「みんなのサザン」を過度に期待する声と、それに応えようとしてしまうサザンの過剰なサービス精神と、その両者にとってのお葬式のような曲になるといいんですけどね。
復活作、忘れた頃に出してくださいね。そして、その音楽で僕らを裏切り続けてくださいね。まずは、ゆっくり休んでくださいな。

1.I AM YOUR SINGER ★★★★

明らかに活動休止を意識した楽曲で、『涙の海で抱かれたい ~SEA OF LOVE~』同様、セルフパロディーにしか聴こえません。この「どこをどう切ってもサザン」的な完成度に関しては、色々な意味(否定的な意味も込み)でウームと唸らざるを得ませんが、30年間の締めくくりという観点からは、これもまた桑田佳祐らしさかなとも思います。
最後のフレーズ(「嗚呼 口唇に微笑を~♪」)のところで突如エフェクトされたコロスケ・ヴォイスになる意図が謎ですが、この「納得のいかなさ」をわずかながらでも残してくれたのが、僕としてはすごく嬉しかったりします。

2.OH! SUMMER QUEEN ~夏の女王様~ ★★

そして、こちらもまさに「サザン」なラテン歌謡。『勝手にシンドバッド』のDNAは、30年経ってもサザンの身体の中に消えることなく根付いている…といえば聞こえはいいかもしれませんが、こちらも焼き直し&活動休止にあたっての十八番出血大セールといった印象。
楽曲の強度はやや弱いです。というか、そもそも聴いているとあまりに「やっつけ感」が漂ってきて、これはちょっとNG。エレキギター、サックスが暴れまくるアレンジは悪くないのですが(Bメロの高揚感溢れるアレンジは流石)、「燃えろ!! 1,2,3,4, Baby C’mon!!」というサビが、歌詞・メロディーともにトホホ感たっぷり。「楊貴妃」・「クレオパトラ」の登場に、なんとか助けられているという印象。

3.すけっちぶっく ★★☆

そして、3曲目は原坊ナンバー。そう、原坊の存在はサザンにとって、他の誰にも代わることのできない大きな意味をもっていますからね。今回あたらめてそれを思い出してくれよと、そういうことでしょうね。しかし、今回のシングル、最後まで「サザン」を貫きますねー。あくまで、鍵括弧つきの「サザン」。この感じ、分かっていただけるでしょうか。
でも、原坊の作詞・作曲っていうパターンは、サザンの楽曲としては少なかったですからね。ここは、桑田さんが作詞・作曲して、原坊に歌わせるっていうパターンでいかなきゃ。『私はピアノ』のセンでさぁ。やるならそこまで徹底しなきゃ。…って、誰に不満をぶつけるわけでもないのですが、ちょっと存在感に乏しいかな、この曲。まぁ、そういう曲があってもいいんですけどね。
ミディアムテンポの優等生的なナンバーで、歌詞も原坊のボーカルもアレンジも、何から何まで折り目正しい仕上がりに。そこに平仮名で「すけっちぶっく」と題を持ってくるのが、どこかスベっている感あり。ここはタイトルも含めてどこまでも真っ直ぐに纏めたほうが、まだ良かったなぁ。そんなこの曲で魅力的なのが、サビで重なる桑田さんのバックコーラス。原坊メインヴォーカルの曲での桑田さんのコーラスは、桑田メイン曲での原坊のコーラスと同様に、ピリリと利いたスパイスのようで、曲全体の味を引きしめるのに欠かせないということを、これまたあらためて認識させられます。これがないと、「何か足りない」味になってしまいますからねー。桑田さんの原坊の声の相性、そこまで指摘されていないですけど(みんな当たり前だと思ってて口に出さないんだと思うけど)、これは抜群だと思いますよ、本当に。

(記:2008.12.11)


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: